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相場歴40年の現役トレーダー、山中康司氏 FXインタビュー「昭和のディーラー令和をこう見る」

相場歴40年の現役トレーダー、山中康司氏 FXインタビュー「昭和のディーラー令和をこう見る」

当サイト限定マネーパートナーズタイアップ

金融機関で為替ディーラーとして豊富な経験を積み、現在は個人投資家、経営者としてマルチに活躍する山中康司さんにロングインタビューを敢行。

初心者向けのトレード手法や勉強方法など実戦で役立つ話からFX業界の裏話まで、余すことなくたっぷりとお伝えします。

聞き手◉鹿内武蔵/本文◉落合彰

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到達確率の高い方向に取引するFXトレード手法

―山中さんは、テクニカル分析に精通しているイメージがあります。最初に、初心者でも実践しやすいトレード手法があれば教えてください。

 到達確率チャートを利用したトレード手法を紹介しようと思います。私は毎朝Twitterで「今日の80%:ドル円135.90円」という形で、確率と主要通貨ペアの価格を出しています。これは何なのかというと、「今日はドル円が80%の確率で135.90円に到達する」ことを示しています。要するに、その日に勝てる可能性が高い通貨ペアをピックアップしてツイートしているわけです。

 この到達確率は、「フィボナッチトレーダー」という特殊なチャートツールで求めています。フィボナッチトレーダーを使えば、どの価格水準にどれくらいの確率で到達するかが一目で分かるので、トレードを有利に進めることができます。到達確率の高い方向に逆張りでベットするのが基本戦略です。

―特殊なツールということですが、どのような特徴があるのでしょうか?

 このツールは、ピボットにフィボナッチ数列を組み合わせたフィボナッチピボットというインジケーターを使っています。チャートにサポートラインとレジスタンスラインが表示され、それをエントリーや決済の目安にします。サポートの位置で買い、レジスタンスの位置で売るイメージです。

 最も狙い目となるのは、到達確率が高い価格帯にすぐ行かず、いったん逆方向へ進むパターンで、逆方向に一度動いた後の反転を狙うことにより、大きな利幅を稼ぐことができます。

 フィボナッチピボットは、普通のピボットと違って各水準が等間隔になっているのが特徴です。レジスタンス1のラインはピボットレートに前日のレンジの50%を加えたもの、サポート1のラインはピボットレートから前日のレンジの50%を引いたものです。つまり、この戦略は前日のレンジの半分を取りに行くトレードスタイルになります。

 表示される到達確率は、あくまで過去の統計から求めた確率であり、必ずしもその確率通りに動くとは限りませんが、動く可能性が高い方向についていくことで、トレードの精度を引き上げることが可能です。

 また、フィボナッチ・ゾーンというインジケーターも使っています。フィボナッチ・ゾーンはピボットレートを中心に六つのゾーンに分類されるインジケーターで、ピボットレートからサポート1までをゾーン3、サポート1からサポート2までをゾーン2、サポート2より下をゾーン1と呼びます。

 同様に、上の方はピボットレートからレジスタンス1までがゾーン4、レジスタンス1からレジスタンス2までがゾーン5、レジスタンス2より上がゾーン6です。

 フィボナッチ・ゾーンの終値のゾーンと始値のゾーンはそれぞれ6通りあり、全部で36通りの組み合わせがあります。ただFXの場合は24時間取引で、終値のゾーンは1~6の6通りあるのに対し、始値のゾーンは3か4の2通りのため、全部で12通りしかありません。

 例えば、今日の始値がゾーン3近辺で、前日の終値がゾーン4だった場合、それは確率表でいうところの「4の3」という組み合わせになります。月曜日のみイベントの後に始値が3か4以外のゾーンに寄ってしまうことがありますが、それは非常にレアなケースなので無視しています。

サイト上に到達確率を公開 75%以上ならFX取引のチャンス

―そもそも、到達確率はどのように導き出しているのでしょうか?

