5月相場が終わりましたが、振り返ると始まりから最後まで「トランプ砲」に相場全体が振り回され続けていました!
この記事を書いている早朝(6月1日)にも報道は出続けています。株式市場も為替市場もその影響は大きく投資家は困惑し、もしかしたら初心者こそ勝って上級者ほどやられた相場かもしれません。いわゆる株は安易に買い続けられたら儲かり、為替は逆張りすれば儲かった状況でした。
「トランプ米大統領」の5月にあった発言と矛盾
① 日鉄のUSスチール買収:承認→与党内から異論
トランプ氏が買収承認を表明したものの、共和党保守派や鉄鋼労組から「国家安全保障リスク」との反発が強まり、一部メディアでは「再評価される可能性」も報道。
【現状】正式な撤回はなし。ただし党内の反対で政策が揺らぐ可能性あり。
② EU製品への50%関税警告:政財界から反発
発言直後、米商工会議所や自動車業界から「報復関税で雇用が失われる」と強い反対。後日の演説では「再交渉のためのカード」とややトーンダウン。
【現状】制裁は未発動。選挙用のブラフとの見方が有力。
③ 対中強硬発言:「優しくしない」→曖昧発言に
「もう中国に優しくしない」とSNSで投稿するも、直後のインタビューでは「中国とは良い取引も可能だ」と発言し矛盾。
【現状】中国との対立路線は継続する姿勢だが、発言に一貫性なし。
④ 薬価「最恵国待遇」導入:製薬業界と対立→裁判所で停止
医薬品の価格を他国水準に合わせる大統領令を発表したが、製薬ロビーが提訴。連邦裁判所が一時差止め命令を出したため、事実上の撤回状態。
【現状】政策は法的に凍結中。
6月も継続すると思われ「トランプ砲」には要注意です!!


通貨強弱の直近3か月間では中期的に円高ドル安の流れが持続しているといえますが、短期間ではなかなか激しい円と米ドルの乱高下・交錯となっています。ココからハッキリする材料も特になく今後の未来が見えにくい状況です。


5月もドル円のボラティリティは非常に高い状況で続いていますが、驚くのはユーロドルのボラティリティも高くなってきている点です。2023年・2024年のユーロドルに慣れたままだと非常に厳しいトレードを強いられるでしょう。

5月のドル円は何度も週明けに窓開けから始まり、「トランプ砲」などの材料相場により激しい乱高下を短いストロークと長いストロークで読みにくい動きを続けました。それでも今後の注目ポイントは142円台を明確に下へブレイクし、再び140円台を割れてダウントレンドを加速させられるかでしょう!

日経平均は直近の日足で見るとレンジで動けない状況となっています。このまま選挙や関税によるファンダメンタルの明確な結果を待っているのか!? 上値も重く底堅い状況が続きそうです!
6月はじまりの週となる6月2日(月)からの注目の材料などは次のとおりです。
■6月2日(月)
ニュージーランド休場
23:00~米ISM製造業景況指数
■6月3日(火)
23:00~米JOLTS求人件数
■6月4(水)
21:15~米ADP雇用者数
22:45~BOCカナダ中銀政策金利&声明発表
23:00~米ISM非製造業景況指数
■6月5日(木)
21:15~ECB政策金利&声明発表
21:30~米新規失業保険申請件数・貿易収支
■6月6日(金)
21:30~米雇用統計
ぜひ参考にしてください!