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Red John氏 FXインタビュー「多くの勝ち組が言う『手法は何でもいい』の本当の意味」

Red John氏 FXインタビュー「多くの勝ち組が言う『手法は何でもいい』の本当の意味」

JFX株式会社

相場歴22年、ブログやSNSでトレーダーのためのメンタルの鍛え方、マインドのあり方について情報発信を続けるRed Johnさん。

現在の「トレーダー自身の思考や心理こそ重要」というスタイルに到達するまでのストーリーや、読者の皆さんが今日から実践できる「メンタルの鍛え方」について語っていただいた。

聞き手◉鹿内武蔵/本文◉藤原風香

Red John(れっどじょん)氏プロフィール
Red John(れっどじょん)氏プロフィール

相場歴22年。数年間は何をやっても全くうまくいかず「自分の中に原因があるのでは?」と気づき心理学の世界へ。現在はTwitterやnote、ニュースレター等で、トレーダーにとって重要なメンタルやマインドを中心に情報発信中。毎日の習慣は瞑想と運動。

Red Johnさんのトレーダーストーリー

アフィリエイトとFXを同時並行でスタート
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ギャンブル中毒に近い状態で大損を繰り返す
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ネットで出会った師匠に弟子入り、チームを組むが自分だけがなぜか勝てない時期が続く
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「自分自身のメンタルやマインドに原因があるのでは」と思い立ち、相場心理学を徹底的に学び、自身の思考について研究
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「トレーダーの心理や思考こそ重要」という結論に至る

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チームで自分だけが勝てないことに疑問を持つ

─現在はトレーダーの思考や心理に関する情報を発信しているRed Johnさんですが、まずはどんなきっかけでFXを始められたのかを教えてください。

「当時勤めていた飲食店がいわゆるブラック企業で『このままだと早死するな』という生活が続いていました。何か他にお金を稼ぐ方法はないかと思っていたのが、ちょうどFXが流行りだした時期だったんです。さっそくFXの口座を開設して、なんとなく始めることにしました。

 もともと両親から『株とか投資は危ないからやめなさい』といわれて育ったのですが『まあFXは株と違うから、大丈夫だろう』と(笑)。

 当時はレバレッジの規制がなくて、400倍が当たり前。あるとき、5分間で9万円稼げてしまったことがあったんです。そこからすっかりギャンブル中毒に近い状態までのめり込んでいきました」

─損失を出すことはなかったのでしょうか。

「もちろん何度もありましたよ。大損するたびに怒りをPCにぶつけて、マウスをぶん投げたりとか。一方で、アフィリエイトを地道にやっていたので、FXのマイナスはアフィリエイトの収益で取り戻していました。当時はアフィリエイトだけで3000万円ほど稼ぐことができたので。

 ただ、あまりに負けが続いて借金をした時期もありましたね。ちょうどそのタイミングで、FXの師匠みたいな人にネットで出会いました。その方のトレーダーチームに所属することにしたんです。チームといってもオンラインのコミュニティに近いものですが。そこでMQLを学び、インジケーターやEAを作ったりして、地道にバックテストをしていた時期もあります。

 当時、チームのメンバーは裁量トレードで結構勝っていたのですが、自分ひとりだけなぜか勝てないことが続きました。

『師匠から提供される情報は全員同じなのに、勝てる人たちと勝てない自分、違いはなんだろう?』と思い始めて。その原因を探るために、自分の内側に目を向けてみようと思ったんです」

相場心理学にのめり込み自分のスタイルを確立

─「自分の内側に目を向ける」ですか。具体的にどういったことに取り組んだんでしょうか。

「まずは自分のメンタル面をなんとかしたい、と考えました。もともとメンタルが強い方ではないことを自覚していたので。同時期、たまたま書店で、『ゾーン — 相場心理学入門(マーク・ダグラス著)』を見かけたんですよね。パラパラと手に取ってみたら、相場に関する本なのに、チャートのことは一切書かれていなくて衝撃を受けました。トレーダーの成功の鍵は、分析でもシステムでもなく、投資家自身の心理の強化だ、と述べられていて。

