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松崎美子×ごはっちゅう【対談】英語で情報を得るのはやっぱり強い!

松崎美子×ごはっちゅう【対談】英語で情報を得るのはやっぱり強い!

FXロンドン部で欧州のリアルな情報を毎号レポートしていただいている松崎美子さんに、やらかし&しくじりの代名詞、ごはっちゅうさんが相場のなんたるかを教えてもらう対談です。テーマがコロコロ変わる楽しい展開でしたが、トレーダーにとって役に立ちそうな内容をピックアップしてみなさんにお届けします♪

松崎美子(まつざき よしこ)氏プロフィール
松崎美子氏プロフィール

まつざきよしこ。スイス銀行東京支店へディーラーアシスタントとして入行。結婚のため渡英。バークレイズ銀行本店ディーリングルームに勤め、日本人で初めてのFXオプション・セールスとなる。1997年には米投資銀行メリルリンチ・ロンドン支店でFXオプション・セールスを務め、2000年に退職して数年後より、個人投資家へ。ブログ、セミナー、コラム、YouTubeを通じてロンドンや欧州の情報を日々発信している。【著書】FXファンダメンタルズの強化書──情報を利益につなげる実践の読み方・使い方【著書】松崎美子のロンドンFX (金融の聖地で30年暮らしてわかった日本人が知らない為替の真実)他

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ごはっちゅう氏プロフィール
ごはっちゅう氏プロフィール

FX・株・CFD・先物など、チャンスのありそうなものは何でもやるスタンスで活動する個人トレーダー。「一発逆転・起死回生」を座右の銘として掲げ、自称「喪女トレーダー」「限界OLトレーダー」。YouTubeでトレードに関するネタ動画投稿やライブ配信も行っている。エンターテインメント性と身近さを兼ね備え、多様な視聴者に寄り添う発信者として活動中。

※FX雑誌『外国為替』vol.17(2025年12月22日発売)より転載 最新号の目次・お知らせはこちら

本文◉北原拓実

トレイダーズ証券

ファンダメンタルズは英語での情報集めが効果的

ごはっちゅう 今回はFXで勝っている人にいろいろお聞きしつつ、ちゃっかり私も稼ぎたいというテーマです。これからFXを始めたいと考えている人には学生の人もいれば、兼業でやりたい人もいるかと思いますが、松崎さんとしてはどう思われますか?

松崎美子(以下松崎) 学生とは大学生だと思いますが、大学生でFXをやっている人はいらっしゃるんですか?

ごはっちゅう 学生のときからFXをやっている人はすごく上手ですね。時間がある代わりに、お金がなくて負けられないから必死さが違います。

松崎 それはうらやましいです。バイトをする代わりにFXでお金を稼ぐという形ですか? それとも就職活動をせずにFXを始める感じですか?

ごはっちゅう バイト感覚の人もいますよ。オフ会にいくと大学生でFXで億トレになって、大学をそのまま休学した人もいますし、卒業後は在宅勤務の仕事をしながらトレードをしている人もいます。

松崎 FXで稼いだから大学辞めるなんて愚の骨頂ですよ。人生は大学卒業後のほうが長いので、勝てなくなったら終わりだと思います。トレードができないような深刻な病気や大けがをしても収入がなくなるので、今は良くても将来は不安ですよね。

ごはっちゅう トレードをやっている人は大金を手にするのも早いけど、失うときも早いですよね。私の学生時代にも「FXで儲かった」みたいな投稿が流行っていて、FXは極論で売るか買うかの二択で、それなら私も勝てるんじゃないかなという感じで始めました。

松崎 休む選択肢もありますよ。「売るか、買うか、この相場は自分の相場じゃないから休む」の3択です。

ごはっちゅう ノーポジも一つのポジションなのをいつも忘れがちになるんですよね。

松崎 私はノーポジのほうが多いですよ。マーケットに挑むときは平常心が一番大事なので、イライラしているときや極度に悲しいときみたいな、感情が乱れているタイミングは正確な判断ができないからトレードはやりません。あとは、今日のマーケットは自分向きじゃないなと思うときも手を出さないですね。

ごはっちゅう 松崎さんは長めのポジションを持つイメージがありますが、ノーポジのほうが多いというのは意外です。ちなみに、今はどのようなトレードをしていますか?

松崎 昨年までは週足で取引していましたが、今年の1月からは4時間足でデイトレードを中心にやっています。短くした理由は、寝ている間にトランプ米大統領の発言でポジションが刈られてしまうことが多かったからです。その代わり、起きている間にポジションを持って寝る前にやめるという形にしました。初めは5分足を見ていたんですが、動きが短すぎたので、4時間足に落ち着きました。4時間足が一番トレードしやすいですね。

ごはっちゅう 4時間足でのデイトレードは日本の会社員にも向いてそうです。

松崎 兼業の人はそれで良いと思いますよ。ただ、兼業の人が勝負できるのはニューヨーク時間しかないのが気の毒ですね。けっこうロンドン時間で動くので、そこでトレードできないのがもったいないなと思いますね。

ごはっちゅう 通貨ペアは何を取引していますか?

