10月4週目の為替相場振り返り
まずは先週10月4週目の振り返りです。
前回の記事のとおり、株価指数は厳しい状況が続き、乱高下も強く、非常にボラティリティが高い状況に。
その杓子定規ともいえる「恐怖指数VIX」も今年で一番高い水準まで上げてきています。しかし、為替はボラが低下気味となっていました。
ドル円は150円台に何度も何度もトライしに行くのですが、必ず叩き落され非常に長い高値圏の停滞に。安値も149円台を割れることは一切なく、今年もっとも狭いレンジの膠着状態となっていました。
決着が着いたのは意外な時間帯、10月26日(木)NY時間の遅くでした。
そこから150円台を抜けて即日の東京時間からも方向性をしっかり決めたようにぐんぐん上昇を始め150.700を超える年初来高値更新となりました。
そのまま150円台以下での売りを助けないような動きでブレイクアウトらしいトレンドの動きとなっていましたが、週末NY時間では150円台をキープできずに大引けとなりました。
また、前週一番の注目指標であった10月26日(木)21:15~「ECB欧州中銀政策金利発表と声明発表」。予想どおりとはいえ、ついに「金利据え置き」となりました。
21:45~「ラガルドECB総裁定例記者会見」では、
「インフレは依然として高いままである」
「ユーロ圏の経済は年内も厳しい状況のままだろう」
「労働市場の弱まるサインが出ている」
「ユーロ圏内の価格圧力は依然として強い」
「成長に対してのリスクなど依然として下振れの方向である」
「インフレは近いうち低下するだろう」
「利下げについては議論しておらず時期尚早と思っている」
などと発言。
今後は一時的に利上げを休止してどうなるのかを様子見するような感じでしたが、何かあれば利上げを再開してでもインフレ抑制するという強い姿勢は変わらず。
ユーロドルを見てると上がりきれずにはいるのでまだまだココからですが、短期的には上昇トレンドへの転換となる兆しが見えてきています。
今後のユーロ買いの戻り方に注目ですね!
この1週間の通貨強弱を見てもポンドとユーロが再び買い戻されており、ドルと円は双子で一緒に動いているのが分かります。
どちらも強さは大したことないので激しくは動いていませんが、今後コレが一方行に乖離・逆相関が強まるかどうかです!
今週の注目材料〜日米の金融政策決定会合
10月最後となる週であり11月相場の始まりですが、注目は週明け10月31日(火)に控える「日銀金融政策決定会合」、そして「植田日銀総裁の会見」。
コレにより現在の催促相場にもなっていそうな「銀行株セクターが買われる上昇」など、円買い為替介入よりも本物の円売りの休止となる「YCC修正案」「マイナス金利の終了」について言及されるのか!? また何も変更がない最悪の結果になるのか!?
いずれにせ【大きな爆弾】と思って警戒しておくようにしましょう!
そして翌日には11月の頭からアメリカの政策金利発表「FOMC/FRB」となり、「米国雇用統計」もあり、なかなかの週となるでしょう!
10月30日(月)からの注目すべき指標・材料は以下のとおりです。
■10月30日(月)
ゴト日
■10月31日(火)
月末最終日
時間未定~BOJ日銀政策金利&声明発表
15:00~植田日銀総裁の定例記者会見
19:00~ユーロ消費者物価指数HICP
23:30~24:00月末ロンドンFIX
※月末リバランス
■11月1日(水)月初め
21:15~米国ADP雇用者数
23:00~JOLTS求人件数・ISM製造業景気指数
27:00~米国FOMC/FRB政策金利&声明発表
27:30~パウエルFRB議長の定例記者会見
■11月2日(木)
21:00~BOE英中銀政策金利&声明発表
21:30~米国新規失業保険申請件数
■11月3日(金)
21:30~米国雇用統計・カナダ雇用統計
23:00~米国ISM非製造業景気指数
などなどとなっています。
ぜひトレードの参考になさってください!
FX雑誌「外国為替」vol.13
発売:2024年10月22日(火)
定価:980円(本体891円)