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ファンダメンタルズで足りない部分をテクニカルで補う!両者の絶妙な「距離感」[GUEST.01 福永博之]

【本誌全文&ネット限定】ファンダメンタルズで足りない部分をテクニカルで補う!両者の絶妙な「距離感」[GUEST.01 福永博之]

JFX株式会社

(編集部より)当記事は、外国為替vol.5に掲載している連載企画「逢坂みぁの『私を勝たせてください!』」の全文と雑誌未掲載部分(インタビュー記事の続き)です

雑誌「外国為替」vol.5は2023年6月21日より全国各地の書店およびネット書店で販売しています。今号は「チャート分析」「リピート系自動売買」の2大テーマでお届けしていきます。目次、見どころ、Amazonでの購入方法についてはこちら「外国為替 vol.5 発売のお知らせ」でご確認ください。

外国為替 vol.5 発売のお知らせ

勝ち組FXトレーダーになるべく、日々の鍛錬に余念がない逢坂みぁさんが、一流の投資家、アナリストに教えを請うこの連載企画は、みぁさんが名実ともに圧倒的な勝ち組に成り上がるまで強制的に継続します。

第1回目の先生は、証券会社のセミナーやメディアでの情報発信など多方面で活躍する福永博之さんです。

聞き手◉逢坂みぁ/本文◉荻田里佳

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GUEST.01|福永博之氏プロフィール

福永博之(ふくなが ひろゆき)氏プロフィール
福永博之(ふくなが ひろゆき)

株式会社インベストラスト代表取締役、日本テクニカルアナリスト協会元副理事長。勧角証券(現みずほ証券)を経て、 DLJdirectSFG証券 (現楽天証券)に入社。同社経済研究所チーフストラテジストを経て、現在、投資教育サイト 「itrust(アイトラスト)」を運営。セミナー講師を務めるほか、毎日マーケットコメントを発信。 また、大前研一氏のビジネス・ブレークスルー大学資産形成力養成講座の講師を務める。

【書籍】テクニカル分析 最強の組み合わせ術/【書籍】ど素人が読める株価チャートの本/日経CNBC「朝エクスプレス」やテレビ東京「モーニングサテライト」等、多数でレギュラー出演中。

ヨーロッパの通貨統合、ユーロが外れた理由

逢坂みぁ(以下 逢坂)「証券マン時代、福永さんはどんな商品を取り扱っていましたか?」

福永博之(以下 福永)「証券会社時代に、法人営業以外は全部経験していまして、ほぼ全ての金融商品に携わっていました」

逢坂「当時の為替市場の雰囲気や印象を教えてください」

福永「ヨーロッパが通貨統合に向かう時期のことは今でもよく覚えています。当時は、スイスのフラン、イタリアのリラ、ドイツのマルクなどいろんな通貨があり、比率を一緒にして統合しようとしていました。例えば『フランとマルクで1対1に交換しよう』など。そして、比率を保つために為替変動があれば発行国が為替介入することがあったんです。そんなときにジョージ・ソロスがポンド売りを仕掛けてきて、比率がガクンと変わってしまい、通貨として安定を保つことができず、ポンドはユーロに参加できなかったんです。あのとき自分はパリにいて、現地でそれを目の当たりにしました」

逢坂「ポンドが基軸通貨だったからユーロに統合されなかったのかなと思っていましたが、違う理由だったんですね。少し意外でした」

福永「ユーロになる前は、エキュ(ECU)という通貨がありましたが、1999年の欧州通貨統合で単一通貨のユーロに移行しました。かつての大英帝国ですから、もう少しカッコ良い理由で外れたら良かったのですが……」

逢坂「投機的な理由で外れてしまったんですね。新しいことが知れてよかったです」

株と為替、それぞれの特徴、違いを知ってトレードをする

逢坂「福永さんから見て株と為替、それぞれどんな特徴がありますか?」

福永「まず株は、業績で動くことが多い。決算発表や企業が出したニュースリリースなど、投資家がそれらに目を通して判断するので個別で動きます。一方、為替は株と違ってミクロではなくマクロで動くことが多い。そこは、やはり大きな違いです」

