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ゾーマ氏 FXインタビュー「成功の糸口は値動きと時間の関係への気付き」

【雑誌未掲載部分公開】ゾーマ氏 FXインタビュー「成功の糸口は値動きと時間の関係への気付き」

当サイト限定マネーパートナーズタイアップ

時間軸手法のパイオニアで、FX界のインフルエンサー的存在になりつつある専業トレーダーのゾーマさん。

SNSでの情報発信が多くのトレーダーから支持を集めています。

実力と人気を兼ね備えたゾーマさんに、FXで勝てるようになったきっかけや成功するための秘訣を教えてもらいました。

聞き手◉鹿内武蔵/本文◉尾崎響子

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初心者時代はコツコツドカン、インジケーター分析が活路に

─投資歴10年以上のゾーマさんですが、どのようにFXと出会ったのでしょうか。

 昔はお金が全くなくて、バーの仕事ばかりしていました。そんな中で結婚することになり、夜の仕事ばかりもできないなと思っていたところで、知人の会社が扱っている商材だったバイナリーオプションを知りました。その繋がりでトレーダーさんと人生で初めて出会って、FXのアプリの使い方を教えてもらったんです。最初に触ったのは、YJFX!のアプリでした。ショートやロングの概念、メタトレーダーの使い方もその人に教えてもらい、FXにどんどんハマっていきました。30歳のころです。

 その勢いのままのめり込んでいったら勝てなくなったので、バイナリーオプションに切り替えて1年ほどまた続けたのですが、勝ったり負けたりしながらも結局マイナスになり、バイナリーオプションもギャンブルみたいなものだと思ってやめました。それからまたFXに戻ったんです。

 するとバイナリーオプションでテクニカルを覚えたことが功を奏して、FXで勝てるかもしれないと感じてきました。バイナリーオプションは難しい商品で、FXや株以上に高いテクニカル分析の精度が必要でした。ただ、それはあくまで感覚です。エントリーポイントは分かるのですが、1週間は勝ち、2週間後には大きく負ける、いわゆるコツコツドカンの繰り返しで、1年間で利益が出せるようになるまでに結局5、6年はかかりました。そこから今に至ります。

─勝てるようになるまでに、どんな勉強や情報収集をされてきましたか。

 最初は他のトレーダーさんの手法である、ボリンジャーバンドのσでの逆張りを真似していました。σにタッチしたらRSI80、あるいは20で逆張りする、あるあるのロジックです。でもこれも勝てるときには勝てる一方、負けるときには資金を大きく失うものでした。

 最初にFXで負けてバイナリーオプションに変えた後に、カスタムインジケーターを買いまくったのですが、それぞれを触る中でカスタムインジのシグナルの仕組みを知りたくなりました。ロックされていないインジケーターであれば、実は入っているMA、インジケーター、シグナルが出るタイミングあたりが分かるんです。そうやっていろいろなインジケータを解読していくうちに、効くMA、効かないMAがあることに気付きました。200EMA、760EMA、930EMA、1800EMAあたりは高確率で反応すると知って、インジケーターオタクになりました。以降はインジケーターを使いこなせるようになるための勉強ばかりしました。

バイナリーオプションで時間軸の重要性に気付く

 当然の話ではありますが、相場が自分に合っていれば勝てるけれど、合わないときには負けます。実は、今も負けるときは決まってレンジ相場です。レンジ相場の場合、レンジの上限や下限の逆張りというロジックが一般的だと思うのですが、僕が得意なのは逆張りではなくブレイクアウトからトレンドフォローし、値幅を取りにいくトレードなんです。でも、レンジ相場ではブレイクアウトしたと思ったのにそうではないケースがあるじゃないですか。そのパターンの損切りにはずっと苦手意識を持っています。

 当時は逆張りもしていて、レンジ相場だったら勝てました。それでもどこかでブレイクアウトが起きて、コツコツ貯めてきたものがそのたった1回でナンピン地獄に入る。そしてオーバーロットで全損してしまった経験は、本当に数えきれません。

 そんな中、勝てるようになったきっかけは、時間軸に気付いたことです。ローソク足って実は規則的に並んでて、何本か先までは読めるんだと分かりました。年末年始、ゴールデンウィーク、4月の決算の相場や雇用統計などタイミングが決まっているイベントに帳尻を合わせて、相場も動いていくと気付いたんです。

 僕はTwitterなどのSNSのハンドルネームに「傾向と対策」と入れている通り、過去の傾向は未来にも繰り返される、いわゆるフラクタルを信じています。例えばゴールドのような先物であればどのような動きを12月、1月にするのかと考えると、11月や12月の年末近くは決算、決済、棚卸の時期なので、実体経済がそのまま反映されて取引規模自体が小さくなります。

─どんどん参加者が減っていくといいますよね。

 その理由は、日本は正月が休みですが米国は12月から休みに入り、ほぼ経済が機能しなくなるからです。そしてドルの流通量、ひいてはドルの単価が下がる現象が毎年あります。この動きが分かっている投資家や資産家たちは、目減りするドルを持ち続けることはせず、逃します。ドルを売り、ビットコインなど対外資産に変えるんです。

