裁量トレード、自動売買、バックテスト、EAやインジケーターの開発と、幅広くFX運用をカバーする万能ソフト「MT4」。基本的な操作を覚えた方が、よりステップアップするための情報をお届けしていくこの企画、今回は分析環境を保存して切り替える方法を紹介。
いつもの分析環境を保存&表示で時短
自分にとって分析しやすい一番のチャート設定を探し求めて、試行錯誤しているトレーダーは多いはず。また、見る通貨ペアや銘柄、時間軸によってもそれぞれインジケーターの値などの設定・分析環境を切り替えることは多い。気に入った分析環境を複数保存して、状況に応じてすぐに切り替えることができれば、分析作業の手間を省き時短にもつながる。今回は、MT4でカスタマイズした分析環境を保存し切り替える方法を紹介する。
まず変更したチャートのプロパティ設定や表示しているライン、よく使うインジケーターの組み合わせを保存する場合には、「定型チャート」機能を活用したい。一つの操作であらかじめ保存したチャート設定にできるので、設定変更や表示するインジケーターが多い人向き。
定型チャートは「Default」名義で保存しておけば、新規にチャートを開いただけで適用されるので、格段に使い勝手が良くなる。
レイアウトの保存には組表示が便利
複数のチャートを並べて、画面のレイアウト全体を保存する場合には、「チャートの組表示」機能が有効。定型チャートとは違い、開いているチャートウィンドウの全てが保存対象となっている。
チャート画面の枚数が多くても一気に切り替えられるので、同じ通貨ペアで複数の時間軸を配置したテンプレートをそれぞれ保存、マルチタイムフレーム分析を通貨ペア単位で切り替えることもできる。複数通貨ペアを同時に表示した組表示を用意して、最初に市場全体を俯瞰する場面に使うなど、目的に応じた使い方ができる。
定型チャートと組表示は、チャートのカスタマイズとアイデア次第で、自由自在の分析環境が複数構築できるため、こだわりの多いトレーダーにはぜひ使いこなしてもらいたい。
定型チャートの保存&表示
応用ポイント① 「Default.tpl」保存で新規チャートの標準設定に
定型チャートを保存するときのファイル名を「Default.tpl」にしておくと、新規チャートを開いたときに、その設定が適用されるようになり、呼び出す作業を省略できる。
応用ポイント② tplファイルの移動で別のMT4にも移行可能
データフォルダ内に格納されているtplファイルと再現に必要なex4ファイル等を別のPCやMT4にコピーすることで、同じ設定を再現したり共有することができる。
チャート組表示の保存&表示
注意ポイント① 最後の組表示は一度別操作で保存を
最後に保存した組表示は、別の組表示に切り替える、またはMT4の終了をしないと保存されないため注意が必要。
注意ポイント② 保存後の設定変更は自動上書きに注意
組表示の保存後に、チャートやインジケーターの組み合わせ、パラメーターを変更すると、自動で上書き保存されてしまう。新たな組表示を作る場合は、変更前に別名保存を推奨。
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