9月も大詰めを迎える中、市場は「材料出尽くし」ムードが漂っています。そんな中でトランプ米大統領による「関税カード」が再浮上した前週でした。市場に再び緊張感が走り、為替は一段と神経質な展開となるかと思われましたが、意外とそこまでの急落や大きな反応はありませんでした。かといって無視することもできず、今後も安心していられません。
今月のFRBの利下げ後も、パウエルFRB議長は利下げに関して引き続き慎重な姿勢を示しています。しかし、Fed関係者や市場の予想では、10月にも利下げが実施される可能性が高いとされています。 にもかかわらず、米長期金利はむしろ上昇基調を強め、ドルは買い戻しの動きが活発化。ドル円は150円を目前に何度も跳ね返されながらも、底堅い上昇を見せました。

一方でGOLDは強い上昇を継続しており、株式市場の動きと整合性を欠く展開が目立ちます。リスク資産と安全資産が同時に買われている状況は、投資家心理の複雑さを示していると言えるでしょう。

9月25日のNYで米株の半導体関連が崩れたのを受け、週末の国内株式市場では、半導体関連株を中心に大きな調整が入りました。しかし米国株はこの週末NY市場で再び持ち直しを見せており、グローバル投資家の資金フローは依然として米株優位の構図が続いています。

1週間の通貨強弱では9月24日正午過ぎから急激にドル買いが強まり円との乖離が始まったのが分かります。円安は今のところまったく強くないですが、円安ドル高なのは間違いありません。
これは月末特有の動きだったのか? それとも本気のドル買いの流れがやってくるのか? 10月相場に入り米雇用統計など注目材料目白押しですが、ドル買いの強弱は今後も注視したいところです。
10月相場が始まる週となる9月29日(月)からの注目すべき指標は次のとおりです。
■9月29日(月)
23:00~米中古住宅販売成約指数
■9月30日(火)
ゴト日・カナダ休場
13:30~RBA豪州中銀政策金利&声明発表
23:00~米JOLTS求人件数
■10月1日(水)
中国大型連休へ
8:50~日銀短観第3四半期
18:00~ユーロ消費者物価指数HICP
21:15~米ADP雇用者数
23:00~米ISM製造業景況指数
■10月2日(木)
21:30~米新規失業保険申請件数
■10月3日(金)
21:30~米雇用統計
23:00~米ISM非製造業景況指数
ぜひ参考にしてください!
※9月アノマリー記事も参考にしてください。