12月19日(木)早朝4時に発表された今年最後の「米国政策金利FOMC/FRB」。その発表と連続して「日銀金融政策決定会合」の発表がありました。
※FOMCは前回の速報記事をご参照ください。
「日銀金融政策決定会合」では、政策金利を現行水準に据え置くことを発表しました。
一方、前日に行われた米連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場予想通り利下げが実施され、日米金利差は縮小しました。それにもかかわらず、ドル円相場は急速に円安が進行し、158円目前まで上昇。この動きが注目を集めています。
金利差の縮小をセオリーとした売り勢力なのか、それとも単なる逆張り売りポジションがたまっていたのでしょうか…。
通常、日米金利差が縮小すれば円高ドル安の流れが生じることが一般的ですが、日銀が金融緩和を継続する姿勢を示し、利上げへの転換が遠のいたとの見方が強まりました。「日本の金融緩和継続への失望感」が円売り圧力として作用しています。
■アメリカ経済の強さ
FOMC後の声明で、米国経済の基調的な強さが強調され、たとえ利下げ局面に入ったとしてもドルの需要は堅調に推移するとの見方が広がっています。
■投資家のリスクオン姿勢
グローバルなリスク選好の高まりがドル買いを後押ししています。特に、新興国通貨や資源通貨への投資が活発化しており、それらの資金調達にドルが利用されている可能性があります。米株の大きな崩れとGOLDやビットコインとも連動していました。NYダウは50年ぶりに10日連続の陰線を記録しています。
翌日となる週末20日(金)は再び円高ドル安で逆転し始め、ドル円レートも天井からは下落し156円台前半で揉みあい終わっています。テクニカル的にも上に抜けたとも言えますが、ほぼ同じ水準で跳ね返したとも言えます。とはいえ高い水準に変わりありません。翌週からの動き次第という感じでしょう。
恐怖指数VIXが急激に上昇したり下がったりしていますのでトレーダーはボラティリティの急騰と低下に注意したいところです。
12月終盤となる12月23日(月)から注目すべき材料・指標などは次のとおりです。
■12月24日(火)
24:00~米新築住宅販売件数
■12月25日(水)
ゴト日・米国・欧州全域・英国・豪州・NZ・カナダなど全て休場
■12月26日(木)
欧州全域・英国・豪州・NZ・カナダなど多くが休場
20:00~TCMBトルコ中銀政策金利&声明発表
22:30~米新規失業保険申請件数
などなど、今年も終わりムードとなっています。気をつけてください!
※12月アノマリーも参考にしてください。
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