確かな結果を出した自作EAを惜しげもなく無料配布するTrader Miwaさん。
不動産、労働、投資など、あらゆる手段で億越え資産を作ってきた彼に、ご自身の体験を織り交ぜつつ、「お金を作る方法」について解説していただきます。

Trader Miwa(とれーだーみわ)氏プロフィール
FXトレーダー、不動産投資家、精神・心理のスペシャリスト。FX歴は約20年。2003年ごろからスワップポイント狙いのFXを始めるとともに、2009年以降に不動産投資を開始。2013年からFXのトレード手法の研究を再開し、2016年ごろに伝説のトレーダー集団「タートルズ」のトレード手法を知る。その手法を研究・改善して、現代の大衆心理に合わせた手法として確立。また、MT4でのEA化を実現。主なトレード手法はポンド円を中心とした順張りのスイングトレード。現在は5000万円ほどの資金を運用している。レバレッジは2~2.5倍程度で、年利10~15%をターゲットにした複利運用を行う。【著書】大衆心理FX―精神・心理のスペシャリストが突き詰めたFXトレードの結論
副業の個人事業はタイパを意識しよう
ご無沙汰しております! Trader Miwaです。衝撃の(?)連載第1回目からの今回は、「お金を稼ぐ方法」について、さらに話題を広げていきます。
第1回では、「労働(サラリーマン)」について主に述べました。労働によるキャッシュフローは元手もほとんど必要なく、高校や大学を卒業してからすぐに得やすいキャッシュフローなので、誰でも生活のために「就職」という形を取ることが多いですね。そして、一般的にはなりやすいと思われる「社会インフラの専門職」として、宅建士と看護師を例に挙げました。これはあくまで例なので、まあ何でも良いわけですが(笑)、まずは労働で稼ぎ、それを運用にガンガン入金していくのが重要という話でした。
労働キャッシュフローを得るためには、サラリーマンという形以外に「個人事業主」もあるわけです。今日はそのあたりのお話です。「個人事業主」と聞くと、昔のイメージとしては「不安定だわぁ」とかマイナスの面も大きかったと思いますが、何より良いことは「自由に稼げる」ということです。「自由」は大事なんですよ! サラリーマンとしての自分の枠組みに囚われている人が、一度「自由な仕事のやり方」を覚えてしまうと、サラリーマンの仕事を辞めたくなってしまうかもしれない…(マジです!笑)。
問題としては、「じゃあ、何やって稼ぐのさ?」というところ。これは真面目に言って確かに難しい部分なのですが、ここで思考停止になっている人は、未来を変えるのが難しいかもしれないです(汗)。お金を稼ぐ方法なんて、実はいろいろとあるのです。
極端な話、「庭で石を拾ってさ、ちょっちょっと可愛い絵でも描いて、雑貨屋で売るかな」とか、そんなことでも可能なんです(笑)。いやまあ、これで大成功できるわけではないけれど、何が言いたいかというと、無料で入手できるものに少し手を加えるだけでも、お金を生み出せる可能性があるということなんです。つまり、元手があまりなくても、稼ぐ方法は頭で考えていける!
