世界中が注目したであろう、3月22日(水)27:00~「FRB米国政策金利(FOMC)」。直前のCMEフェドウォッチでは、
- 「0.25bp」利上げが86.4%
- 「利上げ休止」が13.6%
となっていました。
結果は、コンセンサス通りの「0.25bp」利上げ。
コレは市場予想通りとはいえ更なる「金融危機」が起きたとしても「インフレ退治」が最優先だと見せたことになり、先日の「ECB理事会・ラガルドECB総裁」と同じ姿勢に。
為替は、ドル円は100pipsほど下落し、ユーロドルは100pipsほど上昇。
ドル売りで強く反応し、その後も大きく戻すことはありませんでした。
米長期債は「30年債」「10年債」「5年債」「2年債」が急落し、しっかりコレにドル売りが連動していました。
27:30~パウエルFRB議長の定例記者会見では、
「利上げを休止する事を検討したが、利上げ指示に強いコンセンサス」
「物価安定の回復にコミットしている。我々がそうすると国民が信頼していることは、あらゆる証拠が示している」
「物価安定がなければ、経済は誰の為にもならない」
「インフレは依然として高すぎ、労働市場は逼迫」
「2%インフレへの道は長くて険しい」
「この2週間で銀行界に起きた事象は経済に影響する可能性」
「利上げの意思伝達は十分で、多くの銀行は対応できる」
「信用状況の引き締まりは利上げの代わりになる可能性」
「FRBは年内の利下げを見込んでいない」
「必要であれば想定より高い水準への利上げを実施する」
などなどと発言。
今後も利上げをする可能性を強めた内容でした。
ターミナルレート利上げ着地点はもう少し後になるかもしれません。
そうなればドル買いで今までは反応してきたが、このままドル売りが続くのか、トレーダーは注目です。
今回の銀行破綻問題などで「辞任しろ」など厳しい声も上がってきている中、パウエルFRB議長は厳しい判断をされたと思います。
しかし、そもそもインフレが一時的と判断したのが間違いと認めてからは「インフレ退治」を貫いてきており、その際に「大きな痛手がともなっても」としていたので、今回の問題・今後の問題も「想定内」としているのかもしれません。
「インフレ抑制」は世界中の先進国が抱えている問題です。今後も各国の政策金利発表は注目が集まるので、注意しましょう。
FOMC明け、3月23日(木)の各国政策金利発表スケジュール
- 17:30~ スイス中銀(SNB)政策金利&声明発表
- 20:00~ トルコ中銀(TCMB) 政策金利&声明発表
- 21:00~ イギリス中銀(BOE) 政策金利&声明発表
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