あながち馬鹿にできないアノマリーシリーズ! 今回は3月相場のアノマリーを解説していきます。
大相場の月
毎年いつも例外なく大きく動く3月は、アノマリーにおいても1年で最も相場が動く月とされ、「大相場の月」といわれます。
過去19年間でドル円の3月平均変動率は「約6円」で確率は驚異の「70%」。
実際にココ数年は凄まじい動きとなっているのも記憶に新しいです。「コロナショック」も2020年3月でした。
今年も1月・2月と株式市場は空前の盛り上がりを見せボラティリティ急上昇しており、過熱感は怖いものがある感じです。為替は株式市場には勝てませんがドル円はボラティリティしっかりといった感じです。今年も注目ですね!
この4年間で10円以上が2回、8円以上が1回と、かなり激しいデータとなっています!
節分天井彼岸底
日本株のアノマリーでは、2月の時と同じで「節分天井彼岸底」が有名です。
新春からの強い相場は節分頃までは続くとされ、その後は彼岸時期まで下落しやすい傾向にあり、3月のお彼岸頃に底をつけるとされます。
その背景には、米国は11月・12月/日本は3月・9月に企業の決算が集中し、機関投資家の利益確定などに要因があるといわれ、【日経が下落=円高】の傾向に。その一方で外貨建ての資産を円に戻して決算計上する【レパトリエーション】もあり、【円の買い戻し=円高】円高の強いアノマリーです。
日銀の金融政策など材料はしっかりありますので、今年の3月は日本株も為替も目が離せません。特に昨年より続く海外投資家が日本株をどんどん買っているのも影響が強いようで、日本の新NISAで買いが買いを呼び…という感じですかね。
ドル円、ユーロドルの3月データ
平均変動率「522.425pipsほど」となっています。
ドル円は1月も2月も平均値をしっかり上回っています。3月も大きく動くと想定しておいて損はないでしょう。
平均変動率「459.25pipsほど」となっています。
ユーロドルは常に平均変動率を少し上回る程度でしたが、今年に入ってから急激にボラティリティが低下してきました。今後もこのままやや低下気味となるのかにも注目です!
大損になることを意識して危機管理を
昨年3月は米国シリコンバレー銀行やクレディスイスなどの破綻問題が急に勃発するなどの事件が記憶に新しいところ。常にアノマリーどおりになるような事件や材料が出ていますが、それは決して予期できることではありません。
ボラの高さは「儲かる」ことに直結しがちですが、「大損」になることの方を意識した方がよいでしょう。資金管理と危機管理がFXでは大事なので、ぜひ参考にしてみてください。
※アノマリー使用上のご注意
毎月できるだけ「アノマリーシリーズ」は解説していきたいと思っています。
あながちバカにできないとされるアノマリーは「儲ける」というよりも「危険意識」のほうを重点に置いてもらい、ご自身の大切な資産を守るために参考にしていただきたいです。
FX雑誌「外国為替」vol.12
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