FXの資金管理とは?
FXを始めたばかりの人は、まず初めに勝てる手法や分析方法を勉強すると思いますが、実はそれよりも大切なのがお金の管理である資金管理です。FXの資金管理とは、どこで損切りをするのか、何ロットのポジションを持つのかを事前に決める他に、勝率やリスクリワードなども計算して管理します。
そもそも相場というのは、これから上がるか下がるか誰にも分かりません。もし、未来が分かるのであれば、交通事故はなくなり、お金は儲け放題です。我々トレーダーがFXで決められるのは、どこで利益確定するのかと損切りするのかの数値だけです。この数字管理が正しくできないと、どれだけ良い手法を使っていてもFXで儲かることはありません。
例えば、勝率80%の手法があったとしたら、ほとんどの取引で勝てる手法なんだなと思うはずです。しかし、実際にこの手法で100連勝する確率は0.00000002%しかありません。さらに、いくら勝率が80%と高くても損切りを50銭、利益確定を10銭という具合に損切り幅を大きくしすぎると、100回中20回の損切り金額が利益確定金額を上回り、合計損益でマイナスになってしまいます。
このように、FXは手法も大切ですが、何より勝率やリスクリワードの管理が重要で、どれだけ良い手法を使っていても資金管理ができていなければ、宝の持ち腐れとなるのです。
事前にリスク許容金額と損切りレートを決めよう!
資金管理の基本は、ポジションを持つ前に「①リスク許容金額を決める」「②損切りするレートを決める」ことから始まります。これが決まらないと取引ロット数を決めることができませんし、損切りしたときにいくら損するのか分からず、不安な取引になってしまいます。
①の損しても良い金額の決め方に決まりはありませんが、最初はなくなったら自分が痛いと感じる金額、もしくは資金の3%にすることをお勧めします。金銭感覚は人それぞれです。月給が20万円の人と100万円の人では、同じ1万円を失うにしても感じ方が違います。なので、許容金額は自分の身の丈にあった金額にしていきましょう。3%で管理する場合は、資金が100万円であればリスク許容金額は3万円、50万円なら1.5万円という感じです。
次に②の損切りするレートですが、これはご自身が使っている手法にもよります。一番シンプルなのは、トレンドラインを抜けたときや、直近の高値・安値を抜けたときに損切りする方法です。損切りのルールを事前に決めておけば、損切りするレートが分かります。これが決まれば、あなたが持っても良いロット数を計算することが可能です。
勝率と連勝率の関係
資金管理の計算をしてみよう!
Q1:資金250万円の3%はいくらでしょう?
①6万円 ②7.5万円 ③9.75万円 ④12.5万円
答え:②7.5万円
※グレーの部分をクリック・タップすると答えが出ます。
Q2:ドル円レート123.12円のときに122.47円で損切りすることを決めた。損切りまでの値幅は何pipsでしょう?
①45pips ②53pips ③65pips ④75pips
答え:③65pips
Q3:ユーロドルが1.0718ドルのときにロングして1.0784ドルで利益確定した。利確pips数はいくつでしょう?
①56pips ②66pips ③74pips ④93pips
答え:②66pips
FX雑誌「外国為替」vol.14
発売:2024年12月23日(月)
定価:980円(本体891円)