逢坂「為替はそれぞれの国の財政状況や政治など、大きな出来事が影響してくるので複雑な印象があります」

福永「また、最近の値動きの印象でいうと、株も為替も、良い話で売られることもあれば、悪い話で買われることもある。株は、投資家から見ると少し『あれっ?』と思うような動きがあり、会社の業績などを時系列で追わなければ値動きを読むのは難しいと思います。為替の場合は、個別の情報を追う必要はありませんが、随時ニュースを拾って市場の反応を読むことが重要になります」

逢坂「確かに『噂で買われて事実で売られる』そんな動きをすることがありますよね。思っていた方向といきなり逆に動き出して何度負けたことか。そういうときの見極め方はありますか?」

福永「何かしらの経済指標発表前の動きは、とても重要です。今見ているチャートは発表前の指標を織り込んでいるのか、織り込んでいないのか。それを見極める必要があります」

逢坂「織り込みすぎていると逆に動くこともあるということですね。今後、参考にしてみます」

30年前と現在の為替。値動きの違いは?

逢坂「福永さんの証券会社時代と現在の為替市場を比べると、雰囲気や印象の違いはありますか?」

福永「2000年前後は意外とトレンドが出やすかったと思います。例えばドル円でドルが強くなるとずっと強いまま、円高になれば円高方向にずっと動くなどです。でも、今は当時と比べると上下の動きが激しいですよね。昨年から今年にかけての動きのように151円をつけた後130円台まで円高になる動きは、当時はなかったと思います」

逢坂「なるほど。ここ最近は、いわゆる異次元の緩和をやってから異次元の引き締めをやるなど、市場が混乱する場面もありました。そこで大きなボラティリティが出て、値動きが激しかったですね」

福永「為替が証拠金取引で普及し始めた1990年代後半は、動くときは大きく動きましたが、トレンドが急反転することは少なかったと思います。ここが昔と違う点なので、今は急反転する可能性を頭に入れておかなければなりません」

逢坂「大事ですね。注意してみます。福永さんはFXトレーダー、株トレーダーにそれぞれどんな印象を持っていますか?」

福永「私が一番大きく違うと思うのは、ポジションの持ち方です。FXトレーダーは買いと売りの両方、ほぼ同じ目線で見ているので、ロングとショート、どちらのトレンドフォローも同じ割合でやっている印象があります。でも、株のトレーダーは、どちらかというとロングをメインでやっている人が多いように思います」

逢坂「株は上がることを期待して買うためか、あまり売らない印象があります」

福永「株は、為替のように大きなポジションを持つことは、ほぼありません。株の場合は売れる株数などに制限があるため、そこに違いが出てきます」

逢坂「米国株でいうと、ダウ理論を使って押し目で買っていけば問題ない、そんな印象はあります」

福永「今の米国株は右肩上がりの企業が多いですよね。しかし、日本株は1989年に3万8915円という高値をつけた後からリーマンショックまでの2007年の間、ずっと下げ続けました。本来は、ファンダメンタルズなどを考慮し、トレンド重視であれば下落しているところでショートを仕掛けたいところですが、株トレーダーの中には全くそういうことをしていない人もいました」

逢坂「はたから見ると不思議ですね」

福永「為替のトレーダーの中には『ショートしておけば良いのに』と思う人もいると思います。トレンドの目線を間違えてポジションを持つと致命傷につながりかねないので、株トレーダーで長く続けられる人は多くないのです」

逢坂「新たな発見がありました。過去の日経平均株価を含めて見てみると、株が必ずしも右肩上がりというわけではないですよね」

福永「そうですね。最近はやっと2万9000円台に乗せる場面もあったので(4月24日のインタビュー日時点)、日本株も右肩上がりに期待したいですね」逢坂「日経平均株価が上向けば、私たちの生活面で景気の良さを感じられるかもしれませんね。日本の企業も応援したいです」

