日本の新内閣発足から始まった前週の10月相場。
前週は「石破ショック」と名付けられサーキットブレーカーが何度も発動するほど相場は大きく下落してしまいました。
※前回の記事をご参照ください。
内閣総理大臣に就任してスグにやらないと言っていた「解散」をすると言い出し、金融所得増税に関してもうやむやにしたりと事前に公言していた事を周囲の意見にあわせたように修正し、火消しのような発言も多く日経新聞は「風見鶏」と表現していました。
相場もダイレクトに反応、日経は戻し始め、ドル円も円安に戻りつつありました。
注目の米国指標である10月2日(水)21:15~「ADP雇用者数」は、予想+12.0万人に対して結果は+14.3万人と非常に良い結果に。10月4日(金)21:30~労働統計局の「米雇用統計」も、
♦非農業部門雇用者数
予想:+14.0万人
結果:+25.4万人
♦失業率
予想:4.2%
結果:4.1%
♦平均時給
予想:3.8%
結果:4.0%
と、全てが非常に良い結果となり、相場は米株も米長期債も上昇。再び利下げを後退させたのかドル買いが加速し円安もどんどん強まる結果に。
米雇用統計の当日は朝から少しづつドル円は下がっていましたが、東京時間が終わるとジリジリと戻し始めていました。しかし、米雇用統計の後は急騰し凄まじい勢いで上昇となりました。最終的には3円を超える上昇です!
先週の「石破ショック」を全て打ち消すどころか高値ブレイクとなり、なんと1週間でまた6円以上の上昇を記録! 急激に円高が起きてはまた円安に戻すという凄まじい動きです。
通貨強弱を分析しても米雇用統計後は一目瞭然で、円安ドル高がフル加速したのがいかに急激に起きたかがわかりますが、1週間の流れは強い円高ドル安から始まり激しい交錯となっています。本当に強い円安ドル高が再来するとは決めつけるのは危ないように見えます。
とはいえドル円は上にユーロドルは下にしっかりブレイクし、逆相関で短期での流れは強いといえます。振り回されないよう順張りで様子見が良いと思われます。
10月2週となる10月7日(月)からの注目すべき材料・指標は以下の通り。
■10月7日(月)
豪州・中国が休場
■10月9日(水)
10:00~RBNZニュージーランド中銀政策金利&声明発表
27:00~米国FOMC議事要旨
■10月10日(木)
ゴト日
21:30~米国消費者物価指数CPI・新規失業保険申請件数
■10月11日(金)
15:00~英国GDP・貿易収支・鉱工業生産指数・製造業生産高
21:30~米国生産者物価指数PPI
23:00~米国ミシガン大学消費者信頼感指数
などとなっています。
※10月アノマリーも参考にしてください。
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