今年ももう折り返し地点の7月相場に入っていきます。7月にはどのようなアノマリーがあるのか? 早速チェックしていきましょう!
今年もココまで「トランプ関税問題」「ロシア・ウクライナ問題」「中東問題」といった「地政学リスク」の高まり、主要国のインフレ問題による政策金利の動向など、昨年から続いている材料と新たなる課題が市場への影響大となっています。
今年の7月も最終日に「日銀金融政策決定会合」「FOMC/FRB米国政策金利」が同日にありますので目が離せません!
円安アノマリー
7月はなんといっても有名なのが「円安アノマリー」でしょう!
「円安・ドル高の月」とされ、リーマンショック以前まではその確率は驚異の「約78%」となっており、1年間で最も強力なアノマリーだったとされています。リーマンショック後もバカにはできない数値で、過去25年間では「約60%」としっかり高い確率となっています。今年も本当に「円安・ドル高」が強まるのか!? 注目しておきましょう!
なお円安・ドル高の月とされるには相応の理由があります。「株式市場のアノマリー」が背景にあるので、あわせてチェックしておくべきです。6月決算の企業やETF(上場投資信託)の決算があり、6月後半から7月上旬にかけて好需給の傾向が強くなります。
そして、7月下旬からは「七夕天井天神底」といわれる有名なアノマリーがあり、こちらもセットで覚えておきましょう。七夕頃に天井をつけ、天神祭りの頃に底をつけやすいとされ、いわゆる「夏枯れ相場」に入っていきます!
※七夕=7月7日 天神祭り=7月24日・25日
米国市場のアノマリー
米国市場では、「サマーラリー」が有名です。米国は7月インデペンデンスデーから9月レイバーデーまで長期間のサマーバケーションに入ります。そのため、その前までは株価が上がりやすい傾向にあるとされています。
株価指数の影響でどこまで為替が連動するかは、毎年未知数ですがアノマリー通りに動いていることが多いので参考にしてください!
※2025年は7月4日(金)「インデペンデンスデー」~9月1日(月)「レイバーデー」
過去14年間の7月米ドル/円、ユーロ/米ドルデータ

米ドル/円はボラティリティが非常に高いまま推移しています。6月だけは久しぶりにボラティリティが急激に低下傾向にありますが、7月も平均値は上回ると予測しておいた方がトレーダーは安全でしょう!

ユーロ/米ドルは今年に入って6月まで順調にボラティリティが上がってきています。全通貨ペアで6月はボラティリティが低下傾向でした。7月から再びボラティリティが回復するかにも注目です!
7月の主要国の政策金利&声明発表
まだまだインフレ指標=各国の政策金利は目が離せません。7月も主要国の政策金利&声明発表は多いのでお忘れなく!
■7月8日(火)
13:30~RBA政策金利&声明発表
■7月9日(水)
11:00~RBNZ政策金利&声明発表
■7月24日(木)
20:00~TCMB政策金利&声明発表
21:15~ECB政策金利&声明発表
■7月30日(水)
22:45~BOC政策金利&声明発表
27:00~FOMC/FRB政策金利&声明発表
■7月31日(木)
時間未定~BOJ政策金利&声明発表
8月1日(金)21:30~米国雇用統計もあります!
その他にも米国をはじめ世界各国の「消費者物価指数CPI」なども、引き続き注目を集めるでしょう。
※アノマリー使用上のご注意
毎月できるだけ「アノマリーシリーズ」は解説していきたいと思っています。
あながちバカにできないとされるアノマリーは「儲ける」というよりも「危険意識」のほうを重点に置いてもらい、ご自身の大切な資産を守るために参考にしていただきたいです。