そして、これは実際に個人事業で稼いでいる人たちの共通認識として、「インターネットを使わない手はない!」ということも重要です。実のところ、インターネットやSNSの仕組みを利用して個人事業で稼いでいる人はめちゃくちゃ存在します。
例えば、楽天とかAmazonとかで買い物をした際に、見えないところでアフィリエイト報酬が支払われていることも多いんですよ。「アフィリエイト? 何それ?」という人も多いかもしれませんが、そういう「個人事業として稼ぎやすい仕組み」は、インターネット上に多く存在しています。他にも、例えば「古い実家が残ってるけど、住む人が居ないなぁ」という場合には、賃貸に出せば良いんです。「やり方が分からない」という場合には、インターネットで調べたり、本を探したりすると案外いろいろと情報が得られます。つまり、個人事業主は「自由」なんですよ! ここであらゆる例を書き連ねることはしませんが、とにかく無限に「お金を稼ぐ方法」が存在しますので、それをスモールビジネスとしてスタートすることは、それほど難しいことではないのです。
また、これは重要なポイントなのですが、個人事業はサラリーマンと並行して行うことができる! 「副業禁止の会社に勤めてるから、ダメなんだわ」とか言っている場合じゃないですよ(笑)。法律で副業禁止と決まっているわけでもないですし、勤めている会社と競合関係になる場合じゃなければ、オフタイムに何をするかは自由です。
それに気付いて、「副業の個人事業で、ウー◯◯イーツの配達員でもやるか! 俺はなんて賢いんだ!」と思われたそこのあなた! 半分は正しいです(笑)。なぜ半分かと申しますと、お金を儲けるという意味ではダメではないのですが、個人事業として稼ぎを増やす場合には、労働単価が安いものはおすすめしないのです。最初は労働単価が安くても、工夫して大きくできるものが良いです。
普段サラリーマンの仕事をやっていて、さらに副業などで収入を増やす場合、どうしても「バイトやるかな」「内職でもやるか」「配達員やるかな」(前の2つはそもそも個人事業ですらないですが)というところに気持ちが向かいがちですが、それらは一般的に労働単価が安くてダメなんです。せっかくサラリーマンをやってて「安定的な収入」が元からあるわけですから、単純に労働時間を増やすことを目指すのではなく、多少のリスクを取ってでも、労働時間に依存しない収入を目指すことが大事です。
個人事業で意識すべき4つのポイント
副業などで個人事業を行うときに、意識するべきポイントがいくつかあります。
個人事業で意識するべきポイント
①設備投資を小さく行えること
②継続的な収入になること
③労働量と比較して大きな収入となること
④在庫が無いか、少なくて済むこと
これら全てを満たす必要はないのですが、常に頭の中に入れておくと良いです。ただし、これらのポイント(特に1〜3)をおおむね満たしているように見えても、私がおすすめしない個人事業として「ネットワークビジネス(連鎖販売取引)」があります。「マルチレベルマーケティング(MLM)」という呼ばれ方をする場合もあります。
ネットワークビジネスは、その内容によっては在庫がほとんど必要でない場合もあります。そうなってくると、1〜4の全てを満たすように見えますが、私としてはおすすめすべきではないものと考えているのです。どうしておすすめしないかというと、既存のネットワークビジネスに参加して活動しても、儲かるのはいわゆる「上のほう」の人たちだからです(汗)。つまり、その仕組みの性質上、下位の立場になればなるほど、あまり商品が売れないことが多く、手間を掛けてもお金を生み出さないことが普通なんです。まあ稀に、その個人の性格的にネットワークビジネスに強いタイプの人がいますが、一般的にはそういうことはあまりないので、強く勧誘されても慎重に判断しましょう。
話は戻りますが、前記の4つのポイントを具体的に当てはめて考えると、例えばウー◯◯イーツの配達員の場合はどうでしょうか? 設備投資は小さいので、①は満たしますね。自転車とかバイクが要るかもしれませんが、既存のものでも何とかなりそうです。②は満たさないですね。労働した分しか収入にならず、継続的な収入にはならないです。③も一般的に厳しいです。労働単価が安いので。④は満たします。在庫はありませんので。つまり、4つのうち半分しか満たさないので、そもそも個人事業として優れていません。
それでは、ここで一つ核心に近づきますが、「FXの自動売買のソフトウェア(MT4のEAなどです)を、自分で作成して販売する」という事業はどうでしょう? 一応、『外国為替』というFXの雑誌なので(笑)。と言っても、実際のところ、かなり現実的なことかもしれません。