松崎 私は行ったことのある国の通貨だけを取引しています。ユーロドル、ポンドドル、ユーロポンドがメインで、あとはドルスイスフラン、ユーロスイスフラン、ポンドスイスフランです。それだけをやっているとだいたい大丈夫です。

ごはっちゅう 日本人トレーダーはドル円をメインとする人がかなり多いですよね。

松崎 これはあくまでも私の感覚ですけど、日本人トレーダーがドル円をメインにするのは、日本語で情報を取れるからだと思います。英語圏の通貨ペアは英語が分からないと情報量が減るので、ドル円やユーロ円のような日本語で情報を集められるクロス円でのトレードがやりやすいのではないでしょうか。日本語の情報だけで勝てているのかは別の話なんですけど、英語で情報を取れる人はファンダメンタルズにおいて強いと思います。

ごはっちゅう 最近だと翻訳機能も充実してきていますが、AI翻訳とかだとニュアンスが伝わってこないので、想定とは逆の方向に動かれたりしちゃうんですよね。

松崎 AIの翻訳だとやっぱり誤差がありますよね。ちゃんと訳されている部分もあるけど、行間を読まずに翻訳している部分もあるので、この部分はまずいだろうみたいなことを感じたりはします。

ごはっちゅう 日本人トレーダーは日本語には敏感なので、円絡みのイベントがある際にはクロス円を取引するのが有利だと思われますか?

松崎 有利だとは思います。ただ、海外のイベント数のほうが圧倒的に多いんですよ。例えば、金融政策決定会合だけでも日本語で情報を出すのは主要国だと日銀だけで、FOMC、ECB、BOEは英語で発表されます。海外のことを把握しているかしていないかで、トレンドの見方が変わると思います。目先の数銭だけを取りたいならファンダメンタルズは関係ないですが、逆にファンダメンタルズを知っていればもっと値幅を伸ばせるのになとはすごく思っています。もちろん、無理してファンダメンタルズを勉強する必要はありませんが、知っているとトレードもだいぶ変わると思いますよ。

 12月4日にあるセミナーをやったんですけど、テーマは2026年の展望でした。テクニカルだけの人は2026年に何のイベントがあって、それがどう影響を与えるのか分からないから展望を描けないでしょう。来年の大きいイベントといったら、米国だと11月の中間選挙、英国でも5月に地方選挙がありますが、ファンダメンタルズに無関心だとそういうのが全然分からないです。それでも勝てていれば問題はありませんが、ファンダメンタルズを勉強すればもっと相場が分かるようになって伸びると思います。

ごはっちゅう ファンダメンタルズは情報収集など難しい面があるので、敬遠する人が多いのかと思います。松崎さんは情報収集はどのように行なっていますか?

松崎 私はX(旧Twitter)がメインですね。英国人の元トレーダーの人とかをフォローしていて、その人たちのつぶやきをきっかけにブルームバーグやロイターなどのメディアで何があったのかを深掘りしていくという形です。

 Xがなくてもトレード自体はできますが、現在の話題が何かを掴めないんです。例えば、来年は米国の中間選挙がトレードにおいて重要なイベントの一つですが、Xの反応を見ないでいると、どのタイミングで中間選挙がトレーダーの中で話題として出てくるのかを測れないんですよ。旬の材料がマーケットを一番動かすので、Xで今は何が旬なのかを見ています。
ごはっちゅう 確かに、Xで投資家の人たちが話題にしている銘柄が大きく動くこともあるので、旬のトピックが何で、どんな意見があるのかを収集するのはすごく参考になると思います。

ディーラー経験者だから勝てるほど相場は甘くない

ごはっちゅう 松崎さんは週足から4時間足に変えたとおっしゃいましたが、トランプ米大統領の言動で相場が動きやすくなって、テクニカルが効きづらいことがあるかと思います。今はデイトレードのほうがやりやすいのではないかとは自分も思っていますが、松崎さんは4時間足のトレードをどのようにされているのでしょうか?

松崎 まずはローソク足の形を見ます。ローソク足にはトレーダーのすべての感情が出てくるものだと思うので。メインは値動きですね。

ごはっちゅう 「4時間足がこの形で決まったらエントリーしよう」みたいな形でしょうか?

