前日の10月末となる10月31日(火)、「日銀金融政策決定会合」は声明発表も植田日銀総裁の会見もほとんど変化の無い内容ばかりで、市場の期待を再び裏切る非常に残念な結果となりました。
コレにより市場は再び円を売り始めドル円レートはグングン上昇し、あっという間に昨年2022年の天井付近まで到達。
そして11月相場の始まり早々から重要指標ラッシュで…、
■11月1日(水)
◎21:15~米国ADP雇用者数
予想:+15.0万人
結果:+11.3万人
となり、やや悪い結果となる。
◎23:00~米国ISM製造業景気指数
予想:49.0
結果:46.7
となり、かなり悪い結果となる。
◎27:00~FOMC/FRB米国政策金利
予想:据え置き
結果:据え置き
とコンセンサス通りに2会合連続で金利を据え置きとなりました。
ドル円レートは大きな変動はなく時間経過と共に下がり始めました。FOMC明けの東京時間からも下落気味で継続していますね。
FOMC声明とパウエルFRB議長の会見内容は…
「金融政策の適切な姿勢を評価するに当たり、委員会は今後もたらされる経済見通しに関する情報の意味を引き続き監視する」
「もしも委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する準備がある」
「委員会の評価は、労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、金融と世界の動向を含む幅広い情報を考慮する」
「今回の金融政策決定は全会一致」
「物価の安定がなければ経済は機能しない」
「経済活動は急速に拡大」
「政策スタンスは制限的、引き締めの完全な影響はまだ感じられない」
「FRBはインフレ率を2%の目標に引き下げることに強くコミット」
「制限的な政策スタンスが経済に下押し圧力をかけている」
「2%の目標への道のりは長い」
「十分に制限的なスタンスを達成することに尽力」
「インフレ率2%のスタンスに達したことに自信がない」
「より厳しい条件を継続する必要がある」
「政策が十分に制限的であるとは確信せず」
などなど。
発言内容に大きな変化はありませんが、インフレ停滞が続くようなら更なる利上げの準備はあるものの、緊急性はやや後退していた感じです。
2会合連続の金利据え置きに対して、市場は利上げがターミナルレートに到達しているとの見方は強まっていると思われます。米株価市場の上昇や米長期債の低下からドルは売られた感じでしょう。
11月1日(水)の通貨強弱を分析すると日中から夜にかけて円は少し買われ気味でしたが、ドルはほとんど動いておらず。夜の経済指標発表直後に断続的にドル売りが強まっています。
米ドル売りの流れが続くかどうかに11月からは注目となりそうです!
明日11月3日(金)は週末で日本休場の中、「米国雇用統計」もありますので目が離せません!
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