1月2週目振り返り
ボラティリティの高さは昨年から継続、年始早々から荒い展開で始まりました。
1月9日(月)、先週は日本休場でスタート。
ドル円とクロス円のボラティリティはやや高いままでしたが、それでも「米国消費者物価指数(CPI)」を控えて低下気味で推移。
テクニカル的にも保ち合いになりつつあり、「米国消費者物価指数(CPI)」の結果次第では、方向が示され再び大きな流れが見えそうでした。
1月12日(木) 22:30発表
米国消費者物価指数(CPI) 前年比
予想:+6.5%
結果:+6.5%
コアCPI 前年比
予想:+5.7%
結果:+5.7%
市場予想通りの結果でしたが、発表の数分前から明らかに動き出しており、情報漏洩の説はあながちデマではない感じでした…。
為替は乱高下となりどの通貨ペアも上下に長いヒゲをつけ激しく動いていましたが、落ち着けばドル円は下落。保ち合いを下へブレイクして年初来安値を更新しました。
ユーロドルは上昇を強めて上へブライクし、年初来高値を更新しました。
24:00頃よりバイデン米大統領は「インフレと経済に関して」緊急記者会見で、
「インフレは低下しており、人々に余裕を与えている」
「消費税を課す共和党の法案を拒否する」
「下院の共和党が最初に提出した法案は、財政赤字を拡大させる」
「過去3カ月間のインフレ率は年率換算で1.8%」
「6カ月連続でインフレ率(前年比)が低下」
「ガスはピーク時の1.70ドルから下落」
「失業率は50年ぶりの低水準」
「労働者の手取りは増えている」
などと発言し、市場はドル売りで反応しました。
1週間の流れも「ドル売り」「円買い」が強まっています。
ドル買いからドル売りへ
日本10年債利回りは0.50%をオーバーシュート。
今後4月~6月にかけてYCC(イールドカーブ・コントロール、長期金利操作)の撤廃も含めて織り込んで「円買い」が強まりそうです。
「CME Fed Watch」2月FOMCの利上げ予測では、0.25%利上げが93.2%、0.50%利上げが6.8%。利上げペースは確実に鈍化していくと市場は織り込んでいます。
今後もやや「ドル買い」は抑え込まれてジワジワと「ドル売り」になりそうなので、「円高ドル安」で考えるのが自然ではないでしょうか。
とはいえ、ボラティリティが高いままだと戻りも大きくなることも考えられます。その点にも注意しながら週明け1月3週目もしっかり狙っていきたいです。
【ご注意】週明け1月16日(月)は「キング牧師生誕記念日」で米国市場が休場。NY時間は動かないと予測されます。
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