 フィボナッチ・ゾーンの12通りの組み合わせから求めています。過去10年分のデータを基に全ての組み合わせの分布表を作って算出しているので、フィボナッチトレーダー以外で到達確率を出すことができないんですよ。そういった事情があり、「FX羅針盤」というサイトに到達確率チャートを載せて、誰でも自由に利用できるようにしています。

 到達確率表で見るべきポイントは「Reached」で、これが到達確率を表します。例えば始値がゾーン3、前日の終値がゾーン2という「2の3」の組み合わせだった場合、ゾーン4の到達確率が75%であれば、ゾーン3からゾーン2まで下がったところでエントリーしてゾーン4に到達したら決済、という使い方がセオリーです。

 表の右上の「×」が赤の場合は到達確率が75%以上あることを示していて、その通貨ペアは狙い目となります。ただ、それすら確認するのが面倒という方もいらっしゃるので、毎朝Twitter上に誰が見ても分かる形で情報を投稿しているんです。

―そういう背景があったのですね。ちなみにフィボナッチトレーダーは、山中さんが開発したツールなんですか?

 フィボナッチトレーダーは、米国にあるフィボナッチトレーダー社のチャートツールで、私はこれを22年使い続けています。一般の方でも利用できるツールですが、購入費用はフルオプションで3200ドル程度と高価なので、使っている人は少ないのではないでしょうか。

 初心者の方にも気軽に使ってもらいたかったので、サイトに対円、対ドルの主要通貨ペア、エマージング、株価指数、商品の到達確率チャートを出しています。サイトにはその他に到達確率チャートの使い方や、到達確率チャートを利用したトレード手法例なども載っているので、ぜひ参考にしていただければと思います。

勝率6割のデイトレードでサインは週に1、2回

―このFXトレード手法で分析対象となる時間軸や通貨ペアは決まっていますか?

 分析する時間軸は1時間足で、狙い目となる通貨ペアはサイトに載っているものなら何でも構いません。ただ、トルコリラや南アフリカランドは予測できない動きをすることが多いので、あまりお勧めできないですね。

 基本的には主要通貨やオセアニア通貨で試すのが良いのではないでしょうか。どの通貨ペアも、サインが出ない日は年に1、2日しかないと思います。

 到達確率はその日の確率を示すもので、翌日になったら次の確率に切り替わるので、トレードはその日で完結するデイトレードになります。NY市場の引け時点で利食いにも損切りにもならなければ、そこでトレードは終了です。

 また、逆張りポイントまで引きつけてからエントリーする手法なので、サインが出てもそこまで動かなければ当然エントリーに至らないケースもあります。実際にエントリーできるのは、2週間に1回くらいかもしれませんね。

 前述の通り、この手法は前日のレンジの半分を取りに行くイメージです。ドル円なら今年の平均レンジがちょうど1円なので、その半分の50pips程度。ユーロドルなら今年の平均レンジが90pipsなので、その半分の45pips程度の獲得が見込めます。

 勝率に関しては計算するのが難しいのですが、60%くらいはあるのではないでしょうか。

―なかなか使い勝手が良さそうです。その他にメリット・デメリットがあれば教えてください。

 一般のツールでは試せないのがデメリットですね。フィボナッチトレーダーが使えない環境では、私のサイトかツイッターを確認して実践する必要があります。その一方で、非常に分かりやすいのがメリットです。

―なるほど、初心者にも向いていそうですね。手法を使うときの注意点などはありますか?

 注意点としては、到達確率の高い水準に達したら一回リセットすることです。一度到達した場合は、その後に逆張りポイントまで動いたとしてもエントリーしてはいけません。

 それと補足として、フィボナッチトレーダーのバーの色についても簡単に触れておきましょう。

 これは「トレンド・ファインダー」というインジケーターで、基本的にバーの色が赤いときには売り、緑のときには買いを示唆します。トレンド・ファインダーは、トレンドがあるときに、そのトレンドとは逆方向に1時間足の終値で前日の高値・安値を抜けると色が変わるルールになっています。例えば、下降トレンドを示す赤いバーのときに前日の高値を1時間足の終値で抜けたら緑のバーに変わる仕組みです。

 また、チャートの下部には「QQE」というインジケーターも表示されていて、こちらも赤は売り、緑は買いを示唆します。トレンド・ファインダーとQQEの色がどちらも赤なら売りサイン、どちらも緑なら買いサインになります。補助的なツールとして利用できるので、見方を覚えておくと良いでしょう。