『この本の通りに学べば、メンタルの弱さが克服できるかもしれない』と思い、そこから心理学関連の本を夢中で読み漁るようになりましたね」

─Red Johnさんは心理やメンタルに関する情報発信をされる方なので、もともとメンタルが強い方かと思っていましたが、そういうわけではないんですね。

「むしろ、自分のメンタルが弱いからこそ、心理学に目を向けることができました。『ゾーン』以外にも、同じくマーク・ダグラスの著書で『規律とトレーダー』なんかも読みましたし、定番ですが『デイトレード(オリバー・ベレス他著)』も熟読しましたね。何回も繰り返し読むことで、成功するための心構えを自分の中に溶け込ませていくというか。

 チャート自体の分析や手法も確かに大事ですが、私の場合は『トレーダーとしてのマインド』『相場で自分を客観視できるメンタル』を理解することが何より重要でした。

 とはいえ、相場心理学やトレーダーとしての心構えを学んだことで突然勝てるようになったわけではありません。しばらくは勝ち負けを繰り返しながら自分の心の動きを記録し、反省や改善を積み重ねていきました。それを続けたことで、トータルで勝てる月が続き、上昇トレンドに乗っていけたのだと感じています」

自分を被験者にトレーダーの心理と思考を徹底研究

─実際、うまく投資できている人や長年やっている人ほど、「手法は何でもいい、メンタル管理が重要だ」という発言をしますよね。

「『手法は何でもいい』は言い過ぎな気がしますけどね(笑)。メンタル管理は大事ですが、メンタルが強ければ勝てるという単純な話でもないですし。結局、自分にとって最適な手法ありきなのではと思います。

 私は昔、スキャルピングをやっていた時期がありましたが、自分に合わないみたいですごく疲れるんですよ。でも、スキャルピングと相性が良い人はすごく得意だったりしますよね。

 もし自分の師匠がスキャルピングで勝てていたとしても、弟子の自分が無理して同じ手法を真似し続ける必要はないと思うんです。僕も結局、無理してスキャルピングで得た短期の利益と、デイトレードで得た利益が意外と変わらなかったし。『だったら自分に合ったデイトレードでゆっくり利益を出せばいいじゃん』ってなりますよね。

 それと、私はPCの前に座っていることが結構ストレスなんですよね。それに気づいてからは、ポジションを年単位で持つくらい、長期スタイルでトレードするようになりました。

 普通、決済した利益で勝ちか負けかの判断になると思うんですが、私の場合は買いポジションに対してあきらかに逆行してる逆ポジションも分割で入れているので、逆ポジションの利益はそこまで考えていません。結局、本線の利益が大事なので、利益をどれだけ膨らませるかという感じでやっています」

─自分に合っているやり方かどうかが重要で、メンタルやマインドは誰にも等しく大事なんですよね。

「自分のやり方、スタイルが確立したあとの良し悪しは、最終的にその人の精神面次第になると思いますね。

 結局、FXとかトレードへの学習意欲は精神的な安定があってこそ生まれます。自分の考え方や精神的な部分が土台で、そこが崩れていると学ぶことすら三日坊主になったり、誰かに頼ってしまったりします」

初心者は感情の一行記録から始めよう

─FX初心者が最初に取り組むべき、トレーダーとしてのメンタルやマインドの鍛え方について教えていただけますか。

「これ、いってもやらない人が大多数なんですけど、私が最初に初心者の方にアドバイスするのは『記録を取る』ことですね。私自身、初心者時代はやっていなかったのですが、まずこれを初期にやっておけばよかったな、と今なら思います。

 ゾーマさんみたいな、記録を取らないタイプの有名なトレーダーさんもいますが、そういう方は天才なので参考にしなくていいです(笑)。大多数の人は昨日の夕食すらパッと思い出せないし、それが普通です。『先月のトレードはどうだったっけ』『先週のトレードどうだったっけ』って、すぐ思い出すためには、まず記録を取ったほうがいい。それが未来の自分のトレードに活きてきますから」

