40年ぶり円安からの歴史的急反発
7月末、前週の主役はまぎれもなく「為替」でした! 7月として市場が身構えたのは、米国政策金利発表(FOMC)と日銀決定会合という二大金融イベントが同じ週に並んだからです。しかし、据え置き濃厚だったこの2つの材料ではなく、実際に相場を最も大きく動かしたのは別の材料でした。
円が「40年ぶりの安値」まで売り込まれた直後、日本と韓国が足並みを揃えました。そして米国が関与した可能性のある極めて稀な協調介入とみられるレートチェック・円買いが入り、ドル円は最終的に約7円も下落しました。
円は一時1ドル=157円台後半(約157円80銭近辺)まで水準を戻し、上昇率は約3%、これは約2年ぶりの大きさである。長く一方通行だった円安の流れに、はじめて本気の「反撃の狼煙」が上がった一週間でした。

FOMC、日銀、そして米大型ハイテク企業の決算が一気に押し寄せる、いわゆる「スーパーウィーク」に加えて、月末相場。週の入口から市場は緊張していました。為替は164円台の攻防が続いていたので、「日本政府がいつ動いてもおかしくない」という介入警戒が為替の底流に常にありました。
円が安いというのは、日本が輸入する際の価格がどんどん高くなっている状態であり、エネルギー高・財政不安・日米の金利差という三つの重しが同時に円を押し下げていました。当局が「いつでも動く用意がある」と繰り返しても、口先だけでは相場は止まりません。市場はむしろ「本当に介入できるのか」と当局を馬鹿にするような動きに見えました。
一方の株式市場は、別の材料に揺れていて、AI向けの巨額投資が「予想より早く天井を打つのではないか」という懸念から、半導体株がまとまって売られていました。SKハイニックス、サムスン、AMD、インテル、マイクロンといった顔ぶれが軒並み下落し、チップ関連の時価総額は合計で1兆ドルを超える規模で吹き飛んでいます(実測値、2026年7月28日(火) 時点)。AIブームの心臓部が痛んだことで、ハイテク比率の高いナスダックは重い足取りとなりました。
転換点はFOMCのタカ派据え置き
7月29日(水)27:00~FOMCは政策金利を3.50〜3.75%に据え置きました。ただし中身は「予想通りの据え置き」ではありません! 採決は9対3で、反対した3人の地区連銀総裁(クリーブランド、ミネアポリス、ダラス)はいずれも「0.25%の利上げが必要だ」と主張しました。インフレ率の鈍化をしてきてのことでしょう。据え置きながら利上げを求める声が3つも出た、いわば「タカ派的な据え置き」であり、ドルはむしろ底堅くなりました。
このドルの底堅さが、円をさらに追い込みました。ドル円は40年ぶりの安値となる1ドル=163円99銭近辺(約164円)まで水準を切り下げた。円安はいよいよ極限まで来ていたように思います!
協調介入とみられる円の急伸
まず反応したのは株でした。マイクロソフトはクラウド事業が好感されて約9%高半面、市場は「AIにいくら使ったか」ではなく「そのAIがきちんと稼いでいるか」だったとのかもしれません。
そして本当のクライマックスは為替で訪れました。1ドル=163円近辺にあったドル円が、急落とジリ下げ、ジリ戻しを続けながらも最終的には大きく崩れ落ちました。市場関係者が「日本と韓国が同じ時間帯にドル売り・自国通貨買いを行い、米国がレートチェック(相場水準の照会)で足並みを揃えた」とみる、極めて稀な協調的な動きでした。円は一時1ドル=157円80銭前後まで急伸し、上昇率は約3%、約2年ぶりの大幅高に。同じ時間帯に韓国ウォンも約2%上昇し、約9か月ぶりの高値をつけています。前週末の夜には「ベッセント財務長官が円相場の介入を銀行へ通知した」などの報道まで出て、その後本当にドル円が急落しました。
ただ実弾の「為替介入」の割には、昔のような1分足で数円という急落は確認できておらず、本気の「為替介入」は今からなのかもしれません。
単独介入は当局の資金力と市場の売り圧力の綱引きになりやすいものですが、複数国が同じ方向に、しかも基軸通貨国である米国の関与も取り沙汰される形で動けば、相場に与える心理的な衝撃はまるで違います。買われ過ぎ・売られ過ぎが一方向に極端に傾いていたところへ、逆向きの大きな一撃が入った感じがしました!
週明けからも下げは続くのか? それとも全て戻すのか? 今まで以上にドル円に注目が集まりそうです! 8月最初の週となる8月3日(月)からの注目すべき材料・指標は次のとおりです。
■8月3日(月)
カナダ・オーストラリア休場
23:00~米ISM製造業景況指数
■8月4日(火)
23:00~米JOLTS求人件数
■8月5日(水)
ゴト日
21:15~米ADP雇用者数
23:00~米ISM非製造業景況指数
■8月6日(木)
21:30~米新規失業保険申請件数
■8月7日(金)
21:30~米雇用統計
※8月アノマリー記事もご覧ください。






















![【億トレインタビュー】成功者が多いやり方を選んだ。それがスキャルピングだった[ジュンFXさん]](https://forex-online.jp/wp-content/uploads/2023/03/vol2-jyunfx-1-320x180.jpg)
