教育システムが充実したバンク・オブ・アメリカ

―話は変わりまして、山中さんといえばFX業界歴が長く、輝かしいキャリアをお持ちです。まずは金融機関時代のお話をお聞かせください。

 私は大学卒業後、1982年に米国のバンク・オブ・アメリカに入行しました。バンク・オブ・アメリカは教育システムがすごくしっかりしていて、入ってから1年間はずっと研修で一切仕事をしなかったんですよ。最初の9か月は銀行業の研修をし、その後、配属先のディーリングルームで3か月研修しました。

 長い研修を経て1983年から仕事を始めたわけですが、そのころはリチャード・デニスとウィリアム・エックハートが「タートルズ」としてトレーダーを育成できるかどうかを試していた時代でした。バンク・オブ・アメリカも同様にトレーダーの教育に注力し始めていて、ディーリングルームで半年間仕事をした私はトレーダー養成スクールに入れられました。スクールのあるシンガポールに2か月滞在し、そこでトレード手法やテクニカル分析、金融論、先物の知識など、本当にいろいろなことを学びました。

 入行してから最初の2年間は、銀行が用意した教育プログラムに沿ってひたすら勉強する日々を過ごしていましたが、その後はディーラーとしてトレーディング業務に従事しました。

 大学のときにプログラミングをやっていたので、当時は自分でプログラムを書いてテクニカル分析のチャートを作っていましたね。手書きでやっている人もいましたが、私は作ったチャートを毎日プリントアウトして分析していました。

―金融マンとしての礎は、その時代に培われたんですね。バンク・オブ・アメリカの強力な学習プログラムは、山中さんが入行する以前から実施されていたものなのでしょうか?

 銀行の研修プログラム自体はずっと昔から続いていたものです。ただ、トレーダー養成プログラムに関しては始まったのが1982年からで、私は2期生になります。私が入る前には、体系的な学習プログラムはなかったのではないでしょうか。

 そもそも変動相場制になったのは1973年で、そこから10年間くらいはある意味手探り状態だったと思います。手探りの中でいろいろと学ぶべきことが蓄積されていき、米国では1982年くらいからトレーダーの養成が始まったのでしょう。

―銀行時代に強く記憶に残っている出来事はありますか?

 1983年に最初の為替市場閉鎖を経験しました。そのときはニュージーランド連銀が為替市場を4日間閉鎖し、直後にNZドルの25%切り下げが起こったんです。そのとき、為替は本当に怖いなと思いましたね。運悪く大損しましたし(笑)。

 その2年後の1985年に発表されたプラザ合意も印象深いです。1985年の秋にシカゴに出張に行く予定でしたが、ニューヨークに変更になりました。しかもニューヨークに行ったのはいいものの、そこのドル円ディーラーがいきなり入院してしまい、代わりに私が急遽担当することになったんです。その途端、プラザ合意が発表されました。

 ただ、そのときは莫大な利益が出ましたね。なぜかというと、ニューヨーク連銀の為替介入が毎日入っていて、それと同じことをやっているだけで簡単に儲かったからです。一方的なドル安円高がしばらく続きました。

 それと1997年のアジア通貨危機もよく覚えています。このとき私はプロプライエタリーという為替もオプションも債券トレードも何でもできるポジションにいました。しかし、アジア通貨危機でシンガポール支店がとてつもない損失を出したことで、プロプライエタリーディールが取りやめになってしまったんです。やることが無くなり、これを機に転職することにしたので印象に残っています。

―当時はドル円のボラティリティが今よりもはるかに大きかったと聞きます。実際どうだったのでしょうか?

 激しく動いていましたね。当時はドル円がインターバンクでも5~10銭開きでした。今だったら135円40銭が買い気配、45銭が売り気配みたいな状態です。難しい相場ではありましたが、すぐに取り返せる状況でもあったので、個人的には昔の方が良かったと感じています。

 昔と今ではFXの環境があまりにも異なりますが、相場の本質は変わっていません。

個人投資家に転身して最初の1年は負け越し

―機関投資家から個人投資家になって変化したことや、感じたことを教えてください。

 銀行時代はいくらでも好きな金額を動かせましたが、個人投資家になると動かせる額は限られるので、やりづらさみたいなものは感じましたね。銀行時代に負け越したのは1年しかなかったのに、個人投資家になって最初の1年目にいきなり負けてしまったんですよ。