─FX記録を取るって、簡単そうでなかなか続けるのが難しいですよね。それに、どんなことを記録すればいいか分からない初心者の方も多いと思います。

「毎日歯磨きをしているように、トレードの記録も毎日の習慣にすればいいんです。どうやって習慣化するかというと、記録を取る環境を作る、これに尽きます。

 例えばPCデスクに紙とペンを常備して常にメモを取るようにする。さっとメモができる人がいますが、それはメモ帳とかペンを持ち歩いてるからですよね。それと同じ環境をまず作りましょう、というところからです。なので、とりあえず今すぐ文房具屋さんに行って小さいノートとか付箋とか、買ってきてください。

 記録する内容は、トレード中、そのときの感情を一行書くだけでいいです。あんまり細かいことを記録する必要はありません。まずは感情だけ。感情の記録を積み重ねることで、自分自身の考え方の傾向がつかめるようになります。

 例えば相場が大きく動いたときに飛び乗っちゃったりしますよね。そのときに『飛び乗りしてしまった』とかさらっと一行書いておくんです。そうすることで後々『あのときはこういう気持ちだったんだな』と分かります。これを数か月続ければ『自分はこういう場面でマイナスを出すことが多い』とか『飛び乗りがちだな』とかが見えてきて、自分の思考の動きにも気づきやすくなります。

─そのときの感情、一行だけでいいんですね。

「あれもこれも書こうとすると、記録する作業自体が苦痛になって続かないんですよね。なので一行でいいです。

『トレードノートをつけたいのですが、何を書けばいいですか?』という質問をよくいただきます。これも何を書くかは人それぞれですが、、感情の動きだけはマスト。『いくらで買っていくらで売った』などの情報は必要最低限でいいと思います」

─他にもメンタルを鍛える上でお勧めの方法はありますか?

「私が毎日習慣としてやっているのは瞑想ですね。『継続的な瞑想は脳科学的に大きな効果が証明されている』というのを本で読んだのがきっかけです。

 私も瞑想を始めてから、これはトレーダーのメンタルにかなりプラスになるな、と実感して、いろんな人に勧めていますね。『瞑想をしてから、負けがかなり少なくなりました』『人生そのものに対する考え方が変わりました』というコメントをいただいたこともあります」

─具体的にどのような方法で行うのでしょうか。

「ひたすら自分の呼吸に意識を集中させるんです。目は閉じていても開けていてもいいのですが、意識を他にそらさないようにとにかく呼吸に集中する。

 呼吸に集中しようと思っても、パッと違う考えが浮かんできます。『そういえばあれどうなったっけ』とか『昨日行ったあの店って』とか。そうやって気が逸れること自体は悪いことではなくて、もう一度呼吸に意識を集中し直すのが大事です。

 日常生活の中でも『今からアレをやろう』と思っていざPCを開いたのに、気づいたらYouTubeで関係ない動画を見ていたみたいなこと、誰しもありますよね。瞑想を始めてから、そういう場面で『あ、今自分、気が逸れたな』と瞬時に気づけるようになりましたね。

 トレードでも『自分はこういうルールでトレードをやる』と決めているのに、瞬間的に『あ、ポジりたい』って思ってしまうとき、ありますよね。そこで『自分、今気が逸れたぞ』ってすぐ気づいて、軌道修正できるようになるんですよ。これが瞑想の最大のメリットですね」

トレーダー思考から分かる絶対に勝てない人の心理

─今までのお話で、自分の考え方の傾向をつかむことや、メンタルの揺れに瞬時に気づくことが、トレーダーのマインドには大事だと分かりました。逆に、「こういうマインドのトレーダーは勝てない」という悪い例も教えていただきたいです。

「絶対に勝てないのは『何でも人に頼る人』ですね。私が一番嫌いなタイプなんですけど(笑)。

 情報を何でも欲しがろうとする人、いるじゃないですか。有名トレーダーのところに教えてもらいに行って『この人が教えてくれた手法で自分も勝たせてくれる』って思ってるような人。それで勝てなかったら教えてくれた人のせいにする人。