松崎 例えば、下ヒゲが長いとか、陰線が何本続いたかとか、通貨ごとに傾向が違うので、それらを総合的に判断しています。大きな陽線の後に長い下ヒゲが出ると、一度底かなと判断し、次に1時間足を見て陽線→陰線みたいに出ていると、次が陽線だったらそこで買ってもいいのかな、みたいな感じです。ただ、やっぱり一番は値動きです。それはやっぱり、私がずっとチャートのない世界で働いていたからだと思います。

ごはっちゅう チャートのない世界だと値動きが重要になるので、感覚がものすごく磨かれますよね。

松崎 ものすごく磨かれます。今は1分足チャートもあるから便利ですよね。私が外銀にディーラーとして入社したばかりのときはチャートがなかったので、一番下っ端の私たちが日足を書いていました。銀行によっては4時間足とか1時間足を書く係の人がいたらしいんですけど、私たちの銀行は日足しかなかったので、新人が日足を書いて、先輩たちがみんなで見に来るみたいな感じでした。

ごはっちゅう 理論上は高値と安値、始値、終値が分かればチャートを書けますよね。

松崎 私たちは移動平均線も書かないと駄目だったんですよ。当時はExcelもないので、すべて電卓で計算していました。ちょっとでもズレたらもう一度最初からやり直しになるので、大変でした。200日線を書くときは部屋にこもってずっと電卓を叩いていました。地獄でしたよ。

ごはっちゅう そういうのを経験してきた方って、本当に数字見ただけで次が分かりますよね。

松崎 「だいたいこのくらい買ったな」というのが雰囲気で分かるような数字の感覚の良い人じゃないとダメなんですよ。私はもう数字が大好きだったんですけど、そうじゃない人だと苦戦する時期があると思います。

ごはっちゅう 銀行のディーラー経験者はトレードが上手いというイメージがありますが、個人投資家に移行してもみんな勝てるのでしょうか?

松崎 そんな簡単な世界じゃないです。銀行ではお客様からのオーダー情報が目の前にあるんです。例えば、152円ちょうどで1億ドル買いたいとき、どこの価格を抜けたら損切りが入っているかとか全て見えるので、ディーラーとしても仕掛けやすいんですね。

 個人投資家はその情報を一切見られないですよね。一部の業者ではその業者で取引している人のポジション状況を見られるツールがありますけど、銀行のオーダー情報とは全く違うんです。オーダー以外にも、ヘッジファンドや投資顧問の大口が入ってくるのもあります。特に、中東の機関投資家とかは「100億ドルを4日間かけて買ってください」みたいなレベルの注文を出してきます。

 それで、一つの銀行でずっと買っているとマーケットの噂になるんですよ。「君の銀行は何でそんなに買っているの?」と言われてしまうので、仲の良い銀行にお願いして買ってもらうみたいな、持ちつ持たれつの関係でした。銀行には私たちの常識を超えたオーダーがどんどん入ってくるので、ディーラーから個人投資家になって裸一貫で勝負しろと言われると、ものすごくきついです。私たちのような個人投資家ではどうにもならない相場はあるんですよ。

ごはっちゅう それが損切りをちゃんとしないといけないことにも繋がるんですかね。

松崎 そうですね。その大口の機関投資家たちが買いから売りに反転すれば、奈落の底に落ちてしまいます。儲かっていれば知らなくてもいいんですけどね。ただ、一度地獄を見た人はファンダメンタルズを勉強すると思いますよ。

ごはっちゅう 外銀に就職して経験を積めば最終的にFXで勝てるようになると考えている人はいるかと思いますが、そんなに甘い世界ではないですね。

松崎 今はまず外銀に就職するのが難しいと思います。私の時代は比較的入社がしやすい時代でしたが、それでも選抜はしていました。

ごはっちゅう 上位数パーセントの人が外銀に入社できるんだと思います。外銀じゃなくても、FX会社とかでディーリングを経験するのはどうでしょうか。

松崎 ディーリングも難しいですよ。まずは銀行やFX会社に就職して、ディーリングができる部署に行かなければできません。ディーラー自体キツいからそこまでしてやらなくてもいいとは思います。

これからの時代は収入源の多さが重要

ごはっちゅう FXは裁量だけでなく、EAなどの自動売買ツールを使うという方法もあります。松崎さん的に、EAに対してはどのように思っていますか?

松崎 自分が動かなくてもお金が入ってくるということで、あまり良い印象はなかったです。私自身が機械に弱いのもあって、自分の範疇の外側にある存在でした。ただ、日本でもNISAが始まったように、現在は収入源をいくつか持っておくことが非常に大切だと考えています。EAは損失をある程度限定できるものであれば、あくまでも一つの収入源という意味で非常に興味があります。収入源は最低でも五つは欲しいなと思っています。あればあるほど良いんですけどね。

ごはっちゅう 労働が一つだとしたら、他に四つは欲しいってことですね。

松崎 FXはもちろんのこと、年金もある意味一つの収入源だと思います。そして、私はYouTubeもやっています。残念ながらまだ収入源にはなっていないので、これから強くしていかないといけません。もし、EAで収入源が増えるのであれば、これはありがたいです。

 また、ザイFX!さんでメルマガを始めました。これが収入源になるかはまだ分からないので、ここがダメになったときの布石として、YouTubeをこれから頑張っていきたいと思っています。

ごはっちゅう 松崎さんのライブ配信は需要があると思います。本日はありがとうございました。

対談実施日◎2025年11月13日

ABOUT ME
FX「外国為替」編集部
FX「外国為替」編集部。たくさんの投資家の人生が、FXのおかげでほんの少し豊かになる—。そんな未来を目指して2022年8月に『外国為替』を創刊。雑誌は全国の書店およびAmazonで発売しています。
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