つい先日に2024年の相場が始まった感じですが、早くも1月相場が終わろうとしています。
前週注目されていた1月23日(火)、今年最初の「日銀金融政策決定会合」は、マイナス金利を継続とし緩和も維持で何も変更なしという結果に! ドル円はやはり初動は円安で反応し、ドル円レートは一時的に上昇となりました。
植田日銀総裁は、
「景気は緩やかに回復している」
「物価目標の実現には少しずつ高まっていると判断している」
「マイナス金利を解除しても極めて緩和的な環境は続く」
「賃金上昇を伴った2%物価目標の持続的・安定的な実現を目指す」
「春闘ぐらいにある程度の情報は出てくるであろう」
など、あいかわらずの内容でしたが、「春闘=3月会合」以降を匂わせる発言はありました。
日銀総裁の発言中、ドル円レートはどんどん円買いになる場面もありましたが、それは一時的なもので、下がる前の高値を超える“全戻しプラス”となり、そこから再び安値を更新するなど、酷い乱高下が続きました。
週末へかけてはジワジワと上昇し戻しましたが、方向感があるとはいえない状況で終わっています。
1月25日(木)22:15~「ECB政策金利&声明発表」ですが、こちらも変わらずでコンセンサス通りの金利を据え置きとなりました。
22:45~ラガルドECB総裁の会見内容は、
「労働需要は減速している」
「ユーロ圏経済は第4四半期に停滞した可能性が高い」
「データは短期的な弱さを示唆」
「12月のインフレ反発は予想よりも弱かった」
「インフレは2024年にさらに緩和するだろう」
「成長に対するリスクは引き続き下振れ方向」
「賃金や利益率も価格上昇リスクとなる可能性がある」
などとし、利下げについての言及などはないままでしたが、市場の反応は早めを見込んでいるのかユーロ売りをどんどん加速させていました。
とはいうもののユーロドルのボラはどんどん低下しており、ECB政策金利でも大きな変動にはならずでした。
通貨強弱を分析すると、中盤以降で強弱がつきはじめてはいますが、数値的には強い売買とはなっていません。「方向感がしっかり」という感じではないということです。
それでもドル円に関しては、年始から8円以上も上昇して高値圏内で停滞中なので、決してトレンドが弱いわけではありません。来週のFOMCも織り込んでおり、サプライズがない限りはとんでもない方向へ動くとは思えませんが果たして…。
1月は残すところあと3日。今週から2月相場に突入します。1月29日(月)からの注目指標や材料は次のとおりです。
■1月30日(火)ゴト日
24:00~米国JOLTS求人件数
■1月31日(水)1月最終日
22:15~米国ADP雇用者数
24:30~25:00月末ロンドンFIX
28:00~米国政策金利FOMC/FRB声明発表
28:30~パウエルFRB議長の定例記者会見
■2月1日(木)2月相場開始
21:00~BOE英国中銀政策金利&声明発表
22:30~米国新規失業保険申請件数
24:00~米国ISM製造業景気指数
■2月2日(金)
22:30~米国雇用統計
などとなっております。ぜひ参考にしてください!
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発売:2024年10月22日(火)
定価:980円(本体891円)