今回でアノマリーシリーズは11月版。今年も残すところ2か月となります!
それでは「11月アノマリー」を解説していきましょう。
ポジション整理の月
11月は「ポジション整理の月」などと古くから言われます。
コレは9月頃から「大相場」が発生した年は、その大きなトレンドもいよいよ終焉に向かう傾向が強いことからきています。
終焉に向かうのは、機関投資家や大口の投資家などが成熟期を狙い、年内に「ポジション整理・利確」をするのが要因と言われています。特に11月中旬以降はトレンド反転に注意しましょう!
GOLDアノマリー
もう一つ有名なのは「GOLDアノマリー」。
こちらは11月後半より中国とインドの婚礼・贈答品・祝祭などが理由で、「金の需要」が実需で高まり金相場が上昇傾向になるというもの。それを狙った投資家は買いで仕掛けるのが有効とされています。
また、この頃に買った投資家は翌年1~2月までに利食い期としやすいです。
「GOLD上昇=ドル売り」の逆相関も連動しやすく、トレンド反転とも噛み合うのでFXトレーダーも注目して損はないですね!
昨年までも驚きの上昇で2000ドルに到達していましたが、今年もGOLDの勢いは非常に強く2700ドルを超え史上最高値を更新し続けています。
単なるリスク回避だけではなく円安も大きな要因となっており、テクニカル的にもファンダメンタルズ的にもアノマリーでも最強の上昇トレンドと言えるかもですね!!
NZドルアノマリー
為替ではNZドルのアノマリーに注目してみましょう! 以下は直近19年間のデータです。
NZドル米ドル(NZD/USD)
11月=陽線8回・陰線11回
12月=陽線14回・陰線5回
11月に陰線で終われば翌月12月は陽線となりやすい傾向があります。
過去検証でも立証されており非常に強いので、実践してみるとオモシロイかもですね!
これにはしっかりとした理由があり、貿易収支と季節性サイクルの関係や実需による乳製品需要、酪農生産輸出サイクルが要因とされています。ニュージーランドは国土面積の半分を農地が占めており、農畜産物の輸出が総輸出の60%以上を占める基幹産業です。
また、その中でも酪農が生産、輸出額ともにその40%を占めていますので当然の結果とも言えます!
米ドル/円、ユーロ/米ドル11月度データ
ドル円の直近12年間データでは11月は平均516.35pips変動しています。
陽線と陰線の回数はまったく同じで難しいですね。
今年もここまでドル円のボラティリティ非常に高いので、平均データを軽く上回ってくると想定しておくべきでしょう!
ユーロドルの直近12年間データでは11月は平均433.225pips変動しています。
陰線回数が陽線回数の2倍となっているので陰線確率が非常に高いと言えます!
※アノマリー使用上のご注意
毎月できるだけ「アノマリーシリーズ」は解説していきたいと思っています。
あながちバカにできないとされるアノマリーは「儲ける」というよりも「危険意識」のほうを重点に置いてもらい、ご自身の大切な資産を守るために参考にしていただきたいです。
FX雑誌「外国為替」vol.13
発売:2024年10月22日(火)
定価:980円(本体891円)