先週の予定では「日銀後任人事」公表を2月10日(金)とするとしていました。
雨宮正佳(あまみやまさよし)氏
2018年~日銀副総裁
中曽宏(なかそひろし)氏
2018年~大和総研理事長
浅川雅嗣(あさかわまさつぐ)氏
2020年~アジア開発銀行総裁
候補者は様々でしたが、上の3名が有力候補とされていました。
黒田日銀総裁の後任として引き続きハト派となるのか!?
それとも、タカ派で大きな金融政策の変更となるのか!?
などと注目されていたのですが、今週に入ってから予定されていた「日銀後任人事」公表は次週に変更するという報道があり、身構えていた投資家も拍子抜けとなった感でした。
それでも毎日のように鈴木財務相や黒田日銀総裁などの日本要人発言で、東京時間から相変わらず円が買われ・売られと反応しており、ドル円とクロス円は振り回されていたように思います。
そんな中むかえた週末の2月10日(金)ゴトー日の16:30頃、なんと日本政府は「日銀次期総裁に植田氏を起用する」「副総裁には、内田氏、氷見野氏とする」と公表する速報が出ました。
コレには相場も急変動で反応し円買いが一気に強まり、ドル円は170pipsほどの急落。
しかし、時間経過と共に全て戻す動きとなり、またもや相場はかき回されトレーダーは振り回される酷い結果になってしまったのでした。
誰もが予想していなかった後任人事となったものの、「植田氏=タカ派」と期待され、相場は円買いで強く反応していたように思います。
そこへ「植田次期日銀総裁」の発言では「YCCの即時放棄はしない」など、現在の金融緩和を否定しないような内容となり、円は一気に売り戻されました。
いずれにしても「植田和男氏(71歳)」は元日銀審議委員で経済学者。日銀総裁に学者を任命するのは戦後初めてとなります。
次週、2月14日(火)の国会で正式に提示されると思われ、この長く続いた金融緩和・金融政策をどうするかに注目され、また相場は大きく変動すると予測できます。
特にドル円・クロス円の動きには注意したいところです。
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