バイキングやビュッフェに行ったときに、せっかく食事代を払ったからと、つい食べすぎて後悔した経験は誰にでもあると思います。
カジノでプレイされるテキサスホールデムは、四つのラウンドで構成されます。最初に二枚の手札が配られる「プリフロップ」、三枚の共通(コミュニティ)カードが場に開かれる「フロップ」、四枚目が開かれる「ターン」、そして最後の五枚目が開かれる「リバー」です。
各ラウンドで、プレイヤーは時計回りに好きな金額をベットできます。勝負を受けるときは、相手の「ベット」した額と同じ金額を出して「コール」して次のラウンドに進みます。勝ち目がないと感じたら、手札を捨てて「フォールド」すればポットを諦めることもできます。
例えば、あなたは$1000のチップを持ってテーブルに座ったとします。プリフロップでA♠J♠(エースジャック)が配られて$30にレイズしたら、他のプレイヤーから$100にリレイズされました。A♠J♠はそこそこ強い手札なので、あなたは$100をコールしてフロップに進みます。
フロップでA(エース)が落ちて、相手が$150をベットしました。この時点ではエースのワンペアは十分強いので、降りることはないでしょう。ターンでは再び相手が$250をベットして、あなたはコールします。この時点でポットの金額は$1000、あなたの残りのチップは$500です。
そしてリバーで相手が$500のオールインをした場合、このAJが勝っているかは判断に迷うところです。相手はAK(エースキング)やAQ(エースクイーン)といった、自分よりも強いエースを持っていたり、ツーペア以上の強い手役の可能性もあるので、時には断腸の思いでフォールドすることも必要です。
しかしこうした局面で、多くのプレイヤーは自分が負けている可能性が高いと感じていても、既に手持ちのチップの大半をポットに投じてしまったので、今さら降りるのはバカバカしい、相手はブラフかもしれないという希望的観測に基づいてコールします。
上記の状況では勝てば$1000の利益ですが、負けても$500の損失です。3回に1回勝てば良い計算となるため、コールに傾きやすい典型的な場面といえます。本来はフォールドすれば損失はゼロですが、既に$500をポットに投じているため、降りると$500損したような気がしてしまうのです。その結果、投資を無駄にしないためにコールして、残りのチップも全て失ってしまうケースがあります。
人間は過去に支払った費用(サンクコスト)を考慮して物事を判断する傾向がありますが、投資やギャンブルにおいては感情に流されずに「損切り」することが、長期的に勝ち越すために最も大切です。小さく負けて大きく勝つことを繰り返せば、自然と利益が残るからです。
トレードで勝ちたい人は、食べ放題に行っても腹八分でのお会計を心がけて、サンクコストに振り回されないようにしましょう。



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