先週の為替相場振り返り
まずは、先週の振り返りから。
7月最終週となった7月後半は米国・欧州・日本の政策金利&声明発表、さらに各国の議長・総裁による会見内容が注目されていました。
♦7月26日(水)27:00~【FOMC/FRB米国政策金利】
市場予想:0.25bp利上げ
結 果:0.25bp利上げ
結果は、コンセンサス通りの利上げ。
♦7月27日(木)21:15~【ECB欧州中央銀行政策金利】
市場予想:0.25bp利上げ
結 果:0.25bp利上げ
結果は、コンセンサス通りの利上げ。
♦7月28日(金)12:00~【BOJ日銀政策金利】
市場予想:−0.10%据え置き
結 果:−0.10%据え置き
結果は、コンセンサス通りの据え置き。
米国・欧州・日本すべてサプライズもなく、予想通りの結果となり織り込み済みで相場も大きな反応はありませんでした。
28日(金)午後から予定されていた日銀による金融政策決定会合は、本当にフォワードガイダンスを変更してくるのか!? が焦点になっていました。そもそもかなり早い段階から話が出てはいましたが、二転三転するような内容で、前日深夜にも公表してしまうなど相場をかき乱す状態に…。
結果は、YCC修正案は極めてわかりにくく解釈に困る内容。
「長期金利の上限0.5%を目処とし、ある程度は超えるのを許容する」
「1%から指値オペをする」とした。
相場・為替も戸惑い気味な反応が続き、円買いで強く反応したり、再び円売りに急激に戻すなど方向感が出ないままとなり、ドル円は3円以上の乱高下で週末NY大引けとなりました。
7月を振りかえっても(下図ドル円4時間足)、
米国雇用統計・各国CPI/PPIなどインフレイ指標を踏まえ、この月末の各国政策金利発表で上か下かどちらかに大きくブレイクし方向感が出ると期待されていましたが、結果はどちらにも抜けれず乱高下しただけでした。
7月1日~28日までの通貨強弱を分析しても、14日頃までは米ドル売りが非常に強くやや円買いとなっていますが、それ以降は円は横ばいでドルは買い戻されつつありました。
しかし、月末最終では日銀発表で円は激しく買われ、激しく売り戻され今後も方向性は微妙な感じです。ユーロ・ポンドは中央付近で推移しており、それほど売買されていない感じ。28日(金)は最終的に米ドル買い・ユーロ買い・ポンド買い・円売りで終わっています。
ファンダメンタルズ的に円が激しく売られる可能性は弱まってはいますが、激しく買われ続けるほどの材料にもならなかったので今後もドル円の方向性は難しいと言えます。
8月相場の注目ポイントは?
週明け7月31日(月)で7月相場も終わり、8月相場が始まります。
アノマリーシリーズの【8月アノマリー】記事も公開しますので、そちらも是非、参考にしてみて下さい。
7月31日(月)~8月4日(金)までの注目すべき材料です。
■7月31日(月)月末
18:00~ユーロGDP速報値・消費者物価指数HICP
■8月1日(火)月初め
13:30~RBA豪州中銀政策金利&声明
23:00~米国JOLTS求人件数・ISM製造業景気指数
■8月2日(水)
21:15~米国ADP雇用者数
■8月3日(木)
20:00~BOE英国中銀政策金利&声明
21:30~米国新規失業保険申請件数
23:00~米国ISM非製造業景気指数
■8月4日(金)
21:30~米国雇用統計・カナダ雇用統計
8月も月初めからそこそこ材料が揃っています。
大きく変動する可能性がありますので、お忘れのないようご注意ください!
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