 仮想通貨が年末年始にピークを迎えることがあるのは、このように資産が流れてくるからです。毎年よくあるアノマリーで、これまで同じようにいろいろな現象に気付いて検証してきました。ドルは1月にはどのような値動きをするのか、傾向が分かってきたら対策、戦略を立ててトレードします。このやり方を見つけてから、収支がプラスに運ぶようになりました。

 これを教えてくれたのがバイナリーオプションでした。ローソク足が確定直後にエントリーし、次のローソク足が陰線か陽線を当てるような考え方がバイナリーでは一般的だと思いますが、僕は5分足を使って、この1本がどうなるかずっと見ます。あと1分経過すれば5分足が確定するタイミングで、それまで陽線だったのに急に逆方向に走って下ヒゲ陰線になる現象を何度も見たことがありました。5分足の動きが最後の1分で決まりやすいことに気付いてから、他の足にも適用できるんじゃないかと思い始めました。これをきっかけに、僕の「The WORLD」という手法も生み出されたんです。

─まさに時間を操るわけですね。

副業として始めたSNSが今の自分を形作ってくれた

─今はどんな生活をされているのでしょうか。

 京都でバーを経営しているのですが、金曜日と土曜日しか開けておらず、平日はソロキャンプの日々です。昔から自由が好きな僕にとって、FXは何事にも縛られないのが良いところですね。普段は明け方の4時、5時に寝て、昼過ぎに起きてから相場と向き合います。トレードを始めるのはロンドン時間からです。東京時間が日足前半のヒゲの部分になりやすいので、東京時間を見て過ごすことによって、その後のロンドンとニューヨーク時間のトレードが楽になります。

 東京時間には、漫画を読んだりSNSを触ったり、縁側でビールを飲んだりと、FXのことは特に何もしていません。夜も、木曜日、金曜日は週足の終値付近にあたるタイミングなので、どうなるか分からないこともありほぼトレードはしないです。急激な巻き戻しもありますし、反対にどこまでも値動きが伸びていくこともあります。少なくともそれまでとは違う動きをしやすいので、リスキーなところは避けるという考え方で動いています。金曜日には、今はお店で勉強会をしています。SNSを通じて集まった人たちと一緒に、実際の相場を使ってエントリーをしていきます。

 普段からテクニカル分析がメインで、ニュースは見ていません。ファンダメンタルズは僕の中で2種類あって、いわゆるADP雇用統計といった数字発表系の指標は結果論だと思っているのであまり気にしていないです。デイトレーダーからすると瞬間的には動きますが、1日程度の反応です。一方、FOMCやFRBなど金利系の指標はこれから先の経済や社会に影響するので、真剣にチェックしています。

─どのような思いから、今のような情報発信を始められたのでしょうか。

 そもそもSNS自体を始めたのが3、4年前なんです。トレード歴は14年なのですが、10年の節目がちょうど年齢的にも40歳になる年でした。なおかつその翌年は厄年、その年は前厄というタイミングで、ちょっと社会に疲れた時期でもあったので、何か新しいことをしたいと思い選んだのがSNSでの情報発信でした。投資以外の副業を、何かやりたかったんです。というのも、これから先の人生ずっと、家で引きこもってチャートとにらめっこして、夜行性の生活を続けていくのは嫌だなあと思っていて。何か他の結果が欲しくなりました。

 最初はブログのアドセンスやアフィリエイトを目的にして始めました。するとちょっとずつ規模が大きくなり、たくさんの方から支持をいただけるようになって、もっとリアルな考えやロジックを見せたいという気持ちが芽生えました。

 Twitterを始めた当初はハンドルネームを「スライム」として、ビギナーのふりをしてFX界の雑魚がどんどん成功していく、というストーリーを演出していこうと思っていました。ただ周りを見ていると、なんだかピントのズレたことを言っている人が多くて、自分も言いたいことがどんどん出てきた結果、正体を明かしました。

 そこから、リアルトレードをツイキャスやYouTubeなどでライブ配信するようになりました。2年ほど前に始めて、今では副業としても成立していますし、SNSを通していろいろな人と出会って話を聞けたおかげで、FXの精度そのものも当時より高くなったと感じます。当然今後も利益は常に追いかけていきますが、横のつながりを強くして革命を起こしたい思いもあります。せっかく腕のしっかりとした方たちと知り合えているので、ただの仲良しこよしで終わるのは宝の持ち腐れだなと思っています。影響力をもっと強くして残りの人生で花火を上げたい、というのが現時点での将来に向けたイメージです。

 例えば不動産業など、世の中には投資以外にもいろいろな仕事があるじゃないですか。畑が違えばみな先輩なので、今後もそのような人たちの話から刺激を受けたいです。実際に、「±1σ境界線」という優秀なテクニカルのロジックを僕に教えてくれたのは投資家スケーターさんですし、これまでも周りの人との関わりで、今の自分が作り上げられているんです。

