2月のアノマリーについてご紹介していきます!
2022年から急激に異常な数値を記録してきたドル円のボラティリティは約3年以上持続してきましたが、今年に入ってからは少しずつではあるものの低下しつつあります。それでもなお高いのですが、上と下のどちらへ向かうかによって速度感は大きく変わってきそうです。
逆張りの月
基本的に2月は【逆張りの月】が良いとされ1月アノマリーの真逆となっています。
第1週目の動きを把握し、翌週からは逆張りで狙うという感じでしょう。過去19年間のデータでは約60%とされています。
中国春節
また、2月といえば【中国春節Chinese New Yere】があります。まさに現在がそうですが、中国・中華系民族の多い国でも長期休暇が始まります。今年も2025年は1月25日(土)~2月2日(日)までとされており最長規模です。
この連休にまつわる中華系民族の移動は2023年に21億人以上と発表されていましたが、2024年は約84億人といわれており(中国交通運輸省より)、とてつもない経済効果であるのは誰でもわかりますよね!
中国では外為証拠金取引は法的に禁止されています。個人は商業銀行を通じて通貨取引が可能ですが、レバレッジを効かせることはできません。年間の外貨購入額も制限されています。
ただ実際には規制の執行が緩く、そのおかげで外資系ブローカーは最大400倍のレバレッジを提供しているのが現状となっているようです。しかし、この大移動による旅行実需の為替だけでもかなりの影響があるでしょう!
節分天井彼岸底
「日本株式市場」の有名なアノマリー【節分天井彼岸底】も注目です!
コレは新春からの強い相場は節分ごろまでは続きやすく、その後は彼岸時期まで下落しやすい傾向とされ3月お彼岸で底をうつといわれています。日本企業の決算集中から機関投資家の利益確定などの影響するのが要因のようです。今年は年始から日経平均は驚きの強さをみせました!為替への影響も注目ですね。
ボラティリティデータ(ドル円、ユーロドル)
では直近14年間によるドル円とユーロドルのボラティリティデータを見てみましょう!
ドル円の直近14年間データでは「陽線7回」「陰線7回」で1月は平均446.15pips変動しています。
ユーロドルの直近14年間データでは「陽線4回」「陰線10回」で1月は平均403.407pips変動しています。
ドル円は少し低下しつつあるボラティリティですが、それでも高い水準が続いています。ユーロドルは昨年と一昨年は低すぎるボラティリティでしたが、ジワジワと上昇傾向にあります。トレーダーはしっかり注目しておくべきでしょう!
日本は金利を少し上げてきましたが、現時点での米国は金利をまだまだ据え置いてくるような状況となっています。金利差の縮小ペースも鈍化し、それがどのように相場に影響してくるか? ですが2月は日本・米国・欧州の政策金利発表はお休みです。比較的やりやすい月になると良いですね!
※アノマリー使用上のご注意
毎月できるだけ「アノマリーシリーズ」は解説していきたいと思っています。
あながちバカにできないとされるアノマリーは「儲ける」というよりも「危険意識」のほうを重点に置いてもらい、ご自身の大切な資産を守るために参考にしていただきたいです。
FX雑誌「外国為替」vol.14
発売:2024年12月23日(月)
定価:980円(本体891円)