 結局そういう人っていつまでたっても成長しないですよね。他力本願で何でも人のせいにしているうちは『自分に原因がある』って気づかない、自分の内面に目が向かないんです。チームで他のみんなが勝てているのに自分だけ勝てなかったころの私自身がまさにそうでした」

─「自分の内面に原因がある」と気づいて、自己成長できるかどうかにかかっているわけですね。

「自分自身をよく知ること、自分がどういう場面でどんな反応をするかを把握することが大事ですね。だから自分自身の感情を記録しておく必要があるんです。

 例えば、ちょっとした動きで反応してポジっちゃう人いるじゃないですか。それを『我慢が足りなかった』とか『意志が弱いからだ』って思う人もいますが、それ以前に『その状態にならないための対策』を用意しておくことが大事です。

『ちょっとした動きに反応しやすい』という自覚があるなら、長期足の表示に変えれば、ちょっとした動きが見えないで済むぞ、とか」

─根性で解決する問題ではないわけですよね。

「人間って弱い生き物なので。弱点が分かっているなら、あらかじめ対策するに尽きます。

 例えば私は、結構甘いものが好きで、昔は甘いものばかり食べていた時期があったんです。でもあるとき、さすがに体に良くないと気づいて『甘いものは何かのご褒美のときだけ食べよう』というルールを決めました。で、甘いものを食べないようにするためには、そもそも買わなきゃいいんです。家の戸棚にあって食べるか迷う状態じゃなくて、そもそもスーパーで買わないようにする。買わないようにするためには、スーパーに入ったら野菜コーナーから回ってカゴを埋めてしまう、と対策を立てました。

 トレードも同じで、一瞬の意志力で勝負してそこでメンタルが煽られて負けたらダメなんです。前もって煽られない状況を作る準備が必要です」

─最後に、トレーダーの思考や心理について、何かアドバイスがあればお願いします。

「皆さんきっと各々『理想的なトレード』ってあると思うんです。理想の自分、理想のトレードに近づくための方法を探していってほしいですね。

 例えば私の場合『丁寧なトレード』を心がけているんです。だから生き方自体も丁寧さが大事になります。『丁寧なトレードをする人は、顔を洗わずに髪の毛ボサボサでチャートを見たりはしないよな』とか、そういうトレードとは関係ない部分でも、自分の悪いところ、理想とズレているところに目を向けて、理想に寄せていくのが自己成長になるんじゃないかな、と思います。

 あと、自分の心理の動きに気づくための記録はぜひ取ってほしいですね。いずれ自分の財産になると思うので。

 自分の思考や感情を記録するのにとっておきの練習方法があります。『このお金を失ったら痛いな』と思う金額で、ポジションを持つんです。ポジションを持ったら、利確も損切りも一切しないで、とにかく毎日どうなったかをチェックして、その日の感情を日々記録します。上がったらうれしい感情が出てきたりもするし、急激に下がって落ち込んだりもする。そういう自分の心理を追う、という意味では有意義な方法だと思います。

インタビュー日◎2023年3月23日

Red Johnさん流 実戦的相場心理学のまとめ

Red Johnさん流 実戦的相場心理学のまとめ

【1】負けが続くときは「自分の内側に原因がある」と思うこと
【2】誰かのスタイルを真似したり小手先の技術に頼らず、自分にとって最適な手法を見つける
【3】毎日一行でいいので自分の感情を記録し、メンタルや思考のクセを見つける
【4】瞑想をすることで、自分の一瞬の迷いや感情の変化を瞬時に把握し軌道修正できる
【5】負けを誰かのせいにする人は一生勝てない
【6】一瞬の意志力で勝負しようとしない。自分の弱点を知り、環境から対策をする

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Red John
相場歴22年。数年間は何をやっても全くうまくいかず「自分の中に原因があるのでは?」と気づき心理学の世界へ。現在はTwitterやnote、ニュースレター等で、トレーダーにとって重要なメンタルやマインドを中心に情報発信中。毎日の習慣は瞑想と運動。
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