早いものでもう今年も残すところ2か月となりました。
10月も終わりますので10月相場を振り返ってみます。
三度の為替介入でドル円は乱高下
10月28日(金)NY大引けで振り返ると、印象に残っているのはなんと言っても「為替介入」でしょう。
8月の高値をブレイクし止まることを知らず、どんどん上昇していくドル円。
「まだ日本は動かないのか?」「為替介入しないのか?」と疑心暗鬼に陥っていたころ、9月22日(木)に1回目の「為替介入」が実施されました。
それでも一時しのぎ程度にしかならず、10月も新高値を更新し続けるドル円は、遂に152円目前に到達。
ココでちょうど1回目の「為替介入」から1か月ほどとなる10月21日(金)23:30頃(週末NY時間ロンドンフィックス直前)に2回目の「為替介入」が実施されました。
その翌週明けには、東京時間早々10月24日(月)8:30頃に3回目の「為替介入」が実施されました。
週末と週明けに「為替介入」が起きたことも驚きでしたが、年初来高値を更新する前、それどころか149円台で「為替介入」をやってきたのは本当に驚かされました。
- 1回目「為替介入」➡ 約555pips暴落
- 2回目「為替介入」➡ 約575pips暴落
- 3回目「為替介入」➡ 約420pips暴落
その後は、まだ1週間ほどですがドル円はやや下落気味となり終わりました。
週足では、最後の最後まで陰線・陽線どちらでも終わってもおかしくない長い上下にヒゲを残す「寄引同時線」のローソク足となりました。
10月4週目、ECB政策会合の結果は?
10月27日(木)、ECB政策会合による政策金利と声明。ラガルドECB総裁の定例記者会見。
市場予想通り2会合連続の0.75bp利上げを発表。
「ユーロ圏がリセッション(景気後退)入りする可能性は高いが、今後も適宜利上げをしていく」としました。
3会合連続で0.75bp利上げしてくるかは、まったくわからないニュアンスもあり若干ハト派っぽい発言もあったものの、「高すぎるインフレ」退治に関しては一枚岩な感じです。
10月のユーロドルを4時間足で見ると、約1か月ほどかけてもみあいダブルボトムを形成。
ネックライン付近で終わりそうなので、テクニカル通りの確率論からだとレンジになり、三角保ち合いになりそうだですが、形状は「ディセンディングトライアングル」で、最終的には上に抜けそうに見えます。
このまま1.02台を大きく抜けて行けば強い上昇トレンドになりそう。
10月の通貨強弱傾向は?
10月の通貨強弱を振り返ると、荒ぶる不安定なポンドが買われており、ユーロはジワジワとやや買われた程度。
ドルと円は売りが強めとなっています。
11月からもこのターンが続くのかに注目です!
ドル円、ユーロドルのボラティリティは?
ドル円のボラティリティは相変わらず主要通貨でダントツ。
もちろん一番目・二番目のボラ記録は、2022年一番であり近年でも一番です。
要因はいずれも明白に「為替介入」と言え、今後も3円以上となる円買いによる急落は「為替介入」と判断できそう。
クロス円と同時に見れば一目瞭然でしょう。
ユーロドルは平均的にしっかりボラがある感じで、コレは2022年10月まで直近1年間でも同じぐらいの平均値が出ています。
1日80pips以上は動く想定ができるので参考にしてみて下さい。
FX雑誌「外国為替」vol.13
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