10月6日週の為替・株式市場は、日本の総裁選の結果を受けて大きく動きました。週初、日経平均は大幅な上窓をつけ、ドル円も急伸。「高市トレード」と呼ばれる買いが一気に広がり、投資家心理はリスクオン一色に。
※前回の記事を参照してください。
・【速報】高市新首相に期待から日経急騰で開始!
・【FX為替相場見通し】米政府機関の閉鎖、長期化する可能性高まる!
金(GOLD)はついに4,000ドルの大台を突破、ビットコインも1,890万円を超え史上最高値を更新し続けて、市場全体が過熱していました。
しかし、週末にかけて状況は一変。金曜日の日経平均は一時48,000円台を維持したものの、引け後の先物ではジリジリと下げに転じ、最終的には2,900円超の暴落。安値は45,144円まで沈みました。

48,892円台からの暴落といっても高値が大きくなり、7%にもならないとはいえ危ない落ち方に変わりはありません。CFDのトレーダーはどうなったのか気になるところです。
その背景には、トランプ米大統領が11月1日から中国に対し100%の追加関税を実施するとの報道があります。これを受けて暗号資産市場では過去最大規模の強制ロスカットが発生し、ビットコインは一時1,560万円台まで急落。一瞬で15%を超える下げを記録しました。
一方で金(GOLD)は下落局面でも粘り強さを見せ、4000ドル台を維持。資金の一部がリスク回避先として再流入している様子もうかがえます。
為替市場では円安が一服。週末にかけてやや円買い戻しが進みましたが、依然としてドル高基調は崩れていません。来週に向けては調整を挟みつつも、円安トレンドの継続が意識されるでしょう。

ドル円は窓を埋めるには程遠いものの、週明けから下落一辺倒になるのなら可能性は十分にあります。今は絶好の買い場にしか見えませんが…。

米国債市場では長期金利の急低下が目立ち、ドル安方向への圧力が強まりつつあります。ただし、現時点では「ドル売り一辺倒」とまでは言い切れず、来週以降の展開が注目されます。

恐怖指数(VIX)は22台へと急上昇しており、ココから25~30を超えてくるようであれば更なる警戒が必要になるかもしれません。市場でも「押し目」と見るか「暴落の序章」と捉えるかで意見が分かれてくるでしょう。アノマリー的に見れば、秋相場の上昇局面が“嵐の前の静けさ”となることも多く、慎重なポジション管理が求められる局面といえそうです。
10月3週目となる10月13日(月)からの注目すべき指標などはつぎのとおりです。
■10月13日(月)
日本・米国・カナダ休場
■10月15日(水)
ゴト日
21:30~米消費者物価指数CPI
■10月16日(木)
15:00~英GDP・貿易収支・鉱工業生産指数・製造業生産高
21:30~米新規失業保険申請件数・生産者物価指数PPI・小売売上高
■10月17日(金)
18:00~ユーロ消費者物価指数HICP
21:30~米住宅着工件数・輸入物価指数
※こちらはあくまでも平常時に予定されている指標になります。引き続き米国政府機関閉鎖が継続すれば、指標は発表されない可能性が高いのでご注意ください。
※10月アノマリー記事もご確認下さい。