12月3週目振り返り
超重要指標ラッシュとなった12月3週目。
13日(火)の米国消費者物価指数(CPI)に始まり14日(水)FOMC/FRB米国政策金利までの詳細は前回の記事をご参照ください。
15日(木)スイス中銀・イギリス中銀も市場予想通りの利上げ。
そしてECB政策金利も4会合連続で、市場予想通りの「0.50bp」利上げを決定とした。
ECB理事会ではラガルドECB総裁も、まだまだターミナルレート(利上げ最終地点)を考えると不十分だとし、
「FRBに比べるとECBはより欧州の多くの地点をカバーしなけらばならず、より長い道のりを行く必要だろう。」
「コレは転換では無く、減速しているのでも無く、長期戦に突入しているのだ」
と、インフレとの長引きそうな戦いに覚悟とますますの利上げを約束したタカ派発言となった。
ユーロ買いはジワジワと強まり確実となり、ユーロドルは再び高値を更新したがドル買いも追いかけると高値からいったん急落で全て戻す。
トレンドがはっきりしているのはユーロドル
今年のユーロドルはパリティ割れとなった9月下旬まで大きく強い下降トレンドを継続させ、それはドル円としっかりと長い逆相関となった。
9月28日の安値をセリングクライマックスとして、大きく上昇へ転換したタイミングもドル円と逆相関で連動。
それはドル買いからドル売りに転じたのが大きな要因である。
もう年末相場は残すところ僅かとなってきたので、1.10台に向かうとしても年内は厳しそうだが、大きく下落しても押し目買いのほうが優勢となりそうだ。
大きな値幅とはいえレンジ内で推移するドル円よりも、高値を更新し続けトレンド方向がハッキリしているのは今はユーロドルと言えそう。
12月19日(月)からは重要指標や材料はほぼ出尽くしてきたので、例年通りならぼちぼちボラティリティも低下していきそうな頃。
しかし今年は歴史的な相場が続いてきたことからも、最後の最後まで気を抜けないと思っている。
引き続き危機感を持ってやってきましょう。
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