インジケーターは時間軸を意識。勢いはモメンタムで判断する

逢坂「テクニカルアナリストの福永さんから見て、株や為替それぞれで、インジケーターの向き不向きを教えてください」

福永「株の場合は、トレンドや売買タイミングを教えてくれるMACD、為替の場合はボリンジャーバンドなど、メジャーなものは押さえておいて損はありません。株も為替も同じようなインジケーターを使用する人が多いのですが、使い分けたいのは、設定する期間です。為替の方が動きが早いため、株よりも期間を短めにしたパラメータでなければ、対応するのは難しいと思います」

逢坂「時間軸を意識するのは大事ですよね」

福永「スイングをするのか、サヤ取りをするのか、どちらにしても売買タイミングは重要です。例えばスキャルピングをするなら時間軸の期間は短めに、スイングをするなら長めに考えた方が良いです」

逢坂「ボリンジャーバンドの移動平均線はどれぐらいで設定したら良いですか?」

福永「為替市場で取引をするなら、20日に設定することをお勧めします。中には、1日ずらして21日で設定する人もいるので、検証してみて自分に合う方を設定してください」

逢坂「僅かな差がトレードの勝敗を分けるんですね。為替のトレードで向いていないインジケーターはありますか?」

福永「過熱感を示す移動平均乖離率は、株の取引では有効性を発揮しますが、為替のトレードには向いていません。株取引のボリンジャーバンドは25日移動平均線を使うことが多く、25日前から5%乖離したら『過熱気味』『買われすぎ』と判断します。しかし、為替の場合は5%や10%乖離することは珍しくないので移動平均乖離率は使わない方が良いと思います」

逢坂「ボリンジャーバンドのエクスパンションとは違うんですか?」

福永「違うんですよ。移動平均乖離率は、価格の動きの慣性を引いたもので、常に平行線が引かれるような形になります。為替のボリンジャーバンドのようにスクイーズしたりエクスパンションしたりしません。だから、移動平均乖離率はあまり向いてないんじゃないかなと思います」

逢坂「そうなんですね。株取引で有効なインジケーターが為替のトレードでも使えるとは限らないんですね。それでは福永さんが実際の値動きの確認で使用しているインジケーターを教えてください」

福永「私は、株と為替のどちらでも参考になる『モメンタム』というインジケーターを使っています。『モメンタム』を日本語に訳すと『勢い』という意味です。例えば、円安のトレンドが出ている相場でモメンタムを使うと、円安に勢いがあるかどうか判断できます。逆に、トレンドが弱くなっていることもモメンタムで確認できますが、あくまでも補助的に使う指標で、期間の設定は10日がお勧めです」

逢坂「最近は為替のドル円相場で値幅がなくなってきて、レンジ相場に入りそうな雰囲気を感じているんですが、今の相場でも有効ですか?」

福永「活用できると思いますよ。勢いがないと感じているのであれば、一度モメンタムを使って判断してみるのも良いかもしれません」

ファンダメンタルズを重視しテクニカル分析でデータを補う

逢坂「福永さんが運営している投資教育サイト『アイトラスト』では、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を織り交ぜたマーケットコメントが発信されていますが、福永さんがマーケットを分析するときは、ファンダメンタルズとテクニカル、どちらを重視していますか?」

福永「基本的には、ファンダメンタルズを見るようにしています。株では、企業の決算や業績発表を必ず確認します。そして、ファンダメンタルズが悪ければ、トレンドは下に行くと考えるので、本当にその通りになっているかをテクニカル分析で見極めます。仮にその通りになっているとすれば『まだ下がる』と判断するんです。しかし、冒頭の話にもつながりますが、業績が悪いにも関わらず、株価が下げ止まって横ばいになり、その後上がり始めることもあります。この場合は、市場は織り込み済みで動いていると考えてアプローチをするようにしています」

