3月3週目の振り返り
まずは先週の振り返りです。
相次ぐ銀行系の破綻問題が勃発し、恐怖指数(VIX)は急上昇。株式市場・為替市場・コモディティなど全面的にリスクオフの動きが広がりました。
詳しくは前回・前々回の記事を参照してください。
問題の翌日から米国は「FRB」や「イエレン米財務長官」の公表により、「破綻させない」ので市場は安心しろと言わんばかりの報道が続き、クレディ・スイスの問題も「スイス中銀」が支援するなど様々な報道が現在も飛び交っています。
いったんは市場も急激なリスクオンな動きは落ち着きましたが、現時点でクレディ・スイスの株価は再び8%下落し、ファースト・リパブリックの株価は30%急落しています。
まだまだ不安要素しかなく、危険な地合いはまったく収まったとは思えません。
ドル円の乱高下はスピードも速く激しかったですが、週末のNY時間では最終的に下へ抜け始めて戻さずに終わりました。
GOLDもリスクオフの動きはまったく止まらず、勢いを増しています。
ロシアがウクライナに侵攻した時の最高値に迫る勢いです。
円買いの動きも持続しており、全てがリスクオフのままとなっています。
未決済のポジション比率を見ると一部の通貨ペア以外はほとんどが売り勢力・買い勢力50%と大きな偏りはなく、トレンドが出るのはこれからに見えます。
3月4週目の注目ポイント FRB米国政策金利
やはり注目は、3月22日(水)27:00~「FRB米国政策金利(FOMC)」の発表でしょう。
3月16日(木)22:15~「ECB政策金利」は、タカ派的姿勢を崩さず市場予想通りの0.5bpの利上げとしてきました。
相次ぐ「銀行破綻問題」よりも「インフレ退治」を最優先とした感じでした。
ラガルドECB総裁の声明も、強い意志が引き続き感じられました。
FRBも「0.25bp」の利上げをしてくるのか!? それとも停止してくるのか!? なかなか難しい決断の時に思えます。
CMEフェドウォッチでは「0.25bp」利上げが61%ほどで織り込んでいます。
パウエルFRB議長の発言にも非常に注目が集まっており、またも相場は激しい変動になると予測されます。
どんな結末になるかは予想しても仕方ないので、しっかり全てが終わるのを見守り、落ち着いてから流れについていくのが賢明でしょう。
引き続き重要指標など関係なく毎日が危険な地合いが続いているので、危機感をもってトレードしてください。
FX雑誌「外国為替」vol.13
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