現状でFXのチャート分析や裁量トレード、自動売買を行おうとしたら、国内FX会社提供のツール、MT4・MT5、TradingViewという3種類の選択肢があります。
どれも一長一短といった感があるため、それぞれの特徴を俯瞰的に押さえておきましょう。
①FX会社提供の固有ツール|操作性抜群でスマホアプリも充実!
テクニカル分析 | ★★ | メジャーなものは大抵搭載されている |
ファンダメンタルズ分析 | ★★★ | 経済指標、ニュースなどの情報が多い |
裁量トレード | ★★★ | 手動の売り買いは非常にやりやすい |
自動売買 | ★〜★★★ | 対応、提供状況はFX会社次第 |
拡張性 | ★ | 基本的に拡張はできない |
学習ツール | ★★ | FXを学べる環境を提供しているFX会社も |
スマホアプリ | ★★★ | アプリは操作性が良く、できることも多い |
操作のしやすさ | ★★★ | 万人向け、日本人向けの設計 |
多くの国内FX会社は、オリジナルな分析と取引のツールを提供している。こういったツールは日本人、日本語話者向けに開発されているため、使い勝手が良くFX初心者でもなじみやすいメリットがある。
ここ最近ではスマホアプリの機能や表示も充実していて、PC版と遜色のない性能であることが当たり前になってきた。このタイプのデメリットは拡張性の低さで、オリジナルのインジケーターを追加したり、機能を付け足しすることはまずできない。
②MT4・MT5|自動売買だけでなく裁量もできる汎用性の高さ
テクニカル分析 | ★★★ | 初期搭載のインジケーター数が多い |
ファンダメンタルズ分析 | ★ | ファンダメンタルズは苦手 |
裁量トレード | ★★★ | 操作に癖はあるものの必要な機能は揃っている |
自動売買 | ★★★ | 自動売買、バックテスト、EA開発ができる |
拡張性 | ★★★ | EAやインジケーターを自作できる |
学習ツール | ★ | FXの基礎を学ぶことは期待できない |
スマホアプリ | ★ | スマホ版の機能は限定的 |
操作のしやすさ | ★ | 癖があり、慣れるまで時間がかかる |
MT4・MT5のポイントは拡張性の高さと自動売買の自由度。オリジナルのインジケーターを自由に追加できるため、自分好みの環境を徹底的に構築したい中上級者向け。また、操作性に癖はあるものの裁量トレードにも完全に対応している。
そして、なんといっても自動売買といえばMT4。開発、テスト、運用が全てでき、情報収集できるコミュニティも最近は増えてきた。逆にMT4の欠点は、全体的な使いづらさ。海外製ならではのとっつきにくさは否めず、設計の古さも随所に感じてしまう。
MT4が使えるオススメFX会社
ゴールデンウェイ・ジャパン 業界最狭水準スプレッドのMT4
「日本No.1最狭スプレッド挑戦計画」でおなじみのゴールデンウェイ・ジャパン。トレーディングビューが使える「FXTF GX」とMT4が使える「FXTF MT4」の2つのFX取引サービスを展開。独自のカスタムインジケーターが豊富。MT4による自動売買も可能だ。
外為ファイネスト EA開発者に人気のあるMT4口座の一つ
外為ファイネストは金融系のグローバル企業「Hantecグループ」の日本法人。1,000通貨単位の取引OKなのでMT4初心者でも安心。EAの利用制限はなく、スキャルピングOK。いまの取引口座に物足りなさを感じたら検討してみてほしいFX会社だ。
フィリップ証券 MT4の一歩先を進むMT5口座ならココ
これからMT4でFX取引に取り組もうと思っているのなら、MT4のパワーアップバージョンにあたるMT5の利用を検討してみていいかもしれない。電話・オンラインによる万全のサポート体制があるフィリップ証券ならはじめてのMT5でも安心して使えるだろう。
JFX スキャルピングに特化した取引環境
JFXでは分析専用でMT4を利用できる(自動売買不可)。スキャルピングOKを公言しているだけあって、スキャルピング向けの取引環境が充実。MT4で短期売買をしたい人におすすめだ。小林社長のスキャルピングトレードを見られるTwitterは必見だ!
③TradingView|FX以外の市場も分析できるチャート特化型
テクニカル分析 | ★★★ | テクニカル分析の種類が多い |
ファンダメンタルズ分析 | ★★ | 経済指標のチャート表示などが可能 |
裁量トレード | ★★ | 対応しているFX会社のみ可能 |
自動売買 | – | 自動売買はできない |
拡張性 | ★★★ | オリジナルのインジケーターが使用できる |
学習ツール | ★ | 学習には適していない |
スマホアプリ | ★★ | 機能は豊富だが操作性はそれなり |
操作のしやすさ | ★★ | ある程度は慣れが必要 |
PC版はWebブラウザで稼働するため、インストールの手間がなくすぐに使えるのが嬉しい。TradingViewはチャート分析に特化したソフトウェアで、自動売買の機能はない。テクニカル分析の選択肢は幅広く、オリジナルのインジケーターも多数公開されている。
株、暗号資産といったFX以外の銘柄も表示できるため、市場にまたがった情報収集や分析も可。欠点といえば、豊富な機能を全て生かそうとすると無料版では物足りなくなる点。安く有料版の使用権を購入できるセールを狙おう。
TradingViewでトレードできるFX会社
FX雑誌「外国為替」vol.13
発売:2024年10月22日(火)
定価:980円(本体891円)