新年あけましておめでとうございます。
本年も本誌を倍旧のほどよろしくお願い申し上げます。
1月1週目振り返り ドル円はボラ高乱高下
1月3日(火)から為替市場は始まりましたが、「昨年のボラティリティの高さが急激に収縮してくるのか?」「それとも持続してくるのか?」注目されていたと思います。
東京時間から約80pipsを超えてくる動きを見せ、NY時間には180pipsを超えて、ボラ高く上下に荒い日となりました。
1月4日(水)「大発会」で東京株式市場もスタートしましたが、昨年に続き新年早々に下落で開始。
為替はさらに乱高下し、ボラは高くなっていく展開に。
【ドル円】日足
- 1月2日(月) 約49pips 陰線(レートは動くが通常取引はほぼ不可)
- 1月3日(火) 約190pips 大陽線(FX通常営業開始)
- 1月4日(水) 約279pips 大陽線(大発会)
- 1月5日(木) 約237pips 大陽線
- 1月6日(金) 約278pips 大陰線(米雇用統計)
と驚く結果で始まった!
1月6日(金)22:30発表、2023年最初の「米雇用統計」の結果は以下の通り。
♦非農業部門雇用者数変化(前月比)
結果:+22.3万人 予想:+20.0万人
♦失業率
結果:3.5% 予想:3.7%
♦平均時給(前月比)
結果:0.3% 予想:0.4%
前日の民間による【ADP雇用者数】では、予想+15.0万人に対して結果+23.5万人と非常に良い結果となり、為替は「ドル買い」「円売り」で強く反応しドル円は急上昇しました。
同様に労働統計局の発表による【米雇用統計】も良い結果でしたが、市場の反応は真逆で強い「ドル売り」「円買い」に。
ドル円は100pipsほどの値幅で乱高下するも、最終的には150pipsほどの下落で確定となった。
その後、約1時間ほどかけて下落の半値を戻し、全てを戻すようにも思えましたが、24:00発表の【ISM製造業】が予想55.0に対し結果50を割れる49.6という非常に悪い結果に。
再びドルは売り込まれ、ドル円の下落は大きく加速して終わりました。
真逆となった理由はずっと上昇してきた「平均時給」が鈍化してきたこと。
FOMCは「物価上昇」と「賃金上昇」の連動性を懸念していることから、今回の「平均時給」鈍化により「2月以降の利上げペースはさらに減速方向で調整されるかもしれない」と市場が反応したのでしょう。
ドル円の方向は1月12日(木)のCPIで見える?
ドル円の年始からの動きは安値の更新から始まり、個人投資家が売り目線に大きくバイアスがかかったように思われました。
130円割れからの上昇は早くから売りがどんどん入ってしまい、それを焼くように上昇となったものの、昨年末の高値付近134.500では再び落とされました。
週明け1月9日(月)からは年初来安値の振り出しに戻るのか、それとも135円台を上に抜けて行くのか。ドル円はボラが高く、売り・買いの攻防もますます激しくなりそうです。
1月12日(木)22:30米国消費者物価指数(CPI)で、明確に方向性を出してくると思っています。
パウエルFRB議長の発言もあるので注目されたし!
FX雑誌「外国為替」vol.13
発売:2024年10月22日(火)
定価:980円(本体891円)