相場の値動きは、すべからく買い方と売り方のバランスが崩れたときに発生します。買い方と売り方の力が拮抗しているときには、流れは生まれません。
そういった「マーケットの均衡」を可視化する、FX会社が提供している主なツールをまとめてみました。基本的に口座を開設するだけで使えますので、気に入ったものを見つけてみてください。
本文◉外国為替編集部
代表的なマーケット均衡ツール
ポジション確認ツール
どの価格帯に、買い、あるいは売りの未決済ポジションがあるかが分かります。含み損を抱えているトレーダーが多いほど、相場への圧力となります。
オーダー確認ツール
どの価格帯に、買い、あるいは売りの注文が入っているかを視覚化。全体の相場観というよりは、目先の値動きを追いかけるのに適しています。
売買比率確認ツール
現在保有されているポジションについて、買いが多いか、売りが多いかを判断できますが、価格帯の分布は分かりません。数字の変化に着目しましょう。
通貨強弱確認ツール
通貨ペアを構成する各通貨間の相対的な強弱をグラフ化したものです。どの通貨が買われているか、売られているかが分かり、狙うべき通貨ペア選定の助けに。
【Tool.01】外貨ex 売買比率表示、残ポジションをシンプル判断

GMOインターネットグループの一社GMO外貨は、FX(外貨ex)の他に、CFDやバイナリーオプションを提供しています。マーケット均衡ツールとしては、指値・逆指値注文状況、売買比率、残ポジションと一通り揃っています。こういったツールを定点観測することで、相場の動きが把握できるようになっていきます。
指値・逆指値注文状況

買いと売りについて、それぞれの指値、逆指値のボリュームと位置を可視化するおなじみのツール。下段アイコンで通貨ペアを切り替えられます。
売買比率

すでに入っている注文が、買いと売り、どちらに傾いてるかを確認できます。南アランド円(ZARJPY)の買い注文が多いことが分かります。
残ポジション

未決済ポジションの売買の比率です。南アランド円、トルコリラ円(TRYJPY)、メキシコペソ円(MXNJPY)といった高金利通貨ペアは買いが多いです。
\取引ツールが使いやすい!!/
【Tool.02】外為どっとコム 口座開設なし、アクセスだけで使える手軽さ

学びや情報に重きを置いたコンテンツ提供には定評がある老舗FX会社で、毎年発行される外為白書が有名です。外為どっとコムで提供されているマーケット均衡ツールは、どれも口座開設が不要で、アクセスするだけで活用できます。
板情報

多くのFX会社の注文情報は、グラフにどれくらい注文が入っているか分かりづらいですが、外為どっとコムの場合は、1つのメモリが1000ロット(1ロット=1000通貨なので、100万通貨)と明確なのが特徴です。
ポジション情報

買いと売り、どちらのポジションの量が多いかを相対的に表しています。価格帯ごとのポジション量は分からないかわりに、時間の経過による変化を理解しやすいです。
売買比率情報

買いと売り、新規と決済の4パターンの注文の成立数が時間ごとにグラフ化されています。注文が約定した価格帯は分かりませんが、そのかわりに時間の変化を把握できるのがポジション情報と同じです。
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【Tool.03】みんなのFX ツール提供にも熱心な人気国内FX会社

トレイダーズ証券が運営するFXサービスで、裁量トレードの他に自動売買、バイナリーオプションなども取引可能です。ここで紹介している各種マーケット均衡ツールは、口座開設後に利用可能です。ブラウザ版ならアクセスするだけですぐに使えます。
ポジションブック

すでに保有されていて、まだ決済されていないポジションの位置、量を確認できます。含み損になっている場所を優先的に確認しましょう。
オーダーブック

新規と決済の注文の位置が分かるツールで、特に逆指値の位置と量が重要です。相場は基本的に逆指値注文をヒットさせながら推移するからです。
通貨強弱

通貨単体が、他の通貨に対して、相対的に強いか弱いかをビジュアル表示。通貨ペア間の均衡が崩れるとトレンドが発生するため、まずは最強と最弱を確認してみましょう。
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【Tool.04】OANDA証券 元祖オーダーブックはチャート上に表示可能

国内でのマーケット均衡ツールのはしりといえばOANDA証券です。ブラウザ版もありますが、人気なのはMT4やMT5に表示できるオーダーブックで、各種テクニカル分析とのコンビネーションや、オーダーを見ながら利食いや損切りの位置を直感的に設置できる点にメリットがあります。
オーダーブック(MT4)

MT4やMT5に表示できるオーダーブックは、チャート上で他のインジケーターやラインと組み合わせ、売買までこなせるのが魅力。
オーダーブック(ブラウザ)

ブラウザ版のオーダーブックは、インストール不要なので、パッとすぐに見たい場合に重宝します。ロングとショートの比率も表示されます。
通貨強弱

おなじみの通貨強弱も利用できます。初期状態では7通貨が全て表示されていますが、オン・オフできるので見たいものだけを比較できます。ドル円が上昇している場合、ドルが買われているのか、円が売られているのか、あるいは両方なのかといった視点での分析を可能にします。
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【Tool.05】IG証券

FXだけでなく、株価指数、個別株、ETFなどの取引ができるほか、極めて資金効率が良いノックアウトオプションの運用も可能です。取引ツールにはクセがありますが、機能面で抜かりはないため、慣れれば心強い味方に。
顧客センチメント

IG証券では、顧客センチメントという形で、直近・日間・週間・月間で買いの比率を把握できます。一度見ただけで判断に使うことは難しいですが、継続的に確認することで変化を察知できるかがポイント。
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【Point】ポジションやオーダーの情報は他の分析と組み合わせて真価発揮!

ここで解説してきたマーケット均衡ツールは、単体でもそれなりの情報を得られますが、やはりテクニカル分析やファンダメンタルズ分析と組み合わせるのがベターです。チャート上に引いた線やインジケーター付近に注文が大量に入っていたら、いつもより信頼度が高いといった見方ができます。
マーケット均衡ツールを利用したFX手法アイデア
1.逆張りポジションが狩られる動きを狙ったトレード戦略
特別インタビュー◉波のゆくさきΣArmada「SNSの世論から大衆心理を掴み逆張り勢が狩り取られるタイミングに便乗する!」
超人気トレーダーの相場観「『上がると思えば下がり、下がると思えば上がる』ことは見えない板から説明できる」◉波のゆくさきΣArmada
2.OANDAのツールを活用した裁量&自動売買トレード戦略
総合FXプラットフォーム OANDA の実力と活用術【手動も自動も抜かりなく対応!】