FOMCで決着はつかず
2023年1回目となる「米国政策金利FOMC/FRB」。世界中が注目するなか、結果はコンセンサス通り「0.25bp」の利上げを発表。利上げペースの縮小・減速となりました。
CME Fed Watch市場予測も98%以上でしたので、やや反応はあったものの想定以上の急変動はなく、ドル円はドル売り・円買いにより下落。
FRB声明・パウエルFRB議長の定例記者会見では、
・インフレは目標を大幅に上回ったまま
・インフレが持続的な低下傾向にあると確信するには多くの証拠が必要
・継続的な利上げは適切
・金融環境に持続的な変化が起きるかが焦点
・インフレを緩和するには労働市場の一段の軟化が必要になる
・我々は会合ごとに決断する
・引き締め過ぎは望んでいない
・基本シナリオは失業率は大幅上昇しない
・インフレでの勝利を宣言するのは時期尚早
・FOMCは景気抑制水準へ向けてあと2回ほどの利上げを協議中
などと発言。「0.25bp」のペースで利上げを持続させるのを確実とするような内容もあり、米長期債は急落しドル売り強めに。円もやや買われる状況へ。
ドル円レートは128.550付近まで下落しましたが、年初来安値には到達せず。
FOMCで決着はつかず、完全に下方向と決めるには難しい局面のままとなりました。
ECB政策金利、米雇用統計でドル売りが継続すれば…
FOMC明けとなる2月2日(木)は、BOE英国政策金利(21:00~)とECB政策金利(22:15~)が控え、週末には米雇用統計もあります。
このままドル売りの流れが続けば大きくブレイクとなりそうですが、逆になれば全てが振り出しになる可能性も高い。見極めるには全てが終わってからとなりそうです。
FX雑誌「外国為替」vol.13
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