1年9か月ぶりの「実弾、円買い介入」が炸裂しました!! 160円台からが日本・米国政府にとって厳しいレートだというのが浮き彫りになったともいえるでしょう。
前週(4月27日~5月1日)は、当初「主要国の政策金利ウィーク」として位置付けられていましたが、市場参加者の記憶に残るのは間違いなく「4月30日(木)の円買い介入」一色でしょう!
一時1ドル160.72円まで上昇していたドル円は、片山さつき財務相・三村淳財務官の二段構えの「何度も最終警告の発言」を経て、5月1日未明にかけて155.50円付近まで約5円の急落。2024年7月以来となる円買い実弾介入の発動が極めて濃厚な動きとなりました。

まずは時系列で整理します。
4月28日(月) 日銀の「タカ派据え置き」と6万円割れ
日銀は政策金利を0.75%で据え置きましたが、内容は明確にタカ派寄りでした。注目すべきは、政策委員9人のうち3人が「1.0%への利上げ」を主張して反対票を投じたこと、さらに展望レポートでは2026年度のコアCPI見通しを前回1月の+1.9%から+2.8%へ大幅上方修正しました。これを受けてドル円は一時的に158円台まで円高が進行となっていました。
しかし、午後3時30分からの日銀植田総裁会見は「中東情勢の不確実性」を強調する曖昧な内容に終始し、6月利上げを示唆する明確なシグナルは出ず、ドル円は会合前の159円台半ばまで戻り、結果的に円買いは続きませんでした。
4月29日(水) 日本祝日と「3.50-3.75%据え置き」のFOMC
昭和の日で日本市場は休場。米国ではFOMCが政策金利を3会合連続据え置きとしました。マイランFRB理事が0.25%利下げを支持して反対し、声明文では「中東情勢の進展が経済見通しに高い不確実性をもたらしている」と異例の地政学リスクへの言及がありました。
さらに、クリーブランド連銀ハマック総裁、ミネアポリス連銀カシュカリ総裁、ダラス連銀ローガン総裁の3名が「利下げを前提とした既存のフォワードガイダンス」の維持に反対。FOMC内のタカ派分裂でバラバラとなっているのが露呈した感じです。
パウエル議長は理事として残留する意向を表明していますが、次回6月会合からはウォーシュ体制での運営が見込まれます。なお、パウエル議長の任期最後のFOMCにもかかわらずドル円の反応は限定的で、160.39円付近で無風通過しました。
4月30日(木) 「実弾、円買い介入」が炸裂
この日が、今週最大のテーマです。午後の時間帯、ドル円は一時160.72円まで上昇となり、WTI原油が時間外取引で100ドル台に乗せたこともあり、円安圧力が極限まで高まりました。
そして17時頃、片山財務相が「いよいよ断固たる措置を採るタイミングが近づいている」と発言。続いて三村財務官が「自分の説明が最後の退避勧告」「非常に投機的な動きが高まっている」「米国とは協調的にやっている」と相次ぎ発言しました。
その2~3時間後、政府・日銀による円買い・ドル売りの実弾介入が断続的に発動されたとみられます。約5時間あまりで5円程度の円高進行。ドル円はNY時間早朝に155.562円まで急落しました。介入規模については、日銀が公表した5月7日受け渡し分の当座預金増減要因の予想値と市場推計の差から「約5兆円規模」との観測が出ています。
注目すべきは、米財務省報道官が「日本の財務省と緊密に連絡を取り合っている」とコメントしたこと。2022年や2024年の介入局面と比べても米国の許容度は明確に高く、本格的な日米協調介入とまでは言えないものの、米側から強い反発を懸念する必要は小さい状況です。
なお、同日の日本10年債利回りは一時2.5%を超え、29年ぶりの水準に到達。原油高によるインフレ懸念で長期金利上昇、円安、株安という典型的な「日本売り=トリプル安」だと速報が出ていました!
5月1日(金) 連日介入で投機筋を狙い撃ち
ゴールデンウィーク後半の薄商いを控えて「もう一発」を打ち込みました。157円台でも実施してくるのか?と驚かされましたが、三村財務官は「大型連休はまだまだ序盤と認識」と述べ、連休中の追加介入も示唆しています。
今週の最大の教訓は「160円台の壁は防衛線として機能した」という事実です!
162円台を超えないうちは実際されないと決め込んでいたトレーダーは厳しい結果となったはずです。ただし、為替介入はあくまで「時間稼ぎ」にしかすぎません。円安となってしまっている背景・要因が解決されない限り、ゴールデンウィーク明けの市場参加者復帰後、再び160円方向への試しが入る可能性は十分残っています。トレーダーは「介入後の高値超え」と「日銀6月利上げ観測の進退」を引き続き注視すべきでしょう!
5月2週目の週となる5月4日(月)からの注目すべき材料・指標は次のとおりです。
■5月4日(月)
日本ゴールデンウィーク・中国・イギリス休場
■5月5日(火)
日本ゴールデンウィーク・ゴト日・中国休場
13:30~RBA豪州中銀政策金利&声明発表
23:00~米JOLTS求人件数・ISM非製造業景況指数・新築住宅販売件数
■5月6日(水)
日本ゴールデンウィーク
21:15~米ADP雇用者数
■5月7日(木)
21:30~米新規失業保険申請件数
■5月8日(金)
21:30~米雇用統計
23:00~米ミシガン大学消費者信頼感指数
※5月アノマリー記事もご覧ください。























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