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Iolite(アイオライト)編集長コラム[八木紀彰]

迫るビットコインETF承認と急浮上したイーサリアム1000ドル割れの予想|Iolite(アイオライト)編集長コラム[八木紀彰]

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ビットコインETFの承認があったなら…

 米連邦控訴裁判所は8月29日、米SEC(米国証券取引委員会)が昨年、暗号資産(仮想通貨)運用大手のグレースケール(Grayscale)が提出した、ビットコイン投資信託をETF転換する申請を却下したことについて、見直すよう命じた。このことから、ビットコイン現物ETF承認の時期が徐々に近づいていると考えてもおかしくはない。しかし、ビットコイン現物ETFの承認が、なぜ注目を集めているのだろうか。

 まず、ビットコイン現物ETFの解釈は上場投資信託。承認された国の証券取引所で取引が可能になり、原則現物のビットコインを裏付け資産として保有する取り決めだ。

 ビットコインは有限のデジタル資産とされているため、より大きな資金が流動している証券の市場で取引が可能になることによって、必然的に購入される機会は増え、現物のビットコインが買われる可能性が考えられる。

 また、税金面でも進展があるだろう。日本の税制上、ビットコインの現物に投資して得た利益は現時点では雑所得とみなされる。ビットコインの現物の場合、課税所得によって段階的に税率は異なるものの、売却して利益が出た際には最大で55%の税金が課される。加えて損失が出た場合は、株式や投資信託などとの損益通算ができない。

 しかし、ビットコイン先物ETFおよび現物ETFに投資して得た利益は、株式や投資信託と同様、分離課税の譲渡所得となる可能性が考えられるのだ。税率は20.315%。日本国内でビットコイン先物・現物ETFの取引が可能となった場合には損益通算ができる可能性があるという点も今後、ビットコインを税金面で懸念していた層を取り込むという意味で期待できる要素だろう。

 では、ビットコイン現物ETFの承認があった場合に、ビットコインの価格の急騰はあるのだろうか。個人的にはNO。既にビットコイン現物ETFはカナダやドバイ等、いくつかの国で承認実績があるが、その事実が価格に対して大きくポジティブに働いたようには思えないからだ。

 しかし現物ETF承認後に、デジタル資産として世界の証券市場から徐々に認められる可能性ももちろんある。ビットコインは、デジタルゴールドと呼ばれていたこともあるように、金(ゴールド)の現物ETFが承認されたときと同じようなチャートを描くかもしれない。承認後には直近の相場と同様横ばい、または2024年4月ごろのビットコイン半減期と重なって、徐々に上向きになってもおかしくない要素は揃っているといった認識だ。

アルトコインの王の座に暗雲が立ち込めた

 時価総額トップのビットコインが現在置かれている状況をみてきたが、ナンバー2はどうだろう。実は、アルトコインの王様と呼ばれるイーサリアムに暗雲が立ち込めた。分析会社の「IntoTheBlock」のレポートによると、イーサリアムのネットワーク料金が9月3週目に9%以上下落し、9か月ぶりの低水準となった。また、「ultra sound.money」のデータによると、ETH供給量の増加も判明している。つまりは、イーサリアムはインフレ状態になりつつあるということ。

 要因としては、レイヤー2ネットワークによる、ETHの需要の低下。そして、「The Merge」以降、PoWからPoSへのコンセンサスアルゴリズムの移行で、イーサリアムが供給される仕組みが大きく変わったこととされている。このトレンドが続けばイーサリアムが1000ドル(約14万円)まで下落する可能性があるというのだ。

 加えて9月15日にスタート予定であった新しいテストネット「ホルスキー(Holesky)」が、ネットワーク生成をするためのファイルの一つに設定ミスがあり、ローンチを2週間ほど延期したことも、個人的にはイーサリアムの価格にネガティブに働いていると思う。というのも、イーサリアムにとってThe Merge以来の大型アップデートとされる、略称デンクン(Dencun)と呼ばれるアップデートでは、ホルスキーのテストネットが重要な役割を果たすとみられているからだ。このアップデートにより、ブロックチェーンの拡張性という課題を解決していく予定とのことだが、このアップデートの計画が大幅にズレれば、イーサリアムの現状の期待感は薄れていくだろう。

 最後に、今年の年末から来年にかけて、個人的に注目している要素を共有して終わりにしたいと思う。冒頭話したように、ビットコイン現物ETFは遅かれ早かれ承認されると思っている。最も注視すべきは、ビットコイン以外のアルトコインの現物ETFの承認がビットコインに続くかどうか。このビットコイン現物ETFの承認という分岐点で起こるであろう、アルトコイン現物ETF申請ラッシュが承認されるかどうかは、大きく暗号資産業界に追い風となるか否かの鍵を握っていると思う。

 いまだに詐欺的な暗号資産のリリースは後を立たないが、長らく暗号資産の領域で地道な実績を積み上げたアルトコインの中には、分岐点のタイミングで再び日の目を見るモノもあるかもしれない。ビットコイン現物ETFの承認は、もう1度アルトコインの主要銘柄に目を向けるタイミングだ。

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FX「外国為替」編集部
FX「外国為替」編集部。たくさんの投資家の人生が、FXのおかげでほんの少し豊かになる—。そんな未来を目指して2022年8月に『外国為替』を創刊。雑誌は全国の書店およびAmazonで発売しています。
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