まずは、先週の振り返りから。
8月31日(木)NY引け後の月足ですが、ドル円は「大陽線」586pipsほどの値幅となり年初来高値を更新、147円に乗せました。
ユーロドルは「陰線」299pipsほどの値幅となり、ドル円としっかり逆相関に。
ドル円は相変わらずボラティリティが高いですが「夏枯れ相場」の影響しっかりで、今年8か月間の中ではボラティリティは低い方の結果となっています。
ユーロドルは顕著に出ており、アノマリーの平均データを大きく下回っています。
8月アノマリーでも紹介していた、オセアニア通貨の陰線アノマリーはどうなったかと言いますと、2023年は予想通り4年ぶりに豪ドル円もNZドル円も陰線となりました。
陰線確率70%のアノマリーはバカにできないもんですね!
8月最終週の注目指標の結果は以下の通りです。
8月29日(火)23:00~
♦米国JOLTS求人件数
予想:946.5万人
結果:882.7万人
非常に悪い結果となり、ドル売りがフル加速。ドル円は急落となりました。
8月30日(水)21:15~
♦米国ADP雇用者数
予想:+19.5万人
結果:+17.7万人
少し悪い結果となり、再びドル売りで市場は反応。
9月1日(金)21:30~
♦米国雇用統計
・非農業部門雇用者数
予想:+17.0万人
結果:+18.7万人
・失業率
予想:3.5%
結果:3.8%
・平均時給
予想:0.3%
結果:0.2%
このような結果に。雇用はやや強い結果になりましたが、失業率が非常に悪くドル売りが一気に加速しドル円は下落。
しかし、1時間も経過せずドル円はどんどん戻し始め、23:00~米国ISM製造業の結果が少し良かったのも関係したのか落ちる前の高値を軽く超える上昇となり、終わってみればこの日は「大陰線」からなんと「陽線」で終わるという、酷い動きとなりました。
147円台に一気に乗せ上に抜けるかと思われたドル円は指標結果で下落し、144円台まで落ちる結果に。
しかし週末にはADPで落ちる前の高値まで戻して終わっており、再び方向感が難しくなっただけの一週間でした…。
この1週間の通貨強弱を分析しても乱高下の酷さがわかりますね。
つづいて、9月までのドル円とユーロドルの運動量を分析結果をご覧ください。
ドル円の直近半年間のボラティリティは9月に入った今日まで、非常に高くMAXも凄いのですが、平均150pips以上で推移している点に注目すべきです。
ユーロドルはドル円の半分程度となっており、トレーダーにとっては非常に良い感じのボラティリティじゃないかなと思いますね!
「9月アノマリー」通りとなれば「大相場」となるかもしれないので、ボラティリティが再び高くなる可能性も強まります。
ドル円やクロス円を無理にトレードするのではなく比較的安定しているドルストレート通貨ペアを選択するのも良いかもしれません!
9月4日 (月)からの注目すべき指標・材料は以下の通りです。
■9月4日(月)
米国レイバーデー祝日により休場
■9月5日(火)
13:30~RBA豪州中銀政策金利&声明発表
■9月6日(水)
23:00~BOCカナダ中銀政策金利&声明発表
23:00~米国ISM非製造業景気指数
■9月7日(木)
21:30~米国新規失業保険申請件数
などなどとなっています。是非トレードの参考にして下さい!
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