イラン・イスラエルによる「地政学リスク」が急激に高まる中、6月の3週目は、米・日・英による「政策金利」の発表に注目が集まっていました。
日銀金融政策決定会合
政策金利を予想通りの据え置きと発表。
植田日銀総裁の定例記者会見や日銀の声明では国債に関して触れるも市場の反応は薄く、織り込み済みといった感じでした。
FOMC/FRB米国政策金利
政策金利を予想通りの据え置きと発表。
パウエルFRB議長の定例記者会見では、「変わらず年内に2回の利下げを予定している」とし、「労働市場は利下げを強く求めておらず」「米国の関税引き上げが物価上昇につながる可能性が高い」「今後、数か月で相当なインフレが到来すると予想している」など、トランプ米大統領に向けたメッセージにも見えた発言も多くありました。
BOE英国中銀政策金利
政策金利を予想通りの据え置きと発表。今回は据え置きでしたが、投票を見ている限り追加利下げの可能性も高そうです。
SNBスイス中銀政策金利
政策金利を予想通りの利下げを発表。コレにより再び「ゼロ金利」となりました。
トランプ大統領は「イランへの猶予は2週間を限界とする」などの発言もあり「地政学リスク」に緊張が高まるも「米国がイランを攻撃する必要はないかもしれない」と付け加えたり、トランプ節ともいえる内容です。
問題なのは「遅すぎたパウエルは、我が国に数千億ドルの損害を与えている」 「ECBは10回の利下げを実施したが、米国は一度もしていない」 「パウエル議長は2.5ポイントの利下げをすべきだ」 「米国は低インフレだ」などなど、パウエルFRB議長を批判する内容がどんどんエスカレートしています。

為替市場は、急激にボラティリティが低下し始め、「OIL原油」急騰後も高止まりしており、「恐怖指数VIX」が20を再び超え始める状況とは噛み合わない不気味な感じとなっています。

ドル円レートも上昇していますが、直近の高値も安値も抜けずレンジ内で推移し続けています。日足では保ち合いがどんどん狭くなってきています。

1週間の通貨強弱を分析しても円高ドル安の流れから再び逆の動きになっていることが見て取れます。しかし、短期的に乱高下が続いているだけで、いまいちハッキリしない状況です。ユーロ高のほうが持続性がある感じといえるでしょう。
「関税問題」「地政学リスク」は継続するものの、重要指標などはいよいよ月末相場に入り材料出尽くしとなってきます。明確なトレンド方向が出てくれるかどうか……。
6月最終週となる6月23日(月)からの注目の材料などは次のとおりです。
■6月23日(月)
16:15~仏PMI速報値
16:30~独PMI速報値
17:00~ユーロPMI速報値
17:30~英PMI速報値
22:45~米PMI速報値
■6月25日(水)
ゴト日
■6月26日(木)
21:30~米新規失業保険申請件数
■6月27日(金)
21:30~米個人所得・支出・PCEデフレーター
ぜひ参考にしてください!
※6月アノマリー記事も参考にしてください。