まずは先週の振り返りです。
大きな材料はないもののFRB投票権を持つ高官・要人の発言が非常に多い週でした。
■ウォラーFRB理事
「利下げには良好なインフレ、あと数か月は必要」「追加利上げは恐らく不要だろう」
「赤字支出が金利上昇に影響を及ぼし始めるか、それが懸念事項」
「インフレが目標に向かって低下していることを本当に確認する必要がある」
「利下げはデータ次第」
■ボスティック米アトランタ連銀総裁
「第4四半期前の利下げはないだろう」「米国経済は驚くほど強い」
■コリンズ・ボストン連銀総裁
「忍耐が実に重要となる局面にある」
■メスター・クリーブランド連銀総裁
「インフレがどこへ向かうか判断するのは時期尚早、インフレは低下するだろうが時間がかかる」
■イエレン米財務長官
「為替介入が通常の手段となってはいけない稀であるべき」
などなど。FRBが利下げについて年内に1度できるかどうかの状況になっている中でも、一部は利上げについて言及されていたのはFOMC議事要旨ではあったわけですが、ほぼないと思われます。
円安はジワジワと進んでおり、G7のイタリアからも為替変動について発言されていましたが、鈴木財務相や神田財務官は相変わらず同じでまるでBOTのよう…。
驚いたのはイエレン米財務長官が通算4度ほど「為替介入は事前に通告するべき」や「通常手段になってはいけない」など繰り返し発言してきたことです。牽制なのか容認なのかイマイチ意図がわかりませんが、深い意図はそもそもなく単純に警告しただけかもしれませんね。
今週はなんだかんだで乱高下が強い場面もありましたが、ドル円はジワジワと再び上昇を続けて155円台から157円台へしっかりといった感じでした!
このまま5月最終まで流れは変わらず158円台、159円台と乗り越え年初来高値に近づいていくのかに注目です!
ドル円の直近1か月間のボラティリティを見ても300pipsを超える為替介入らしき日を除いても100pips超えは当たり前のような感じで、ボラティリティは非常に高いことが分かります。ユーロドルを見ると為替介入があった日ですら大きな変動はなく緩やかな感じ。トレードしやすいのはどっちなのか一目瞭然ですよね?
1週間の通貨強弱を分析するとポンド買いがやや強まった週で、ユーロはどちらでもない感じです。強弱も乱高下が多い週でしたがやや円安ドル高の流れとなっています。
5月最終週となる5月27日(月)からの注目すべき材料は以下の通りです。
■5月27日(月)
米国・英国休場
■5月30日(木)
ゴト日
21:30~米国新規失業保険申請件数
223:00~米国中古住宅販売成約指数
■5月31日(金)
18:00~ユーロ消費者物価指数HICP
21:30~米国個人所得・支出・PCEデフレーター
23:30~24:00月末ロンドンフィキシング
参考にしてみてください!
※5月アノマリーの記事も参考にしてください。
FX雑誌「外国為替」vol.13
発売:2024年10月22日(火)
定価:980円(本体891円)