今週からいよいよ8月相場になります。
あながち馬鹿にできないアノマリーシリーズ、今回は夏枯れ8月相場について解説していきましょう!
8月は「円高ドル安の月」とされており、7月が「円安ドル高」だったときには特に真逆となりやすい傾向があるようです! 過去23年間のデータでは約60%強の確率です。
※前月の7月アノマリーもご参考にして下さい。
8月といえば「夏枯れ相場」日本のお盆休み前後のことです。
いわゆる「薄商い」による急変動に注意が必要とされますが、基本はボラが低下しやすく、8月中旬以降からはボラが上昇しやすい傾向にあります。
8月下旬の大注目となるのは毎年開催される「ジャクソンホールシンポジウム」。こちらもアノマリーの裏付け要因となる可能性が高いです!
例年通りであれば、今年は8月22日(木)23日(金)24(土)となるはずです。今年のテーマは既に発表されており「金融政策の有効性と伝達の再評価」。特FRB議長の発言が大きく相場を動かす可能性があるので注視しましょう。
8月は意外と知られていないのですが、
♦2015年「チャイナショック」
♦2018年「トルコショック」
♦2019年「米中貿易摩擦の激化」
♦2021年「トヨタショック」
♦2022年「円安加速でドル円大暴騰130円→139円」
などなど、高確率で相場に大きな出来事が起きています! こちらにも注意が必要ですね。
過去12年間の8月ドル円の平均変動率は419.858pipsほどとなっています。
過去12年間の8月ユーロドルの平均変動率は390.216pipsほどとなっています。
ドル円は今年もずっとボラティリティが高い状況が続いていて、このアノマリーデータの平均値を軽く上回っています。もう何年続いているのかというレベルで毎月お伝えしていますが驚きですね。
ユーロドルはボラティリティ低下が進行し続け平均値以下で推移しています。先月からに続き急激なボラティリティの高まりには注意したいところです!
8月はもうひとつ興味深いデータがあります!
上記のようにクロス円の豪ドル/円とNZドル/円は直近21年間で陰線確率が70%ほどとなっています。
特に豪ドル/円が高いわけですが、直近2020年からは3年連続で陽線となっており、昨年の解説では「いよいよ陰線確率が高まっている感じですね!注目してみて下さいね」としておりました。
見事に2023年は4年ぶりの陰線となりました。今年もぜひ注目してみてください!
※アノマリー使用上のご注意
毎月できるだけ「アノマリーシリーズ」は解説していきたいと思っています。
あながちバカにできないとされるアノマリーは「儲ける」というよりも「危険意識」のほうを重点に置いてもらい、ご自身の大切な資産を守るために参考にしていただきたいです。
FX雑誌「外国為替」vol.13
発売:2024年10月22日(火)
定価:980円(本体891円)