前週のトピックスはなんといってもトランプ米大統領による「関税強化の発表」が相次いだこと。マーケットには短期的な緊張感と混乱が見られました。「TACO」と言われ、本気の姿勢を見せた感じでしょうか!? いずれにせよ「地政学リスク」と入れ替わって「関税問題」が激化となりました。
銅の急騰
米国が銅に50%関税を課すとの発表で、銅価格は米国市場で史上最高水準に跳ね上がりました(約5.69ドル/ポンド)。さらにブラジルのコーヒー豆が先物で急騰するなど、その影響はこれからも未知数です。

株価指数を見てみると最終的には日経も強く対水準で揉みあい。ナスダックとS&P500は史上最高値を更新し続け、NYダウも史上最高値にわずかのところまで迫っています!

ドル円レートは、148円台を結局つけたもののスグに失速し、あっという間に143円台を割れる強い下落となっていましたが、7月3日から切り返すと再び上昇は強まり、今週も乱高下しながらも上昇し続け148円台に迫る勢いとなっています。これほど円安ドル高の流れになるのも整合性がなく、マーケット全体の方向感は危うい感じです。

1週間の通貨強弱を分析すると、強くはないもののドル安からドル買いに転じていて今週はジワジワと継続しています。スイスフランは継続して買われ続けておりフラン高は強い。ユーロ買いとポンド買いは少し失速した感じですが、円安が急激に強まったのが印象的です。このまま継続するかはまだまだ未知数ですが…。
市場では「TACO」(Trump Always Chickens Out=結局強硬政策をやめるのでは)という見方が広がっていましたが、それを払拭するかの如く「強気」なトランプ米大統領の発言が多くなってきています。今回も実際に関税が実施されるかどうかわかりませんが、どちらになっても投資家は警戒しなければならないでしょう! 株価指数は強いので、やや不透明な中でも需給は下支えされている構図です。
7月3週目相場となる7月14日(月)からの注目の材料などは次のとおりです。
■7月15日(火)
ゴト日
11:00~中国指標が多数発表
21:30~米消費者物価指数CPI
■7月16日(水)
15:00~英消費者物価指数CPI・生産者物価指数PPI・小売物価指数RPI
21:30~米生産者物価指数PPI
■7月17日(木)
21:30~米新規失業保険申請件数
■7月18日(金)
23:00~米ミシガン大学消費者信頼感指数
ぜひ参考にしてください!
※7月アノマリー記事も参考にしてください。