前回はバリ島に滞在し、10月中旬からは、タイのチェンマイに来ています。この時期のチェンマイはバンコクよりも涼しく、特に夜は23℃前後のため快適に過ごせています。また、タイ自体は物価が近隣の国より安めで、バンコクと比べても、食費や賃料などを比較的抑えられます。しかし、残念ながら本稿執筆時点で1バーツ4.45円とタイバーツ高が続いており、円安の影響を強く受けています。(参考までに2021年時点では3.5円前後でした)海外ノマドを始めたのがちょうど昨年の約1か月前の11月17日でした。英語もまともに話せていない状況で海外に出ましたが、ある程度当初の想定通り、問題なく仕事ができています。
ここからは、ライターの仕事で苦しかったことについて紹介しましょう。ライターの仕事の種類は幅広いですが、私が主に受けている仕事はアフィリエイトサイトを運営する企業や自社のホームページ内でブログを公開している企業の記事を執筆することです。この仕事の主な目的はGoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索した際に上位に表示させて、ブログのアクセス数を増やしたり商品・サービスの受注につなげることです。
ただし、私が主に受注している金融系の記事は、検索順位を上げることが簡単ではありません。なぜなら、金融ジャンル自体が他のジャンルよりも商品単価が高い傾向にあるので、多くの一般企業が検索上位に表示させるために参入しているからです。さらにGoogleは権威性のある組織(証券会社や省庁など)の記事を優遇する傾向があります。特にWebライターの仕事を始めたばかりのころは、いきなり証券会社や大手の会社から仕事を受注するのは難しく、小規模な会社や個人が運営するアフィリエイトサイトの記事を証券会社や省庁よりも上の順位に上げるのは簡単ではありません。最初は一生懸命丁寧に記事を執筆したのに、なかなか検索順位が上がらず、申し訳ない気持ちがありました。
ライターがたくさん記事を書いても、依頼する会社が利益を出せなければ、ライターはすぐに契約を切られる存在です。記事を書くことも大変ですが、記事が検索上位に表示されるか日々プレッシャーを感じながら執筆することになります。Webライターと聞くと、パソコンがあればどこでもできる仕事という印象を持っている人もいるでしょう。確かにそうではありますが、長期間収入を安定させるためには、取引先に貢献できるような記事を執筆し続けなければなりませんし、記事を執筆するにも最初は多くの時間がかかります。始めることは簡単でも挫折していく人も多く、近年はライター同士で仕事の奪い合いも起きているので、楽に稼げる仕事ではありません。ただし、執筆した記事が自分の名前で公開されたり、成果が出て取引先から高い評価を受けたりすれば、やりがいのある仕事といえます。ライターの仕事を検討している方は、投資と同じく長期目線で考えるようにしたほうが良いでしょう。