逢坂「ファンダメンタルズで足りない部分をテクニカル分析で補っているんですね。具体的には、何に着目しているんですか?」

福永「株の場合にはPER(=株価収益率)やPBR(=株価純資産倍率)のほか、EPS(=1株あたりの純利益)などのデータを見ます。PERは、株価÷EPSの計算式で割り出されるもので、1株あたりが純利益の何倍の値段がつけられているかを判断する尺度です。企業の株価が何年先まで買われているかという指標として、私は参考にしています。例えば、ある企業が1年間に1株あたり100円稼いだとします。EPSは1株あたりの利益が100円と表示されますが、PERが10倍と表示されていた場合は、株価が1000円に、20倍の場合は2000円になります。そうすると、投資家は20年先まで利益を先食いしていると判断するんです。PERの値が30倍とか40倍になると、買われすぎではないかと考える傾向が強く、反対に低ければ割安と受け止められます」

逢坂「個別株で取引するときに参考にしてみます。為替でもファンダメンタルズを重視して取引していますか?」

福永「そうですね。為替の場合は指標がマクロなので実感しにくいかもしれませんが、ファンダメンタルズも連動していると考えています。金利はファンダメンタルズを反映しているので2年債の利回りや10年債の利回りをチェックするようにしています。景気が良ければ、市場が加熱気味にならないように金利を上げなければいけません。そうすると、金利の低い通貨を売って金利の高い通貨を買うなど、スワップポイントを狙うトレーダーが増えますよね」

逢坂「昨年はドル円がその動きでしたね」

福永「そうですよね。トレンドを見ながらモメンタムで勢いを確認して売買を判断すると良いかもしれません」

逢坂「良いことを聞きました」(続く)

雑誌未掲載 インタビューの続きはこちら

逢坂「極端な話になりますが、ファンダメンタルズを一切気にせず、テクニカル分析だけで上手くトレードすることは可能ですか?」

福永「これはとても難しいテーマです。ただ、株価はファンダメンタルズを考慮し、プロたちがあらゆることを分析して既に織り込んだチャートになっていると思います。そこで個人が勝負をしていくには、ファンダメンタルズを『予想』するのではなく、ニュースが出た後の為替の動きを見てトレンドに逆らわない売買をすることが、トレードの期待値を上げる鍵だと思います」

逢坂「ファンダメンタルズについては様々な情報が飛び交っていて複雑だと感じています。私も情報を取捨選択したつもりで誤った判断をしたこともありました。だからといって一切ファンダメンタルズを無視するのではなく、ニュースのヘッドラインなどを見なければ、テクニカルも分析もしにくいですよね」

福永「実際にトレードをしていると、ヘッドラインがトリガーになってテクニカル分析の売買タイミングに当てはまったという流れが多いと感じます。私が証券会社に務めていた時はファンダメンタルズ重視で取引をしていましたが、その判断はとても難しいんです。その場合はテクニカル分析でトレンドを見ながら売買するしかありません。結果的に皆が買いに入っているのか、売りに入っているのかは、トレンドを見なければ分からないんです。もし、指標が発表されたタイミングでそれを見ていない人がいるとするならば、その時にポジション持っていると痛い目に合うことは避けられないと思います」

逢坂「たとえば、雇用統計の結果発表はネットでも毎回話題になりますよね。これを見ないトレーダーの方が少ないのかもしれません」

福永「そうですね。初心者の方は経済指標発表のスケジュールは確認して、その前後にはポジションはなるべく持たないようにした方が良いと思います」

逢坂「やはり経済指標発表のチェックは欠かせませんね。為替のトレードをする際は株や金融商品の値動きも見ていますか?」

福永「よく見ているのはゴールドですね。ゴールドはドルと逆の動きをしやすいので、ゴールドが上がっているときはドルの値動きは重たいと判断し、エントリーをするのは控えています。どの通貨ペアで取引をするかにもよりますが、ゴールドが弱い時はユーロドルで見ると、ユーロが強くなります。通貨ペアと相性の良い金融商品を見るとトレードをする上で役立つかもしれません」

