前週(5月11日〜15日)の為替相場は、度々の介入・レートチェックなどで一時的な急落がありましたが155円を割れていくことはなく、相変わらず高値圏内で動けないドル円のまま。米国のインフレ指標である消費者物価指数CPI・生産者物価指数PPIの悪化を背景にFRBの利下げ期待が完全に後退し、再びジリジリとドル買いが進行する1週間となりました。
材料などが非常に多いので、為替動向を軸として、他市場との特異な乖離や要人発言の裏側を紐解きます。
米インフレ指標の悪化とドル円の急伸
週初め、ドル円は156円台半ばでスタートしましたが、イランと米国の対立長期化懸念などから有事のドル買いが先行しました。さらに発表された米国のインフレ指標が軒並み悪化を示したことで、「市場がこれまでに織り込んでいた年内の利下げ期待はほぼ消えたのでは!?」と報道されました。
これにより米10年債利回りが4.5%台へと大きく上昇し、ドル買いがしっかり連動、週末にかけてドル円は158円台後半まで一気に駆け上がる展開となりました。途中で急速な下落を見せる場面もありましたが、市場の根強いドル買い意欲が勝る結果となっています。

原油急騰と金・株式市場の急落という乖離
為替市場でのドル高が目立つ一方で、珍しく逆相関しっかりとなっているのはGOLDです。ドル高に抑え込まれた感じに下落を強めました。原油市場では、ホルムズ海峡の封鎖継続による供給懸念から買いが殺到し、WTI原油価格は一時104ドル台へと急騰しました。この原油高による日本の貿易赤字拡大への警戒感も、円売りを後押しする一因となっています。
その一方で、通常であれば有事の逃避先として買われやすい金相場は、強いドル高と金利上昇のあおりを受けて急落し、一時4500ドル台前半まで売り込まれる異例の動きを見せました。また、株式市場も大荒れとなり、米ダウ平均が急落したほか、日経平均株価も米国市場の動揺を受け、またもや史上最高値圏から急落。米国株もハイテク株を中心に非常に荒い動きが続き、明確なリスク回避の動きが鮮明になっています。

ベッセント米財務長官の訪日と米中首脳会談
こうした緊迫した市場環境の中、ベッセント米財務長官が来日し、高市早苗首相および片山さつき財務相と相次いで会談を実施しました。このトップ会談の核心的な議題となったのが、まさに為替市場の動向です。
米中首脳会談を目前に控えたタイミングでの日米連携の誇示は意味合いが大きく、会談では急激な為替変動に対する懸念が共有されました。ベッセント長官自身も為替問題における協力継続を強調しており、158円台という過度な円安水準に対する市場への強い牽制となっています。思ったほどドル円は動かなくて、逆の意味で驚かされた感じです。
その翌日、米中首脳会談も相場のボラティリティを高める大きな要因でした。関税引き上げを巡る貿易摩擦や先端技術の輸出規制、さらには台湾情勢などの地政学的リスクについて両国の様々な主張がぶつかり合い、ブルームバーグも『トランプ氏と習氏、ホルムズ海峡巡り目標共有を強調-進展には乏しく』と報じ、具体的な緊張緩和の道筋が見えにくい結果となりました。
この会談を通過したことで市場の不透明感は一層強まり、リスク回避の動きが加速したように思います。株式市場などと為替市場のボラティリティは大きく乖離しています。為替市場は介入の急落度を考慮してもボラティリティは低下気味で長引いており、いよいよ非常に危険なゾーンに入ってるのではないでしょうか。
・・・・・
5月4週目の週となる5月18日(月)からの注目すべき材料・指標は次のとおりです。
■5月19日(火)
23:00~米中古住宅販売成約指数
■5月20日(水)
ゴト日
15:00~英消費者物価指数CPI・生産者物価指数PPI・小売物価指数RPI
27:00~FOMC議事要旨
■5月21日(木)
16:15~仏PMI速報値
16:30~独PMI速報値
17:00~欧州PMI速報値
17:30~英PMI速報値
21:30~米新規失業保険申請件数・住宅着工件数
22:45~米PMI速報値
■5月22日(金)
8:30~日本消費者物価指数CPI
※5月アノマリー記事もご覧ください。





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