 今振り返ると、その負けによってトレードスタイルを確立することの大切さを見直せたので、ある意味良い経験だったと思います。銀行時代のときよりもチャートを重視するようになり、取引する金額を厳格に管理して無闇にポジションを増やさなくなりました。

 それと、個人投資家になって感じるのが情報量の圧倒的な少なさです。今でこそインターネットやSNSでたくさんの情報を得ることができますが、私が個人投資家になった2002年にはあまり情報がありませんでした。ネットはあるけれど情報はないという時代で、情報量の少なさを痛感したのを覚えています。それから20年が経過し、誰もが情報を発信して受け取れる情報社会となりました。今となっては、情報面における個人投資家のハンデはほとんどないと思います。

―現在はどのように投資と向き合っているのでしょうか。一日の過ごし方を教えてください。

 金融機関で働いていたときは仕事の開始時間が早かったので、NY市場が引ける時間帯に起きていました。その長年の習慣が染みついてしまっているので、今でも変わらず毎朝5時半くらいには自然と目が覚めます。

 起きたらまず簡単にレートをチェックして、6時30分~8時30分の2時間で情報収集をします。前日に寝てから起きるまでに何があったかの確認や、本格的なチャートチェックをこの時間で行うことも多いです。そこからレポートの作成や到達確率などの配信作業をこなし、それが10~11時に終わります。以降は仕事があればやりますが、なければ休憩したりします。

 朝起きてから11時くらいまでが、マーケットに向き合いながら自分なりに分析する時間ですね。基本的には、だいたい昼前くらいまでに相場関係の仕事は一段落します。

―1日の前半に作業が詰まっているんですね。情報収集のためにはどんな情報源を活用していますか?

 個人投資家になってからは、皆さんと見ているものは変わらないと思います。例えば、ブルームバーグやロイターのニュースをチェックします。まずは手っ取り早く日本語のニュースを見ますが、内容の真偽が怪しいと感じた場合には、本当は何が書いてあるのかを知るために原文の英語記事を確認することもあります。

 為替や金融に限った話ではないのですが、良質な情報を得るという意味では海外のニュースやサイトを見たり、海外の本を読んだりするのは重要だと思います。

金融当局に忖度せず業界発展に尽力すべき

―長年FX業界に携わってきて、問題だと思うところはありますか?

 問題点があるとすれば、個人投資家に優しすぎることです。これは良い面でもあり悪い面でもあります。例えば、FX会社によるスプレッド競争が年々激しくなっていますが、そこばかりに力を入れるのではなく、もう少し違うこともやってほしいですね。

 また、FX会社が金融当局を気にしすぎているのも問題だと思います。レバレッジ10倍規制の話が出たときを振り返ると、自分たちでどうにか規制を回避しようという動きはあまり見られませんでした。

 取引システムの導入についても同じことがいえます。MT4を採用する国内大手のFX会社は、ことごとく減少してしまいましたよね。私が携わっているTradingViewにしてもそうです。チャートはいろいろなFX会社に導入していただいていますが、取引システムの導入に関しては外資系FX会社を除くとゼロです。

 これはなぜかというと、MT4やTradingViewなどの海外の取引システム導入に対して当局が厳しく規制しているからです。国内FX会社の多くが当局に対して遠慮している部分が見受けられるので、その辺りを少しずつ改善していってほしいと願っています。

―今後、FX業界はどのように変化していくと予想していますか?

 今のままでいくと、良くなることはあまり期待できないと思います。当局のルールを遵守しすぎると規制強化がさらに進み、FX業界全体が縮小しかねないですよね。もしレバレッジが最大10倍までに規制されていたら、「FXを止める」「海外のFX会社を使う」といった個人投資家は多かったはずです。

 私は、規制を強化することでユーザー離れに拍車がかかり、業界全体がダメになってしまうと考えています。MT4しかりTradingViewしかり、良いものはどんどん取り入れられるように変わっていかないと、業界の未来は暗いままかもしれません。

―山中さんご自身としては、今後どのようなことにチャレンジしていきたいですか?

