第1回
▼時間の概念がないチャート「P&F」【エントリー編】
▼IFAから見た投資業界の問題点は?
株取引、FX、暗号資産に投資信託まで、幅広い金融知識を備える資産運用の専門家「IFA」として活躍するJudyさんが、外国為替に登場! 金融アドバイスのエキスパートに、投資全般についていろいろ教えていただきます。Judy先生、よろしくお願いします!

Judy(ジュディ)氏プロフィール
米国人の父から学んだ知識を活かして独学で投資を学び、金融業界へ転身。株取引約12年、FX取引約8年、暗号資産や投資信託など、金融知識は多岐にわたる。証券外務員一種、ファイナンシャル・プランニング技能士。FX、米株をメインにSNSで情報を発信している。
P&Fで分析する準備と基本
記録する準備
1枠の値幅を決める。ここでは10pipsとします。
基本のルール
①10pips上昇したら×、下落したら〇を追加していく
②1つの列には1種類の記号しか書けない(〇、あるいは×のみ)
③3枠分以上逆行したら、となりの列に違う記号を記入する(3枠転換)。逆行時に×→○なら1枠下から、○→×なら1枠上から始めるため、実際は4枠分(40pips)の逆行がないと、列が変わらない。
記録例
①130.00円から130.60円に上昇→60pips上昇なので×を6つ記録する(a)
②130.60円から130.20円に下落→4枠(列移動の1枠+3枠)動いたのでとなりの列の1枠下から○を3つ記入(b)
③130.20円から130.40円に上昇→3+1枠以上動いていないのでまだ記録しない
④130.40円から130.60円に上昇→②の状況から3+1枠以上動いたのでとなりの列へ。40pips上昇したので×を3つ記録する(c)

時間の概念が存在しないポイント&フィギュア
チャートを記録する「足」にはさまざまな種類が存在し、「何を記録したいか?」によってその使い方は変わってきます。今回ご紹介する「ポイント・アンド・フィギュア」(以下、P&F)は非時系列系チャートと呼ばれるもので、私もよく使っています。
P&Fとは、特定の価格変動のみを捉えてチャート化するテクニカル分析手法です。海外では非時系列系チャートといえばP&Fというくらい代名詞となっている手法で、特徴を一言で言うと、【時間の概念がない】分析です。「ポイント=価格のポイント、フィギュア=図形」の意味、つまり価格の動きを図形化することが名前の由来です。
チャートは×と〇のどちらかしか記録しないため、視覚的にシンプルで、価格の方向性やトレンドを一目で確認できます。純粋に価格の変動だけを考慮して、より本質的な相場の流れを示せるメリットがあります。
実はP&Fの歴史はとても古く、1880年ごろには現在のP&Fの原型といわれる分析手法がすでに使われていました。当時は手書きで方眼紙に記録していたと言われています。
リアルなチャートに現れたパターンから学ぶ!
実際の相場に現れた、P&Fのチャートパターンを確認してみましょう。以下のドル円チャートでは、弱気の三角保ち合いが発生し、下にブレイクアウトしたところが売り場となりました。ローソク足での価格変動と見比べてみましょう。

P&Fでも通用するパターン分析をマスター!
P&Fには大きく分けて2つの使い方があります。チャートパターンを使ってブレイクアウトを狙うパターン分析と、45度線を使うトレンド分析です。いずれの場合も過去の安値を下抜けする○が売りシグナル、同様に過去の高値を上抜けする×が買いシグナルと判断するのが基本となります。ここでは代表的なチャートパターンによる分析を解説します。


IFAの立場から見えるこの業界の課題
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)とは、特定の金融機関に属し、独立して投資アドバイスを行う金融の専門家です。
顧客の資産形成や資産運用などの相談に応じ、偏りのない中立的なアドバイスが可能です。そんなIFAの私から見て、現在の投資業界にはいくつかの重要な課題があると考えています。
株式や投資信託に関心を持つ個人投資家が増えている一方で、依然として金融リテラシーが不足している人が多いように感じます。また、SNSやインターネットでの情報過多により、信頼性の低い情報に惑わされる投資家も少なくありません。
またFX業界において、IFA登録制度が存在しないことも問題だと思います。現在FXに関心を持つ投資家は多いものの、専門家のアドバイスを受ける機会が限られています。IFA登録制度は、投資詐欺の撲滅にもつながる重要な制度だと考えています。
デジタル化の進展が投資業界に大きな変革をもたらしました。近頃ではAIやロボアドバイザーを活用した投資サービスの普及により、個人投資家が手軽に資産運用を始められる環境が整いつつあります。
この変化に対応する重要性を感じつつも、一方ではこんな時代だからこそ「顧客との対面でのコミュニケーションや信頼関係を維持する」ことも大切なのではないかと思います。
IFAのJudyさんが感じる投資業界の課題
①投資知識の格差
・個人投資家の増加と金融リテラシー不足
・SNSやインターネット情報の影響と課題
②FX業界におけるIFA登録制度の欠如
・専門家によるアドバイスの不足
・IFA登録制度が安心できる投資環境のために必要
③デジタル化による投資業界の変革
・AIの普及による資産運用の簡易化
・顧客との信頼関係の維持