FXに必勝法はないけど成功できる道すじはある

─最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いいたします。

 FXは世の中にある他のギャンブル、ゲームなどに比べると、実はプレイヤーが有利なゲームなんです。ポーカーと比べられることもありますが、全く違って、どちらかというと将棋の方が近いです。ポーカーは、自分に配られたカードと相手に配られたカードが違うので、運の要素があります。ですが将棋は同じ盤面、同じ数の駒、同じ並び方でスタートしますよね。FXも同じことで、勝っていようが負けていようが全員同じチャートを見ていて、隠し事は一切ありません。

 将棋に棒銀や穴熊のような定石があるように、FXにもエリオット波動やMAのクロスでの順張りといった昔からのロジックがたくさんあります。これらを使って、トレードの精度を上げて回数を減らし、ここぞというところを狙うようにしていたら、8割、9割の確率で勝てるゲームだと思います。それでも最終的に負けてしまう理由は、ちょっとでも儲けたい、ちょっとでも損したくないと欲張ってレバレッジを張り、のめり込みすぎてしまうからです。欲に負けないような、メンタルコントロールは絶対にできるようになります。今打ちのめされていても、その経験があるからこそ、これから変えることもできますよと。

 もう一つ言えるのは、FXの世界には必勝法はないということです。必ず勝てる聖杯はありませんが、少し多く勝つ方法はあります。考えをその方向にシフトしていき、今日の勝ちにこだわるのではなく、今日勝った分のお金を30日後、1年後まで残すにはどういう行動を自分がしなければいけないのか、そのための戦略をちゃんと考えましょう。そうしてやっていけば、FXだけで生きていくことも可能です。それを僕は今、体現しているはずです。

インタビュー日◎2022年11月12日

【サイト限定公開】時間軸からチャートを攻略するゾーマ式のテクニカル分析アプローチ論

ローソク足と時間軸を中心にトレンドフォローを組み立てる

ーゾーマさんが実践しているテクニカル分析についての考え方やアプローチ方法について教えてください。

 僕のテクニカル分析では、時間軸の考え方を一番大切にしています。時間軸とは、チャートを見るときの横軸、つまりローソク足の本数を数えていくことが基本ですね。

 例えば、時間軸に注目した代表的な理論の一つである酒田罫線法の考え方を徹底的に検証して、チャート分析に落とし込んでいます。有名なエリオット波動も、基本形である「推進5波・修正3波」をもとにローソク足単位で時間軸を考えることで、値動きの波をしっかり狙うことができます。

 時間軸から値動きの波をとらえることで、トレンドの天井や底のタイミングを見計らい、押し目・戻しでトレンドフォローのエントリーや決済の基準に利用しています。

時間軸から値動きの波をとらえる考え方

 他にも、上位足と下位足の関係性を考慮したり、四本値で構成するローソク足の成り立ち方の理解、プライスアクションなども分析する上で組み合わせています。さらには指標発表、決算や実需の動き、時期的・季節的なアノマリーを考慮することもあります。

 チャート上には、ボリンジャーバンドや一目均衡表といったインジケーターを表示すると、この時間軸の考え方と相性が良いのでおすすめです。

ボリンジャーバンドを出したチャート

まずは上位の時間足で大きい波を狙うことから始めよう

ー私たちがゾーマさんのように時間軸からテクニカル分析の手法を取り入れたいと考える場合には、時間概念に注目したインジケーターの練習から始めてみるのも良いかもしれませんね。それと、トレードをする上で初心者が大切にしなければならないことはなんでしょうか。

 大切なのは、狙う波をしっかりと決めて、無駄なトレードを極力減らすことです。1日中チャートを見ていると、あれもこれもと欲張って、優位性のない場面でもトレードしたくなってしまいます。これは投資家心理学でも研究結果が出ています。始めたばかりの方は、インジケーターやローソク足1本の値動きに翻弄され、損切り貧乏になることも多いです。

 特に初心者のうちは、広い視野で相場を見ることができないと思うので、まずは5分足や15分足のような小さい時間足は見ずに、1時間足より上の時間足だけを表示して、大きな波から狙えるようにしましょう。木を見て森を見ずにならないようにするためです。

 1時間足レベルの大きな波であれば、1週間で2回、3回ぐらいはチャンスがあるので、そこをしっかりと取れるように心がけることが大切です。中途半端な局面ではトレードせず、いわゆるポジポジ病を抑制することが大事です。

 また、リスクリワードを意識することも重要です。トレードとリスクリワードが見合っていなかったり、損切りに対してのリワード率の設定が間違っていると、せっかく狙い通りのトレードができるようになっても、トータルでは負けてしまうことも多いからです。

インタビュー日◎2022年11月12日

ABOUT ME
投資家ぞま
専業トレーダー歴10年以上。当初、FXで勝てずバイナリ―オプションを始めたものの、結果は同様。そこで、インジケーターやローソク足を徹底的に研究した結果、時間軸を使った独自手法を編み出すことに成功し、3日間で5万円を80万円まで増やす。これを機に専業トレーダーに転身して現在に至る。
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