9月相場振り返り
まずは9月の振り返りから…。
最大のトピックスといえば、9月22日(木)、約24年ぶりに実施された日本「為替介入」だろう。
月末9月30日(金)に財務省より、その「為替介入」での金額が過去最大級「約3兆6000億円」と公表された。
今後も介入の度にこの金額ができるのかは、財力などの観点でも大きな疑問が残る。
今回「円買い為替加入」により、146円目前まで迫っていたドル円は、わずか1時間ほどで140円まで下落となった。
その後は全て戻すほど、ドル円は上昇トレンドが否定されることは無く、FX投資家は「下がっては買う」が続いている。
しかし、いつ来るか分からない「介入」にヒヤヒヤしながらなのがうかがえる。
144円台後半では利確約定が活発となり、限定的な動きでボラは低下し、143円後半~144円後半レンジ。
高値圏で停滞して終わった。
9月のボラティリティを確認しても、為替介入後のFX投資家は慎重になっているのか、為替介入前と比べても一気にボラが低下している。
筆者もドル円を買いたいが「為替介入」にビクビクしながらとなるだろう。
英国の大規模減税政策公表で殺人通貨が本領発揮
もう1点…。
英国の大胆過ぎる「大規模減税政策」公表をきっかけに、凄まじいポンド売りでポンド米ドルは1.09台から1.03台まで約600pipsの大暴落となった。
しかし、英国の「緊急国債購入」発表で全て戻すどころか、1.03台から1.12台まで約900pipsの大暴騰となり、久しぶりの「殺人通貨」な動きになった。
今後もしばらく続きそうだと容易に予測でき、制御不能なこの通貨ペアを選ぶのは「ギャンブル好き」にはたまらないのかもしれないが、プロは敬遠するであろう。
10月アノマリー 「大暴落の月」「ハロウィンエフェクト」
10月のアノマリーは、少し怖いアノマリーで「大暴落の月」とされる。
過去の「世界恐慌」「オイルショック」「ブラックマンデー」などなど、数々の大暴落が起きたのが10月なのでそう呼ばれるようになった。
今年もボラが高く「為替介入」は日本だけじゃなく中国も実施されそうで、色々と材料はあるので警戒して損は無いだろう。
「ハロウィンエフェクト」と呼ばれる、10月下旬に米株が買われやすく、その買われた米株が翌年5月「Sell in MAY」で約定売りされるという非常に強いアノマリーも気になるところ。
米株が買われやすいという事は、米長期債とドルインデックスには影響が当然あるので、為替としっかり連動しているかに注目。
ドル円とユーロドルの過去10年間データも掲載しておくので参考にしてほしい。
10月1週目見通し 米雇用統計に注目
10月3日(月)から10月相場が始まるが、1週目は10月7日(金)米雇用統計がある。
米国は、引き続き強い「雇用」「失業率」「賃金上昇率」で、完全雇用をキープできているか? 世界中が注目している。
この結果により強いドル買いが続くのか?FXトレーダーは要注目だ。
FX雑誌「外国為替」vol.13
発売:2024年10月22日(火)
定価:980円(本体891円)