先週の為替相場振り返り
前週9/1(金)「米雇用統計」で急落から急上昇した流れが、週明け4日(月)から再び下に向かうのか?このまま上昇するのか?
各証券会社が公開している含み損の板情報などがわかる「ポジション状況」を分析すると、週を持ち越したポジションは、
・ドル円を売っている人はほぼ全て含み損の状況
・ユーロドルを買っている人はほぼ全て含み損の状況
となっていました。
そのまま持ち越した含み損を抱えたトレーダー勢は、気が気じゃなかったでしょう。
しかし、残念ながらこの含み損ポジションを助けることは一切ない展開となり、典型的な強いトレンドが発生しているパターンになりました。
ドル円1時間足のチャートで一週間の動きを見ても一目瞭然です。週の始まりよりも上で週末最後まで推移していました。
連日、日銀・日銀審議委員・日銀総裁・財務相などが「口先介入」「為替変動牽制」するような発言が出ていました。ハッキリ円買いで為替は反応し、ドル円は急落する場面も大なり小なりありましたが、全て一時的で単なる「押し目」にしかならず効果なし…。
それでもトレーダーはタイミングが悪ければ「利食いミス」からの損切りになったりと振り回された人も多いと思われます。今後も警戒が必要でしょう!
ユーロドルはどんどんボラが低下気味となりレンジっぽい動きとなっていますが、しっかり安値は更新しており、ドル円とは逆相関で上がっては下へ全戻しを繰り返しています。
ドル円ほどの値幅はなく、やりやすかったのではないでしょうか。
1週間の通貨強弱を分析しても、米ドル買いが再び強まってからジワジワと持続しているのが分かります。
決して強いドル買いではないのですが、円・ユーロ・ポンドなど他通貨も強くはないものの売られていたので、しっかりトレンドは持続した感じです。
米国CPI、ECB政策金利など重要指標目白押し
9月第3週目からはまた「米国CPI」など超重要指標があります。
この流れがどんどん強まるならドル円は150円台にあっさり到達する可能性も高まり、より「為替介入」の警戒感も強まるかもしれません。くれぐれもご注意下さい!
9月11日 (月)からの注目すべき指標・材料は以下のとおりです。
■9月13日(水)
15:00~英国貿易収支・鉱工業生産指数・GDP・製造業生産高
21:30~米国消費者物価指数CPI
■9月14日(木)
21:15~ECB欧州中銀政策金利&声明発表
21:30~米国新規失業保険申請件数・生産者物価指数PPI・小売売上高
21:45~ラガルドECB総裁の定例記者会見
■9月15日(金)週末のゴト日
21:30~米国輸入物価指数・NY連銀製造業景気指数
22:15~米国鉱工業生産指数
23:00~米国ミシガン大学消費者信頼感指数
是非トレードの参考にして下さい!
FX雑誌「外国為替」vol.13
発売:2024年10月22日(火)
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