11月2週目の為替相場振り返り
11月2週目の振り返りから…。
前回の速報記事「FX速報【米国CPI】でドル円大暴落!!」で報じた通り、11月10日(木)の【米国消費者物価指数(CPI)】の発表を受け、ドル円を筆頭に為替市場は凄まじい変動となり、翌日もその流れは続き、相場は危険な状態となった。
米国・カナダなどが祝日により、NY時間では急激なボラティリティ低下で終わった。
ドル円は、
- 11月10日(木)約630pips
- 11月11日(金)約370pips
と2日連続で驚きのボラティリティをマーク。
年初来高値152円目前からは13円以上の乖離となり、週足1本で9円を超す大暴落なった。
しかし、他の通貨ペアを振り返ると、もっと大きな乖離が押し目となり何度も年初来高値を更新していたので、今年のボラティリティを考えると売る際にも注意が必要だ。
どちらにしても相場全体は、先日の「米雇用統計」直後とは違い、米CPIの後はすべてドル売りセオリーどおりの相関・逆相関で、しっかり整合性がある状況である。
日経225も米株価指数も非常に強く上昇。FRBの利上げペースが鈍化する事をしっかり織り込んだ感じ。
ドル円の下落=米10年債など米長期債が強く下落し、ドルインデックス下落(ドル売り)でGOLDはしっかり買われ上昇。
世界の主要株価指数とも連動していることがわかる。
当然、ユーロドルなどドルストレートは強い上昇となった。
米国FF(フェデラルファンド)金利の目標値はまだまだ上のようだが、12月FRBの利上げは0.75bpから0.5bp以下になるだろうと、市場は織り込んで動いていると思われる。
ここがサプライズな結果となれば怖いので忘れないようにしたい。
11月3週目の見通し。順ばりで様子見が賢明か
「ドルと円の金利差は拡がる」一方で「円を買う理由は無い」ことなど、矛盾点もあるので注意。
それでもドル円を歴史的な高値で買ったままのポジション、ドルストレートを歴史的な安値で売ったままのポジション、まだまだ未決済ポジションは多い状況。
今の流れには引き続き順張りで様子見が賢明だと考える。
11月3週目からは特筆する大きな材料は無く比較的やりやすいハズだが、週明けからボラティリティが高いまま始まってしまうと危険な相場は続きそうだ。
FX雑誌「外国為替」vol.13
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