 いろいろな会社をやっている中の一つに、金融リテラシー協会というのがあります。これは日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立した協会です。代表的な活動の一つとして、金融詐欺や被害に遭う方を減らすべく、金融リテラシーの啓蒙を行っているのですが、コロナの影響で今は中断しています。

 もう少し落ち着いて以前のような社会に戻ったら、この活動を再開していきたいと考えています。投資に関するマルチ商法やネズミ講等の怪しいビジネスは後を絶たない現状がありますので、とにかく騙されないように注意してほしいです。

勝っている人を研究して自分に合うスタイルを磨く

―続いて、初心者トレーダーが成功するための秘訣を教えてください。

 自分のトレードスタイルが確立するまでは、勝っている人が何をやっているのかを研究して、自分に合っているものがあればどんどん取り入れていくべきです。スキャルピングはできるけどスイングトレードはできない、逆にスイングトレードはできるけどスキャルピングはできないというように、自分に合った取引スタイルが必ずありますし、取引を繰り返しているうちに得意な通貨ペア、苦手な通貨ペアも出てくるでしょう。

 それと、とにかく勉強を続けることですね。例えば、ファンダメンタルズの勉強をするなら、NHK出版から出ている書籍『投資家のための金融マーケット予測ハンドブック』がお勧めです。これぞ教科書という内容で、金融・経済動向を見通すために必要な知識が全て詰まっています。3年に一度くらいのペースで改訂していて、その間に起きた事例が新たに追加されるので、私は毎回買い替えています。これは1冊持っておくべき本の一つですね。

 チャートに関しては、実にさまざまな種類があるので、自分が操作しやすくて見やすいと思ったものを使いましょう。チャートは見れば見るほど分析技術の向上につながるので、時間軸を変えたり、通貨ペアを変えたり、過去にさかのぼったりしてひたすらチャートを眺めるようにしてください。テクニカル分析を学ぶなら、ジョン・J・マーフィーの『先物市場のテクニカル分析』という書籍が参考になると思います。私もこれで勉強しました。

―最後に、読者の方に向けたメッセージをお願いします。

 私はFXが好きなので、FXで損をして去っていく投資家を見るのは純粋に悲しいです。そうならないためにも、このような雑誌や書籍を読んでしっかりと勉強し、生き残ってほしいと願っています。この先、日本に限らず世界中がどうなっていくのか不透明ですから、副業的なものとして投資する力を身に付けておくことは重要です。

 メインの仕事があるのであれば、ちょっとしたお小遣い稼ぎでもFXをやる意味は十分あると思います。FXから去らずに勉強を続けて、最終的には常勝トレーダーになっていただければ幸いです。

インタビュー日◉2022年7月6日

到達確率チャートの見方

到達確率チャートの見方
ユーロドルの到達確率チャート。到達確率チャートは「FX羅針盤」にて掲載中

到達確率チャートを利用したトレード手法例

到達確率チャートを利用したトレード手法例
1│到達確率表の右上の「×」が赤の通貨ペアを選ぶ
FX羅針盤に掲載されている到達確率チャートをチェックして、確率表の右上の「×」が赤くなっている通貨ペアを探します。
2│到達確率の高い方向にエントリー
確率表の到達確率が高いゾーンの方向にエントリーします。上の到達確率チャートの場合なら、現在の価格がゾーン4で、ゾーン3(1.0190ドル)への到達確率が88%と高いので、売りでエントリーします。

ただ、そのままエントリーしても値幅を取れないので、反対方向に動いてゾーン5(1.0221ドル)まで到達したところで売りポジションを持つのが基本です。そうすることで値幅を稼ぐことができます。
利益確定
到達確率の高いゾーンに到達したところで利食い
上の到達理確率チャートの場合、ゾーン3(1.0190ドル)到達で利食いします。
損切り
エントリーしたゾーンのもう一つ奥のゾーン到達で損切り
上の到達理確率チャートの場合、ゾーン6(1.0252ドル)到達で損切りします。
ABOUT ME
山中康司
1959年生まれ。慶応義塾大学法学部卒業。1982年バンク・オブ・アメリカ入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャー。1997年日興証券入社、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。2002年アセンダント社設立・取締役。【著書】テクニカル指標の読み方・使い方(日本実業出版社)
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