設備投資はほとんど必要ないので、①は満たします。プログラムを外注して作るのも良いですが、自分で作成するのであれば、パソコンくらいは必要です。②に関しては、ある程度満たします。なぜかといいますと、プログラムというのは複製が無限に作成できるので、いったん作ったソフトウェアは、その後ずっと何もしなくても売れていく可能性があるからです。つまり、継続的な収入に成り得ます。③は、売れ行き次第ですが、継続して良いものを作っていると、売上は増していきそうです。つまり、少ない労力で良いものが作れて、さらにそれが高く売れるようになります。④については満たします。つまり、4つのポイントを、全て満たす可能性がありますね! もちろん、プログラムを作成するスキルは必要になりそうですが、自分が作らず、他のプログラマーに外注する方法もあります。
3つ目の例としては、最近話題の「民泊」をイメージしてみましょう。設備投資はある程度必要ですが、部屋を買うのではなく、部屋を借りて転貸(又貸し)する方法もあります。その場合には設備投資は大きくないので①はある程度満たします。部屋がお金を生み出すので、労働に依存しない継続的な収入に成り得ますから、②も満たします。③に関しては未知数なようですが、私の知人は少ない労働力で年間数千万円を稼いでいますので、そういう情報からは、ある程度満たしているようにも思います。④については、「空いている部屋を維持する」という在庫に値するものがあるので、満たしません。そうなると、4つのうちおおむね3つを満たしているわけですね。
個人事業主だからこそ税務知識は増強すべし
ここまで「サラリーマン+個人事業」という状況について提案してきましたが、このタイプのお金の稼ぎ方のメリットとして、実は税金に関しての部分も忘れてはいけません。「いや〜、税金の話なんて難しいなあ、嫌だなあ」と思ってしまう人! そういう人こそ、個人事業をやってみることは、けっこう価値があるのです。確定申告も嫌ですよね?(笑)。実際のところ、私は確定申告を毎年やっていますが、簡単な内容の年度は、自分で全てやっています。その年度にやっている個人事業が複雑で、時期によっては確定申告の内容が難しいこともありますが、そういうときは税理士先生のお力を借りることもあります。
とりあえず、まずは「サラリーマン+個人事業」をやってみて、確定申告もやってみてください! 確定申告の解説書については、本屋に行けばたくさん売っていますので、それを見ながら申告すれば何とかなりますし、税務署でも税務相談は度々やっています。
で、そこまでして何が得なのかといいますと、「経費や償却についての知識や方法論が身に付いて、さらに、実際に税金を減らせる!」ということです。これって、サラリーマンだけやってて、会社に「おんぶに抱っこ状態」では、避けている場合が多いんです。サラリーマンって、自分で経費の申請を会社に対して行うことがあっても、「経費計上するか、資産計上して償却するか」という選択を考えたり、自分自身の損得まで考えないことが多いんです。ところが、個人事業をサラリーマンと並行してやることで、「ここで掛かった費用を経費計上すると、自分にとって得やん!」というところが、いろいろと出てくるわけですよ。あ、もちろん、個人事業を行う上で掛かった費用だけを計上してくださいね。サラリーマンの収入を得るために掛かった費用とか、生活費とかは、経費としては使えません。「経費水増し」は脱税になり得ますからね!(笑)
また、個人事業主だからこそ使える控除もあったりします。青色申告控除とか、青色専従者控除とか。ここでは詳細の説明はしませんが、サラリーマンをやっているだけでは使えない手法がいろいろとあります。税務についての知識があることは、長期的にお金をより多く残すために確実に必要なんです。
「入金力こそ投資力」という連載の題名に沿っていくために、まずは「お金を稼ぐ」ことをお伝えしていますが、今回は「サラリーマン+個人事業」という形について解説しました。この時点では、あくまで「自分が仕事(労働)をして、お金を増やす」という領域からは外れていません。次回は、「事業の構築」という面に着目して、「人のレバレッジ」「お金のレバレッジ」を利用して、お金を増やす方法を考えていきましょう。
サラリーマン+個人事業編まとめ
①副業の個人事業では、労働時間に依存しない収入を目指す
②設備投資、継続性、労働量、在庫の4つの観点から事業を意識する
③個人事業主として税務の知識を身に着ければ、資産形成にプラスになる