まずは先週の振り返りです。
なんといっても前回の記事でも皆さんに注意勧告してきた、今年最後の大きな材料となる【BOJ日銀政策金利&声明発表】【植田日銀総裁の会見】です!
12月19日(火)昼前からドル円レートはジワジワと動き出しやや円安で上昇し始めていましたが、結果は……。
日銀は引き続き緩和を維持し、マイナス金利解除も見送りと発表。植田日銀総裁も「必要があれば躊躇なく追加の金融緩和を講じる」とし、今までとまったく変わらない発言となり、世界中がガッカリしたように再び円売りで反応となりました。
事前に憶測が出ていたり、「チャレンジング」など、いよいよ今年最後に昨年と同様に、利上げはないとしても明確なマイナス金利解除については言及してくると思いましたが、あっさり裏切られましたね…。
ドル円レートは時間経過とともに145円目前まで上昇し続けましたが、思ったほどは継続せずジワジワと失速。週末にはほぼ週開始時と変わらず完全に振り出しに戻って終わりました。
1週間のドルと円の強弱を分析します。円は買い戻されるも弱く、以前よりも売られ方も弱くなっており、円売り・ドル売りの状況も続き、ドル円だけが下落しドルストレート・クロス円などほぼ全てが上昇傾向になっています。
直近3か月では11月後半で明確にドル売り・円買いが強まり、両通貨がクロスして円高ドル安の流れになっていったのが一目瞭然です。
コレは「日米の金利差が今後は縮まっていくであろう」という憶測から市場は反応したわけですが、今回の日銀発表はまったく変わらず。円は売られたものの一時的でした。
米株価指数は非常に強くNYダウは史上最高値を更新し続け、ナスダックもS&P500もなんと8週間連続で陽線をつけるほどの勢いが出ています。対して米長期債は下落気味でドルは売られていました。
この流れが2024年の本流となるならまたボラティリティはそこそこ期待できそうです。
次週12月25日(月)からは今年最後の週、年末相場となります。
材料も出尽くし本来ならやりやすい週になるはずですが、年末は手仕舞いモードとなり特殊な状況となります。
特に25日(月)は日本以外ほぼ全てクリスマス休暇で休場となり、翌26日(火)もユーロ・英国・カナダ・豪州・NZランド・スイスなど日本と米国以外はほとんど連休で休場となります。証券会社によってはまともにトレードできない可能性も高いのでご注意ください!
27日(水)・28日・(木)・29日(金)も通常通りとはならない年が多いので、急激なボラ低下によるスプレッドには警戒して望んでください!
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