あながち馬鹿にできないアノマリーシリーズ! 今回は4月相場のアノマリーを解説していきます。
3月はアノマリーにおいて毎年大きく動く月と言われいます。今年も例外ではなく、ドル円は5円以上のボラティリティとなりました。それに対してユーロドルは2円弱と、どんどんボラティリティが低下している感じです。
それでも、動いていないユーロドルのほうがわずかに先行してトレンド方向を示していた感じがあるので、世界で最も取引量が多いユーロドルには今後も期待したいところです!
4月アノマリーは【逆張りの月】とされています。
特に「3月相場」が大きく動いた年は一方的な動きが出た翌月となりますので、ある程度の調整や戻しが要因ではないかと言われています。過去13年間では驚異の80%程度の確率となっています。
4月下旬には株式市場の強いアノマリー【Sell in May】があります。
株価が天井をつけて調整に入りやすいとされます。4月中旬以降からは株価指数と連動した為替との動きにも注目しておくべきでしょう!
また、金利上昇による【スワップ高】の年は、4月下旬頃に1日で大量のスワップがつきます。
年によってはポジションを1日持ち越すだけで「5倍~8倍」となるのですが、それを狙って初心者が迂闊にドル円を安易にロングしたり、ユーロドルを売って持ち越したりします。
ポジションが大きく偏れば偏るほどFXでは危険と言われていますので注意が必要です。特に日本のゴールデンウィークは狙われやすいとも言われています!
過去12年間の4月ドル円データは、平均変動率「445.108pipsほど」となっています。
ドル円は1月から3月までも平均値をしっかり上回っています。4月も最低限、この平均値以上と想定しておいて損はないでしょう。
過去12年間の4月ユーロドルデータは、平均変動率「418.725pipsほど」となっています。
ユーロドルはどんどんボラティリティが低下しつつあり、この平均値を大きく下回ってきています。急激にボラティリティが反動で大きくなる可能性には注意したいところですが、想定としては平均値以下ぐらいと思っておいて良さそうです。
ボラの高さは「儲かる」に直結しがちですが、「大損」になる事のほうを意識するほうが良いでしょう。資金管理と危機管理がFXでは大事なので是非、参考にしてみて下さい。
4月後半には日銀金融政策決定会合があり、日本ゴールデンウィークの最中にFOMCもありますのでご注意ください!
※アノマリー使用上のご注意
毎月できるだけ「アノマリーシリーズ」は解説していきたいと思っています。
あながちバカにできないとされるアノマリーは「儲ける」というよりも「危険意識」のほうを重点に置いてもらい、ご自身の大切な資産を守るために参考にしていただきたいです。
FX雑誌「外国為替」vol.13
発売:2024年10月22日(火)
定価:980円(本体891円)