10分足などの時間足が簡単に表示できる、かゆい所に手が届くチャート分析が可能｜MT5鬼コーチ［第2回］

じわりじわりと普及が進んでいるMT5について縦横無尽に語るコラムです。
第2回は、時間足の表示について。MT5はMT4に比べ、はるかに多い時間足を表示できます。
多彩な時間足を利用できるMT5でチャート分析を行なってみませんか？

本文◉石井僚一

【1】MT4で利用できる時間足は9種類限定
【2】意外と便利な10分足、ただしMT4では表示できない
【3】MT5なら簡単に10分足表示ができる！
【4】分足は11種類、多彩なMT5の表示機能
【5】自分好みのマルチタイムフレーム分析ができるMT5

【1】MT4で利用できる時間足は9種類限定

　チャート分析は長い時間足から行いましょう、と多くのチャート分析の教科書に書かれています。MT4で利用できる時間足は、上から順に、月足・週足・日足・4時間足・1時間足・30分足・15分足・5分足・1分足の合計9種類です。9種類あれば充分なマルチタイムフレーム分析ができます。MT4の時間足ボタンを右の月足から順番に押すことで、マルチタイムフレーム分析を行っている方も多いのではないでしょうか。

　ただしMT4の利用に慣れると、特に気にせずスルーしてしまうことがあります。それは、MT4には「10分足がない！」ということ。MT4初心者の頃に思ったことがありませんか？

MT5の画面 — パッと見るだけではMT4とMT5の区別はつかない。時間足の変更ボタンの数も9つ（画像はMT5）。

【2】意外と便利な10分足、ただしMT4では表示できない

　短期取引を行う方の中には、1分足や5分足はノイズが多いものの15分足では値動きに乗るタイミングが一歩遅い、と感じる方が多いのではないでしょうか。そんなときに10分足があれば便利だと思いませんか？

　MT4以外のほとんどのチャートツールは10分チャートの表示ができます。ノイズが多い1分足と5分足、そして値動きに一歩遅れる15分足の間にある10分足は、かゆい所に手が届く時間足といえます。MT4でも外部のインジケーターを利用することで10分足を作成できますが、手間が掛かることはいうまでもありません。

MT5に10分足チャートを表示。時間足のボタン部分は何も押されていない状態となっている。

【3】MT5なら簡単に10分足表示ができる！

　MT5の画面はMT4と非常に似ています。時間足の変更ボタンも「月足」～「1分足」の9種類です。しかしMT5で表示できる時間足はMT4と同じ9種類ではありません。ボタンで選択可能な時間足以外の表示もできます。

　MT5を立ち上げた後、「チャート」→「時間足設定」→「分足」とカーソルを動かしていきましょう。すると1分足から30分足まで分足だけで11種類の選択肢が現れます。その中には当然10分足も。こちらからの選択で、簡単に10分足チャートの表示ができます。

【4】分足は11種類、多彩なMT5の表示機能

　MT5は分足では、1・2・3・4・5・6・10・12・15・20・30分の11種類の分足チャートが表示できます。さらに時間足では、1・2・3・4・6・8・12時間足の7種類の表示が可能です。MT4の場合、1時間足の次が4時間足で離れすぎている、と感じることがあります。しかしMT5なら、2時間足や3時間足の表示が可能です。

　さまざまな時間足の表示機能を持つMT5は、MT4にはない時間足を使ってより緻密なチャート分析ができます。また、複数の時間足で相場を分析するマルチタイムフレーム分析においても、いろいろな組み合わせを試して、自分にピッタリの組み合わせを選ぶことができます。

MT5なら1・2・3・4・6・8・12時間足の表示が可能。MT4と異なり1時間足と4時間足の間の時間足も表示できる。

【5】自分好みのマルチタイムフレーム分析ができるMT5

　MT4で利用できる時間軸は1分足から月足の9種類に固定されています。選択肢が限定されることで、時間足の選定に迷わない、というメリットがある面は否定できません。しかし、ある程度チャート分析に慣れると「かゆい所に手が届かない」と物足りなさを感じるようになります。それを払拭してくれるのがMT5で、さまざまな時間足が用意されているため、自分好みの時間足を選んで分析や取引ができます。

　MT4でマルチタイムフレーム分析を続けると、良くも悪くもMT4ベースのマルチタイムフレーム分析となってしまいます。MT4に比べ時間足表示の種類が多いMT5を利用して、自分にフィットした時間足でチャート分析をしてみませんか？