逢坂「ゴールド以外でチェックする金融商品はありますか?」

福永「取引したい通貨ペアの国が産出しているものは最低限チェックした方が良いと思います。たとえば、豪ドルの取引をする場合は、原油の影響を受けるので、その値動きを見てトレードすることをオススメします」

逢坂「それぞれの市場は影響を受け合っているということですね。株価は何を見たら良いか教えてください」

福永「アメリカ株の場合はS&P500を見る人が多いと思います。また、アメリカの株価指数はそれぞれ特徴があるので、自分のトレードに合わせて確認していくことが大事です。リスクを減らしたいのであれば、VIX(=恐怖)指数は確認するべきですね。一般的にVIX指数は20を超えるとイエローゾーン、30を超えるとレッドゾーンと判断されます」

逢坂「今年の4月から5月上旬はVIX指数が20に満たない数値だったので、株価が下がってもすぐに戻る動きをしていたんですね」

福永「シリコンバレーバンクが破綻した時にはVIX指数が20を少し超えてイエローゾーンになりましたが、それ以上は上がりませんでした。私はリーマンショックの衝撃を覚えているので、銀行の破綻と聞くと、30をあっさり超えていきそうなイメージがありましたが……。今回はVIX指数がレッドゾーンにはいかなかったので、取引関係者は安心したようです」

逢坂「VIX指数が30を超えた時は要注意ということですね。今後の参考にします」

これからFXを始める人が抑えるべきポイントとは?

逢坂「投資知識が全くないという人がFXを始めるなら、何を勉強したら良いですか?」

福永「昔から現在にかけて、価格がどのように動いているかを知るのが大切です。そのためには、過去のチャートを遡って研究する必要があります。昔のチャートと向き合えば向き合うほど『あれ?あの時の価格と今の価格は同じぐらいかな』などの感覚が掴めます」

逢坂「今の値動きから次はどのように動くのか、過去のチャートを研究すると先を読む力になるんですね」

福永「トレーダーの中には、チャートを見ずにプライスボードのみで取引する人もいます。そういう人は、頭の中にチャートが出来上がっているんです。当時の価格を覚えていて、それをもとにトレードしているんです。トレーダーでなくても、海外旅行が好きな人は、通貨の両替をした際のことを覚えていて、自然とセンスが磨かれている場合もあります」

逢坂「経験が物を言う世界なんですね」

福永「過去のチャートを見て、その時になにが起きていたのか時事ネタも調べると、さらに値動きを読みやすくなると思います。長い歴史の中で、現在はどの通貨水準にあるのか、それが分かるだけでも大きな前進になります」

逢坂「私も過去に急変動したチャートを見て勉強していました。すると、当時どんなニュースが出たのか気になって、自然と調べるようになるんですよね」

福永「そうやって自分から興味を持って調べ始めるようになると、今の情報も頭に入りやすくなると思います」

逢坂「私のFXとの向き合い方が間違っていなかったと分かって安心しました。また、テクニカル分析を勉強する上で、気を付けた方が良い落とし穴はありますか?」

福永「自分で良いと思った方法や、取り入れたいインジケーターがあった場合は、勝率が上がるのか、まずは検証してみることが重要です。そこでいきなりトレードをするのではなく、デモトレードをしてみてください。値動きのイメージができるようになるまでチェックするのがポイントです」

逢坂「デモトレードを通して、その方法が有効か検証するのが大事なんですね。私は方向感がいまいちわからない相場で悩むことが多いのですが、その際に気を付けることはありますか?」

福永「トレンドが発生していない時には、トレードのスタイルを変えなければ、損切りが続いてしまいますよね」

逢坂「経験済みです。ロスカット貧乏になってしまうんですよね」

福永「トレンドが出ているのか、レンジ相場でボックスの中で動いているのか、それを見極めるのは基本です。どんな相場でも通用するトレードスタイルはありません。そういう意味では、短期売買とスイングトレードの2つのやり方を身につけると、ロスカットは少なくなると思います」

逢坂「でも、トレンドを意識しすぎるとレンジに入ったのか分からなくなってしまうことがあります。また、反対に、レンジ相場からブレイクすると思ってエントリーを試みると、まだレンジから抜けきれておらず、高値を掴んでしまったり、安値を掴んでしまったりすることも……。これを少しでも減らす方法はありますか?」

福永「レンジをブレイクするには勢いが要ります。補助的なテクニカル指標を合わせて使うのがポイントですね。今回紹介したモメンタムは、高値掴みを避けるのにとても有効です。チャート上はレンジをブレイクしていても、モメンタムが上がっていない場合はエントリーは控えると良いかもしれません。たとえ、逆指値注文が入ってしまっても、モメンタムが伸びていなかったら、そこでロスカットすると損失は最小限に抑えられると思います」

逢坂「勢いがなければ、抜けたと思ってもすぐ戻ることがよくありますよね」

福永「チャートだけで見極めるのは難しいので、テクニカル指標を上手く活用してみてください。あとは経験を重ねて学んでいくことに尽きます」

逢坂「モメンタムは今後活用してみます。また、トレードでは感情に振り回されてしまったり、執着してしまったり、トレーダーのメンタルも大きく影響すると言われています。その市場心理について教えてください」

福永「『群集心理には逆らうな』をモットーに、流れに逆らわないトレードをすることが大切だと思います。私はリーマンショックを経験しているので、疑り深くなってしまい、この値動きが今後も続くのか疑ってしまうことが多々あります。しかし、疑いからトレンドと逆の動きをしてしまってはトレードでは勝てません」

逢坂「トレンドに素直に乗ることは大事ですね」

福永「そして『トレンドがここで変わるかもしれない』という感覚も合わせて養えると良いかもしれません。アメリカの投資家・ジョン・テンプルトンの言葉で『強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、陶酔の中で消えていく』という格言があります。上昇相場が始まるのは、みんなが疑っている時に始まり、幸福とともに相場は上昇するものの、トレーダーが楽観しているところで上昇が終わってしまう様を表しています。過去を振り返ってみても『バブル』と言われた89年、『ITバブル』と言われた2000年、リーマンショック前の2007年当時も投資家たちは楽観していました」

逢坂「言い得て妙の格言ですね」

福永「そうです。これは為替市場でも当てはまる事柄で、昨年のドル円相場で151円を付けた時に『160円まで行く』という声が上がる中で、円安に傾きましたからね。だからこそ、皆さんにこの格言を心に留めておいて欲しいと思います」

逢坂「歴史は繰り返すという言葉もあるので、しっかり覚えておきます。それでは最後に読者の皆さんへアドバイスをお願いします」

福永「『失敗してそれが糧になる』と言う人もいますが、私はそうじゃないと思っています。実際にお金を使ってトレードをすることに重きをおくのではなく、シミュレーションをいかに繰り返して、取引に慣れるかが重要です。私の先輩でも、何十年も投資をやっているのに全然うまくならない人がいて、その人はかなりのお金を投資に使っていました。経験も大事ですが、今の相場に対してどう対処するか、どのように利益へと繋げていくかが大切で、失敗が続くようだったら一旦手を止めた方が良いです。検証を重ねてイメージトレーニングを繰り返してみてください」

逢坂「相場で生き残るためには、自分のお金を減らさないことが重要ですよね。私も相場に合わせた立ち回りを身に着けたいと思います」

インタビュー日◎2023年4月24日

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ABOUT ME
逢坂みぁ
2019年の会社退職をきっかけにしてFXとYouTubeを開始。2021年6月にノックアウトオプションで資金を14倍に増やし、9月にはファイスタTV公式FXトレードバトルで優勝。日足と15分足を使ったトレードを得意とし、損切りの早さに定評がある。【Achievement】ラジオNIKKEI『夜トレ!』 にて夜トレガールズ!として出演中。外貨ex byGMO公式チャンネル『ファイスタTV』レギュラー出演中
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